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40歳独身、留学、永住権取得からの現地就職。年齢は実際どう影響するのか?

なんか、note を書きたいなーと思いつつ、毎日ぼんやりと仕事に行って、ぼんやりと帰ってくるだけの日々のため、何にもお題が浮かびません。
ここはひとつ初心にかえって、四十路手前でカナダに来て、どういうわけか永住権を取ったり、現地でカナダ人に囲まれて仕事をしている現状を、年齢という観点から、客観的に振り返ってみようと思います。

留学してみたい、あるいは、海外に住んでみたいけど、年齢的にどうなんだろう… と、不安に思っている人たちが読んでくれたらいいなと思います。


オンタリオのカレッジ時代

カナダに来ることにした経緯や、永住権申請までの概略は前に書いた通り。

カレッジ時代、周りは二十歳そこそこの若さ爆発キッズから、30代くらいまでのクラスメイトが多かったので、まあ、ちょっと気まずい瞬間もありつつ、そこまで年齢は意識せずに暮らせておりました。
逆に中年で良かったなと思うのは、めんどくせー日本人学生同士のゴチャゴチャから距離を置けたことですね。そもそも、クラスメイト以外の日本人とはほぼ絡みがありませんでした。
年齢が年齢なこともあって、友達を作ろう!とかも一切考えておらず、日々淡々と過ごしていたのですが、めっちゃ優しくて親切でラブリーなコリアンの夫妻が仲良くしてくれたり、30代の中国人クラスメイトとグループプロジェクトなどを組むようになり、良い人間関係に恵まれたと思います。

社会人留学する人とか、30代40代で留学や移住を考えている人は、周りとの年齢差を気にするかもしれませんが、よっぽど偉そうにふるまったりしなければ、周りも普通に接してくれる気がします。
クラスには、50代?60代?と思しきカナダ人の紳士淑女もおりましたし、日本と違って、〇歳なのに学校行くなんておかしい、みたいな変な風潮はないので、何にも気にすることはないかと思われます。

僻地への移動

カレッジの coop タームのタイミングで、現在も住んでいる東部の某所へ引っ越した訳ですが、私の場合は、仕事が決まっていたことと、職場の人が住むところを見つけてくれていたので、特に不安もなく、移動することができました。
しかし、州をまたいだ引越しは本当にめんどくさかった… もう二度としたくないと思うレベル。まあ、引越し自体がめんどくさいですね…

元々住んでいたオンタリオの某所も、まったく何の思い入れもなかったので、寂しいとか思うこともほぼなく、(優しいコリアン夫妻とお別れするのは超悲しかった…)かといって、新天地に胸を膨らませるでもなく、ホントにボーッとしたまま来ました。(大体、どの局面においてもボーッとしています)
新しい職場は、ほぼ日本語環境で、自分よりも年上の人が多く、みなさん親切で優しかったので、ここでも特に苦労することはなかったです。

私のケースは仕事が決まったのが移動の理由だったのと、当時はまだ、住宅不足が深刻ではなかったので、すんなりと移動ができました。
今のカナダの環境で、仕事や家も決まっていない状態で引越しを検討するとなると、かなり勇気がいるだろうなとは思います。

レイオフからの、永住権取得

上の自己紹介でも書いた通り、この時点でもまだ、永住権を取るつもりがなかったのですが、上司の人からは、オンライン面接の時点で、「永住権を取りたいならサポートできますよ」と言われておりました。
その時は、「いやいやー、もう若くもないし、無理でしょう」とか言ってたんですが、実際、あとになって振り返れば、アラフォーでも全然問題なかったです。もちろん申請するストリームや状況によりますが、ヘタに若くて職歴が全然ない、とかよりも、それなりに職歴を積んできている方がポイントが高かったりします。
私が実際にこのポジションで採用されたのも、社会人経験があるから、というのが理由の一つだったそうです。

しかし、申請を開始した途端に、コロナが始まり、そのあおりでなんとレイオフ… この時点で謎の情熱が沸き上がり、「くそー!絶対に永住権取ってやる!」と腹をくくります。
若いお友達からの情報をもとに、顔見知り程度の日本人オーナー夫妻に押しかけて、なんとかジャパレスに再就職。それこそ最初は皿洗い、キッチンヘルプやらサーバーやらもはや何から何までやる羽目になりましたが、「仕事があるだけありがてえ」「永住権絶対取ってやる!」と鼻息荒く、日々過ごしました。

