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目眩


トラウマになっていることを話す機会があった。


昔付き合ってた人はそれなりに好きだったのだが、性格や価値観の相性が合わず、相手に迷惑をかけまくり、振られて別れた。

別れを宣告されてから本当に別れるまで3~4日かかったのだが、3日3晩だか4日4晩だか大声で泣き続けた。布団で泣いて、寝て、朝起きて泣いて、自転車乗りながら泣いて、電車の中で泣いて、歩きながら泣いて、会社では堪えたけどトイレと食堂で泣いて、帰り道も泣いて、ご飯食べながら泣いて、夜また泣いていた。

その時はその時の最善の行動をしたつもりではあったけど、全部空回りしていて、上手くいかなかった。付き合ってるけど不幸せな時間が暫くあった。お互い相性合わないなと分かっているのに、好きだったから付き合っていた。


そんなこんなで色々あって別れた。
今までの人生で、(おこがましくも)振られたことがなく、今回が初めての振られ体験だった。かなりショックだった。今までの行動一つ一つを顧みて、反省して、振られる前よりも相当良い人間になれたと思う。挫折が人を強くする。


この時学んだのは、恋人に依存しすぎることの退廃さ、自分のことを愛することの大切さ、そして信頼できる友人の偉大さの三つだった。

三つ目のことを今日は話す。

やはり恋人というのは少し特殊な存在で、好きフィルターという何でもよく見えてしまう色眼鏡で相手のことを見ることになってしまっているので、相手に洗脳されやすい状態になっている。だから相手が倫理的に間違っていることを言ったとしても、それは愛情の一種だと勘違いする時もある。

そこから目を覚ましてくれるのが友人なのである。信頼できる、長年の付き合いの友人が特に好ましい。

誰かとの恋愛関係を誰にも相談せずに始めることはかなりリスクが高いということを学んだ。
逆に、客観的にジャッジしてくれる人がいると、安心してその関係を始められる。相手に何か不満があったとき、それがただの軽い悩みなのか、もっと大げさにして良いのか、倫理的におかしいのか、別れるべきなのか、付き合い続けるべきなのか、誰かに相談すると色々分かってくる。特に、長年の友達だと、ある程度お互いの価値観も似てきたり、似ていなくても相手のことは理解できるから、良いアドバイスをしてくれることが多い。

重くて束縛の強い人かと思われるかもしれないけど、恋人を友達に紹介したり、共通の友達たちを含めて飲みにいったり、何か同じコミュニティに属したり、相手の友人から話を聞いたりすることって、頻繁にやる必要はないけど、機会があれば積極的にやるべきなんだよなぁ。

上記は良い恋愛関係を築く上での必要条件ではないけど、何かで迷ったときに頼りになるのはやはり長年の付き合いの友人なのである。


閑話休題(?もしかしたら一番話したかったのは今書いたことかもしれない)、トラウマとなっている過去の恋愛について恋人に話す機会があったのだが、話し始めてからワナワナ震えが止まらなかった。
その時酒が入っていたのだが、急にカッとなったからか、一瞬にして酔いが激しくなった。「頭にくる」という表現が、本当に頭にくるからなんだと身をもって理解することができた。


トラウマによる震えと酒によるめまいで本当に死ぬかと思ったが、息切れしながらそれについて話した。友人らに愚痴を吐き出して、自分でも内省して、かなり克服できていたと思っていたが、全然ダメだった。確かに自分はこの恋愛を通じて強い人間になれたかもしれないが、こんなすぐに拒絶反応を出すくらい、受け止められていない自分が悔しい。

暫く恋人に迷惑をかけたが、外の空気を吸って、違う話題をして、暫く散歩したら震えとめまいは収まった。



過去の恋愛の話をするのは暫くやめにしよう。

それでは。

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