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写真 エッセイ 小説 音楽 その他、様々なジャンルの表現者が集う「jb俱楽部」部長は私「john ben」です。部員は私がタイムトラベルにて集めた「トラベラーズアーチスト」時代を超えた様々な人や物語をご紹介いたしましょう

マガジン

  • 花巡り夢語り

    300年前の少女「とわちゃん」との夢物語

  • 亀甲人(キッコーマン)の「生き物語」

    jb俱楽部で「いきもの係長」をやってる亀甲人です。生き物を題材としたファンタジー童話集です。

  • 現代エッセイ集

    jb俱楽部 部長 john ben による令和現在のエッセイ集

  • 迷言集「戯言」

    john ben による迷言集「戯言(たわごと)」 まあまあ、しょせん戯言ですからねぇ…

  • 短編物語集

    童話風 ファンタジー系、何でもありの奇想天外な短編物語集

最近の記事

「花巡り夢語り」~都合のつけ合い

こんにちは亀甲人(キツコーマン)です とわちゃんと「いつ行っても黄昏時の街」で丘を歩いていたら 咲き乱れる花達がことごとく呟いているのです 「私達は完璧じゃない、だから完璧なんです」 同じ言葉を何度も何度も繰り返していました 私が「何故、完璧じゃないのに完璧なのですか?」 と聞くと、ひときわ大きな花が答えました 完璧かどうかは全体で見るもので、単体に当てはめるものじゃない そう言われてみれば一つ一つの花は高かったり低かったり 変形していていたり、でも全体を見ると良いバ

    • 「花巡り夢物語」~花咲く丘に涙して

      こんにちは亀甲人(キッコーマン)です いつものように夢の中で幻花童女「とわちゃん」と花咲く丘を散策していると何処か見覚えのある女の子が桜の古木を見上げています、どうやら桜の古木が女の子に語りかけているようでした ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ねぇお嬢さん、あまり答えを出す事にこだわらないでね、そりゃあ迷った時や疑問がある時は答えを探すけれど、その時見つけた答えが何時でも当てはまるなんて事は無いんだから 普遍的な答えなんて探すものじゃないのよ…

      • 「花巡り夢語り」〜廃墟の椿

        こんばんは亀甲人(キッコーマン)です。約束の夜、眠りにつくと早速「とわちゃん」が現れました。 「おーい、おっちゃん!早く行こうよー!」…連れられて来たのは、とある廃墟。その誰も来ない荒れた庭先の生垣に咲いて居た椿が一輪、呟くように歌っていました。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ みな寂しがり屋なのに  寂しがり屋だからこそ 傷つけ合ってしまう 程よい距離感なんて 知らないし要らない みんな弱き者、花の命は短い 大声で笑ってみたいと思う時ほど 大

        • 「花巡り夢語り」~出会い

          こんにちは亀甲人(キッコーマン)です。 先日、歴史探検家の友達「松倉ジョー」さんを、遺跡発掘現場へ訪ねていきました。 広い竹藪の一角を発掘調査中で、地中からおびただしい墓石が出てきたのです。200個ぐらい有り、何故埋められていたのかは不明ですが、どれも今から300年くらい前のものでした。 墓石は地中深く埋まっていたので、全く雨風に風化していません!だから文字などが超リアルで、ドキッとしましたよ。 よく古いお寺などへ行くと静寂な雰囲気に包まれたりしますが、あれは建物や墓

        「花巡り夢語り」~都合のつけ合い

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        • 花巡り夢語り
          5本
        • 亀甲人(キッコーマン)の「生き物語」
          9本
        • 現代エッセイ集
          36本
        • 迷言集「戯言」
          35本
        • 短編物語集
          22本
        • 英詩
          4本

        記事

          「花巡り夢語り」~山百合賛歌

          こんにちは、亀甲人(キッコーマン)です。 昨晩、夢の中で「とわちゃん」と山道を散策中に山百合さんと話を致しました、これはその時の会話です。 山百合さ~ん!貴女はよく山あいの藪の中に咲いていますが、寂しくはないの~?ほら、麓にある公園の花壇を見てごらんよ!チューリップや可愛らしい花々は皆にチヤホヤ愛されている…それなのに山百合さんを見る人は居ない、あなただってこんなにも綺麗なのにねぇ。 あら「とわちゃん」、お久しぶりねぇ!寂しいか?と尋ねられれば寂しいわよ…でもそれが何か

          「花巡り夢語り」~山百合賛歌

          良く見えなかった「カサブランカ」

          俺らぁよう若かった頃、彼女と映画「カサブランカ」を見に行くことにしたんだよぅ。 俺らぁ自慢げに「味のある映画だがら、素人でも楽しめるよー!」なんて目一杯背伸びしまくっていだっけなぁ。 だけど化粧やら何やら、彼女の支度が長げえのさ!待ちくたびれてつい、イライラして来た俺は「先に行ってるぞ!」なんつって部屋を一人飛び出してしまったんだよぅ。 その後から涙目で追いかけて来た彼女だったけどようぅ、俺の不機嫌さに怒って帰ってしまったけ…(笑) 仕方なく俺は一人で電車を乗り継いで

