子どもの声を聞くって実はシンプルなことだった
『子どもたちの声を聞く』巷でよく聞くこのフレーズ。私がわが子の声を聞くことに奮闘した話をシェアしたいと思います。
先日、「楽しい学校ってどんな学校?」というテーマで、子どもたちの声を集めるミーティングを企画しようと思いつきました。そこで、末っ子との会話を通じて感じたことや、他のママたちからのフィードバックを振り返りながら、子どもの声を聞くことの工夫とその意義について考えてみました。
末っ子との会話
ある日、末っ子にこんな質問をしてみました。
「ねえねえ、学校ってつまんないというか、行きたい所ではないやんかぁ?せやから学校を楽しくしたいって思って子どもたちに意見聞かせてもらいたくて、ミーティングみたいなのをやりたいねんけどどう思う?」
すると、返ってきたのは意外な一言。
「え?知らん、それ私が言わんとあかんの?」
見事に玉砕しました😂
子どもの声を聞くことの難しさ
その後、お仲間のママたちともやり取りをしました。あるママからは、息子さんに「チャットならたくさん喋れる」と言われた話を聞きました。しかし、その息子さんもすぐにゲームに戻ってしまい、「子どもがこちらを向いて大人たちの質問に答えてくれるのか」という疑念があるとのことでした。確かに、意見を言うことはなかなかの負荷であり、子どもの“意見を言う“動機をどうやって作るかは大きな課題だなと思います。
また別のママからも、渦中の子どもたちは意見を出し合うのが難しいという懸念を聞きました。とはいえ「何らかの形で(子どもの声を聞くことの)始めの一歩を踏み出したい」と強く思っている親御さんは多いと思います。
対話再チャレンジ
夜になって、末っ子に再チャレンジしました。
「なぁなぁ、今朝話した楽しい学校の事やねんけどさー。そもそもあんたは学校がイヤやなって思うから行ってへんやん?みんな(友だち)はなんで学校行くんやろな?」
『あー、勉強しに行ってるんやろな。』
「なんで?」
『かしこくなるためにみんな勉強せなあかんって言うてるで』
「なんでなん?」
『勉強してかしこくなって仕事してお金を稼いで裕福に暮らすため…ってみんな思ってるで』
「それってしあわせになれることなん?」
『さぁ、しあわせになれると思ってるからやってるんちゃう?』
「え?あんたは学校行ってないやん?ふしあわせ?」
『しあわせやで。わたしな、努力とかイヤやねん。自分の好きなことやりたいねん。』
「努力ってなんなん?」
『なんかやらなあかんことをコツコツやること…やりたいこととかならコツコツ出来るけど、イヤなことはイヤや、時間がもったいない』
「みんなはしあわせになるために学校に行って今はイヤなことも努力してやってるのか…え、じゃあしあわせってなんなん?どんな時しあわせ感じるの?」
『めっちゃお腹空いてる時に、いっぱい美味しいご飯が食べられたらしあわせ🩷 トイレ行きたいーっ💦て我慢してて、トイレでスッキリした時しあわせ🩷 家族みんなでお布団に入って寝るのがしあわせ🩷(出来たら広ーいおうちでね✨) 推し活で好きなグッズゲット出来たらしあわせ🩷 友だちといっぱい遊べる時しあわせ🩷』
「じゃあほぼほぼ今毎日しあわせやな」
『そやなぁ…でも友だちが学校に行ってしまってとられてるからなぁ…1時間だけ学校があるとかやったらまだ許せるけど…』
「あーせやなぁ、どんな学校とかそういう場所がどんなところやったら毎日でも行きたいって思うの?」←(やっと本題が聞けた‼️)
『好きなことして、好きなもの食べて、友だちと遊べて、大人も子どもたちも対等で…あ、だけど全く対等やったらあかんねん。大人と子どもは違うから。あ!バーバパパの学校みたいなとこ❣️』
子どもたちの声を聞く意義
末っ子との会話を通じて、子どもたちが感じる「しあわせ」や「楽しさ」は実はとてもシンプルで、本能的なものだと改めて気づかされました。子どもたちの声を聞くことは簡単ではありませんし、とても時間と工夫、労力のかかること。私たち大人が、本当の意味で子どもたちの本音に寄り添い、彼らの視点で物事を考えるための大切なプロセスです。
また、子どもたちが自分の意見を表出することは、多くの時間と労力を必要としますが、その過程で彼らの本音やニーズが見えてきます。これは、子どもたちが本当に必要としている支援やサポートを提供するための重要な手がかりとなります。
「イヤなこと」の影響
「イヤなことでもコツコツとやりなさい」という教えについても考えてみました。一般的には、社会に出ればイヤなことでもやらなければならないと言われますが、それが人の幸福度にどう影響するのでしょうか。
色々と調べてみて興味深かったのは、「イヤなことをやり続けられる人」と「好きなことを探求する人」では、どちらが洗脳されやすいかという視点。ルーティーンワークや嫌なことを我慢し続けられる人は、権威や社会的な圧力に従いやすくなる傾向があるそうです。これに対し、好きなことを追求する人は、自分の価値観や信念に基づいて行動するため、外部からの影響を受けにくいという特徴があります。
この視点からも、子どもたちが自分の好きなことや興味を追求できる環境を提供することは、彼らの自主性や自立した思考を育む上で重要だと感じ、それは結果的に幸福度に貢献すると思いました。
結びに
子どもたちの声を聞く取り組みは忙しいママやパパたちにとって少々面倒くさい事かもしれませんが、それでも一歩一歩対話して子どもと一緒に進んでいくことが大切だと感じています。子どもたちの声を聞くこと、彼らのニーズに応えることで、より良い教育環境や支援の形を見つける事が出来ると思っています。皆さんも、ぜひお子さんとの対話の時間を大切にしてみてください。
ジェーン
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