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1日10時間の中国語と太極拳・・狂気じみた我が老師の逸話

人生には色々な出会いとターニングポイントがありますが、私が中国語や中国文化の研究をちょっと頑張ってみようかな〜と思ったきっかけは、大学の時のゼミの先生であり、中国武術部というサークルの顧問でもあるShanben老師でした。

ゼミの内容は中華圏にまつわる研究ならなんでもいいよ〜っていう感じでしたが、何よりShanben老師の話す中国語があまりにもすごくてカッコよかったのを覚えています。ネイティブ並みに綺麗な発音で流暢に話せると言う人は何人か見て来ましたが、Shanben老師の場合はそれプラス圧倒的な語彙量、さらにシンポジウム等では中国語通訳も易々とこなすほどの語学レベル。中国人留学生の人に聞いても「あんなにすごい中国語レベルの日本人は見たことない」というほど。NHKラジオ中国語講座テキストを作成した実績もあり、書いてもしゃべってもネイティブ以上!という感じでした。

一度私が「どうやってそんな化け物じみた中国語力を身につけたんですか?」と聞いたところ、家中の至るところ(リビング、キッチン、トイレ、寝室など)に新華字典という中国語辞書をばらまいて、中国語で思いつかない動作が出て来たら都度辞書を引いて暗記するという徹底的なやり方。さらに中国語学習に当てた時間は1日8時間〜10時間!だったとのこと・・一体、ひとりの人間が何を思い、何を目標にしたらそこまでできるのでしょうか。老師曰く「愛のチカラですよ」と。奥様が台湾出身なのですが、当時100本のバラと合わせて死ぬ気で学んだ中国語でアタックしたようです・・嘘かホントかわかりませんが。

「今どきの若いモンは・・」的な言われ方をすると大抵腹立つもんですが、老師から「今の学生は勉強量が足りないよね〜」と言われたら、この人の尺度なら仕方ないか・・と思えましたね。

あと、Shanben老師は冒頭書いたように当時「中国武術部」というサークルの顧問をしてたんですが、実は太極拳を実践しつつ、研究テーマにもしていて、割とメジャーな楊式太極拳や陳式太極拳だけでなく、「常式太極拳」という一部地域の貴族の間で流行っていたらしい、かなりマニアックなスタイルの太極拳をマスターしていて、太極拳講義もしています。

一度、某人気TV情報バラエティ番組から「太極拳はなぜ痩せるか?の解説を下さい」という取材があったそうですが「は?太極拳は痩せないですよ」と言い切って全カットされたという逸話もあります。

確かに老師のお腹は一見ビール腹のようにふくらんでいて、痩せてるようには見えません。ただ、師曰く「気が充満している」とのこと。

あ〜久々にあの長い話を聞きたいし、太極拳もまた習いたいし会いたくなって来た!と思った頃に、リサーチをかけたらいつの間にか太極拳Youtuberになっていた老師。相当シュールでストロングスタイルですが、よかったら高評価とチャンネル登録お願いします(笑)


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