          良く見えなかった「カサブランカ」

          「凧」

          凧が空に舞っている、バタバタ風を切る音は凧同士の会話 おーい!凧男(たこおとこ)君、そんなに肩に力が入ってると操る方からしたら扱いにくい凧ってだって思われちゃうよ~! おう、凧娘(たこむすめ)ちゃん!僕の夢はねぇ、いつか自分の力で右へ左へと人生行路を描く事なんだ!そしてしがらみと制約の糸を断ち切って自由に空を飛び回る事なんだよ! え~、凧男君は分かっていないのねぇ~!凧ってのはさぁ、世の中にある色々な制約と、しがらみの糸で繋がれているからこそ風に舞い上がれるのよ!地上に

          「日本人」

          昔々あるところに裕福な商人で村のまとめ役の家がありました。 子供達の中の一番上の兄が家を継ぐことになりましたが、優しすぎる性格故に商売の駆け引きや、村のまとめ役が務まらず、自信を無くした彼は家を飛び出してお寺に入り出家してしまいました 数十年の時が流れ、お坊さんになった彼のもとに手紙が届きます、それは彼の代わりに家を継いだ弟からでした。 「お兄さん、私の息子は不良になってしまい、このままでは家が断絶してしまうから一度帰ってきて息子を𠮟ってくれませんか」そんな手紙でした。

          「日本人」

          「永遠に溶けない雪だるま」

          雪は白い魔法使い、見慣れた景色を夢へと変える アイスクリームは魔法使い、一瞬で目が丸く輝く 少年の頃の僕達は 夢中で雪だるまを作り、声が枯れるまで笑い合った 真っ赤な頬をアイスクリームが大きくふくらませた 僕たちの笑顔は雪よりも太陽にキラキラ輝いていた 手袋を外した手のひらに舞い落ちる雪が 消えるのを見ながら僕達は気づいていた 楽しい冬休みはいつか終わるし 夢見る頃を過ぎれば、楽しいだけじゃいられないことを いつからだろうか?この手に掴める、形有る物にだけ 価値を見

          「永遠に溶けない雪だるま」

          「 snowman that will never melt.」

          Snow is white magic. Transforming familiar scenery into a dream. Ice cream is magic. The moment everyone eats it, their eyes get big and round. When I was a boy. We went crazy making snowmen and laughed until we were hoarse. We ate ice

          「 snowman that will never melt.」

          「答え合わせ」

          答え合わせをしましょう! いやいや、共通の正解を求めるのじゃなく 互いの答えの見せ合わせをしましょうよ! 山の頂きは一つでも登り口は無数に有る どんな山?と聞かれたら、自分の住んでる場所にある登り口を念頭に置いて「傾斜のきつい険しい山だが距離は短い」とか「なだらかだけど、クネクネして長い道乗りだ」とか 山の南側に住む人にとっては花が咲き乱れている山に思えるし、北側に住む人にとっては岩場の多い厳しい山だ、と思うでしょう。 正義や真実は一つでも認識は多数 自分の住んで

          「答え合わせ」

          「迷い道は回り道にあらず」

          人生は迷路だ 道に迷うのは 自然な事です 迷路の目的地は出口ですが 人生の目的はこの世からの 出口を見つける事ではない 気づかないうちに何度も同じ道を歩いたり 振り返ってはまた戻ったり岐路で悩んだり しかし、迷い道は回り道ではありませんよ 迷路の出口をすぐに見つけるような 短く合理的な人生も良いでしょうが 迷い続ける人生も素敵じゃないか? 疲れたら大空を見上げてください どんな道からでも見える景色には 迷路のような区切りはありません もし不安そうに迷っている人とす

          「迷い道は回り道にあらず」

          "Match the answer"

          Let's check the answers! No, no, let's show each other's answers instead of seeking a common correct answer! There is only one mountain peak, but there are countless trails. What kind of mountain is it? When asked, everyone keeps in mind

          "Match the answer"

          「砂漠世界」

          私はラクダに乗って砂漠を旅している、過酷な旅だ 人の歩いた痕跡や道標などは、直ぐに消えてしまう 道も何もない小高い丘まで登った時、その丘を下った辺りにヨロヨロと歩く人がいる、どうやら遭難しているようだ 「大丈夫ですか?」と声を掛けたら、彼が言った 「一人はぐれて、水も食料も尽きました。私はもう駄目でしょう、これも人生ですよ…」微笑んだ彼の瞳には後悔など無く、さらに続けた 「私はこの砂漠を自分の足で一生懸命に歩いて来ましたし、その足跡の軌跡が私の生きた証です」彼は満足そ

          「砂漠世界」

          "Desert World"

          I'm traveling through the desert on a camel. It is a grueling journey, and the traces and signposts that people have walked on quickly disappear. When I reached the top of a small hill with no path, I saw a person staggering at the bottom

          "Desert World"

          「五郎からの手紙」

          まだ朝靄のかかる早朝、ピンポーンと誰かが来た。 不審に思いながら玄関に行ってみると、そこに奇妙な人が立っている…しかも玄関の内側に! その人は郵便局員の服を着て人間の体をしているが、手と顔は猫であった 目をこすりながらビックリしている私に、お構いなく彼は言った 「時空超越郵便で〜す!この手紙はこの世に置いておく事は出来ませんので、この場で読んで下さい。読み終えたら持ち帰りますので」と一通の手紙を差し出した。 あっけに取られながら手紙を開いて見ると、ひどく乱雑な文字で

          「五郎からの手紙」