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理解し難い人③

理解し難い人(ケユ)はとても優しい人だった。

私が3つのことをおしえてほしいと送ったメールに対して1週間以上経ってからまた返信をくれた。

既読スルーが続いていたからきっとまた返信なんてないだろうと思っていたからさらに驚いた。本当はとても優しくて誠実な人だったのだと今更ながら気づいた。

この人いったい何考えてるんだろう?!

アタマかち割ってケユの気もちを知りたいって以前noteに書いたのがこちら⬇

奥さんへ自己開示してケユに伝えてくださいとお願いしたけどなんとなく何も伝わってないような気がしたので、正直な気持ちと自己開示を書いて送ってからの返信が、衝撃的過ぎたと書いてあった。その時のことを書いたのがこちらのnote ⬇


いちばん伝えたかったけど伝えたくなかった人。それが何故なのか未だにわからない。この人のことが好きというには彼のこと何も知らなさ過ぎるし、私をレイプした男の親友だし、彼の奥さん苦手なタイプだから本来ならとうに縁が切れていてもおかしくない関係なのに未だに繋がっている。

でも最終的にケユが私のいちばん欲しかった答えを出してくれた。

今まで繋がっていた意味はこの答えを知るためだったのかもしれない。

忙しいなか20年以上も昔の年賀状をほじくり返して調べたって。そこまでしてくれたこと、本当に嬉しかった。

ケシにしてもモミにしても有耶無耶なまま答えてくれなかったから。

彼の対応がいちばん誠実だったとは。

既読スルーを長いことされ続けたから私はそのことがシンドいって書いた。でもその正直な気持ちを伝えたからこそ、忠実に私の質問に答えて答えてくれたんだと思う。

話戻って。

大学生の頃の私にとても酷いことをしたシロのこと。

35歳で癌で亡くなった。

命日はおそらく7月の終わりだと。

そして当時彼の奥さんのお腹の中の赤ちゃんは2000年生まれの男の子だって。

その年の3月で教員を辞めて故郷の広島に戻って治療に専念したと聞いていた。

そしてお腹の中の赤ちゃんに会えないまま亡くなったって。

それを聞いた時、私のお腹の中にも現在22歳になる娘がいた。

でも、妊娠のタイミングや命日やお子さんの産まれたタイミングを考えるとお腹の中の赤ちゃんに会えないことは承知だったのだ。シロは自分がもうすぐこの世を去ることを知っていて、それでも自分が生きた証としてどうしても子孫を残したかったのかなと推測できる。

そうだとすれば奥さんはシロのこと本当に愛していたんだな。

余命宣告された夫の子どもを身籠ってひとりで産み育てていくという覚悟がなければそんな大変なこと引き受けれないと思う。

奥さんにその覚悟があったからこそ男の子は産まれて来れたんだ。

お会いしたことないけどその奥さん、すごく芯が強くて素敵な女性だと思った。そんな女性に愛されてシロはこの世を去ったんだと思ったら彼の人生は短かったけど幸せだったのかなと。

20年以上前に聞いたときはシロが亡くなったことよりもあんな男と結婚したい女性がいたってことに驚いたんだよね。

だから今私がこんな気持ちになれたことに我ながら驚いている。

そして22歳になったシロの息子さんは一浪して信州大学の工学部に入ったから今も大学生できっと長野に住んでいるでしょう、とも書いてあった。
 
えっ?!
信州大学って?!
私の故郷の国立大学だよ。
キャンパスは学部ごとに県内に散在している。

早速、信州大学工学部のキャンパスの場所を調べたら長野駅周辺にあった。

奇遇なんだけど私の実家は長野市の隣の須坂市。帰省する時は長野駅を利用してるくらい近くてびっくり。

私の娘と絶対に出逢って欲しくないから性別がとても気になっていたのだけれど、まさか私の地元の近くに住んでいるなんて奇遇過ぎる。

娘と出逢うことはないと思うけど、息子さんが私の故郷に住んているってこれもなにかのご縁なんだろうか。

あんなに憎んでいたのにどうでもいいどころかもう笑うしかない。

私の娘も2000年生まれ。

実は私の夫も同じくらいの時期に病に倒れたんだよね。その時に私も夫の子どもを産みたい、家族を作りたいって心の底から思ったから仕事は諦めて不妊治療を頑張ったんだ。

そのあとももうひとり欲しくて頑張って、息子が2年後に産まれた。

そして、今がある。

もしかしたらシロも私も欲しいと思ったら手に入れるまでものすごく頑張る似たもの同士だったのかもしれない。

手に入れるまで諦めないというそのDNA(性質?)はもしかしたら私の息子に受け継がれている。

だからなのかな。
息子の雰囲気とか態度とか性格がシロになんとなく似てるって思ったことが何度もあるんだけど、そういうことだったんだ。

愛と憎は紙一重ってこのことだったのかなとも。

そんなこんなで私のトラウマもカルマも1年がかりでやっと開放というか、腑に落ちるというのか、浄化?昇華?されました。

まさかのケユのおかげ。
ありがとう。
やっぱり会いたい。
会って感謝の気もちを伝えたい。

それでこの過去の旅が終わるのだと確信しました。



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