正直、この日々の中で、「40過ぎて皿洗いか…」とか、若い同僚たちがプロフェッショナルのシェフとして働くのを横目に「私はこの年になって一体何をやってるんだろうか…」「結局何のスキルもない…」等々と思うこともたびたびありました。
が、もうそこで頑張るしか道がなかったのと、仕事自体はわりと楽しかったので、余計なことは考えずに、永住権取得までの日々を粛々と過ごしておりました。

転職からの最短退職、迷走する中年

そこからまたいろいろあり、楽しかったジャパレス生活が暗転、身に覚えのないイチャモンをつけられて半ば追い出される形で退職。新たな仕事に就くも、たった3日で退職… 

このあたりでもういろいろイヤになり、まだ永住権申請中であるにも関わらず、日本に一時帰国することを決意。(私が申請していた TR to PR というプログラムは、当初の予定よりも審査期間が延びているということで、特別措置として、申請中であってもカナダ国外に出てもいいよというアナウンスがあった)
もう、日本でしばらくのんびりしよう… と、疲れた中年は、傷心のまま、日本へと一路向かったのでありました。

しかし、この状況においても、もう永住権はあきらめて、日本に本帰国しようとかは思ってなかったですね… 超絶スローながらも、一応、申請プロセスが進んでいることは確認できていたので、とりあえず何もかも、永住権が取れてから考えようと。もうこの時は、とにかくプロセスの遅さ、ジャパレスを追い出されたことや、新しい仕事もダメだったことで、「わたくしはもう、カナダの生活に疲れました…」という感じで、先のことは何にも考えられなかったです… まさにフランダースの犬のアレです。「パトラッシュ、僕はもう、カナダに疲れたよ…」です。

イラっとするタイミングで永住権が取れ、再びカレッジへ

そして日本に帰って、友達と飲みに行ったり爆買いしまくったりと、めくるめくバラ色の日々を過ごし、「いっちょ、短期で働きますか」と、少し元気が出てきたので、派遣の仕事に応募。めでたく仕事が決まった矢先。

いきなり、永住権が降りたのです…

この時の心境… 正直、喜びや安堵よりも、「ハ?なぜ今?」という、怒りに似た感情の方が大きかったです…
いろいろとプロたちの力を借りて、すぐに戻らなくても大丈夫そう、ということが確認できたので、予定通り日本での仕事をこなし、シブシブ5月にカナダに戻ってきました。
さくさくとPRカードが届き、さて、と改めて仕事を探し始めるも、箸にも棒にもかからない。
もうこれはあかんな、ということで、しょうがなく、再びまたカレッジで勉強することを決意。
しかしもう40代半ば、おカネもなければ時間もないため、普通の公立カレッジで1年2年と時間をかけて勉強する余裕も気力もないということで、ローカルの私立カレッジで会計を勉強することにします。
IT系か、会計か… と迷ったのですが、ちょっとトライしてみたプログラミングにあまり興味が持てず、適性もないな、と思ったことと、これから年取ってもやっていけるかな、と思えたため、最終的に会計を選択しました。
さすがにこの時は、自分の年齢を冷静に考えざるを得なかったですね。
これがまだ30代前半とかだったら、思い切って、自分が楽しそう!と思える分野に挑戦ができたかなあと思います。

学校はオンラインメインだったので、ほぼほぼ自習みたいなもので、進んでいくスピードもめっちゃ速かったため、ほぼ何も頭に入らず。
あれよあれよと修了の日が近づき、学校に紹介された現職場への面接に送り込まれ、とんとん拍子で仕事が決まる。怒涛の展開すぎる。

で、この時もまた、印象深いやりとりが、カレッジのスタッフ(クセ強)とありまして。
私が「私は若くもないし、とても採用してもらえるとは思えない…」と不安を吐露すると、そのスタッフが「何言ってんのよ!誰も、経験のない若造なんて採りたくないのよ!」と断言したのです。
日本と逆!
そして入社後に、職場のイケオジと話していて分かったことですが、私を採用する前に、実は一人、別の若者を迎え入れて働かせていたものの、その子は会計の知識はおろか、事務職の経験すらなく、かなりヤバい状況だったらしい… それに懲りて、移民といえどもそれなりの職歴があり、会計のプログラムを修了した私を採用したと。
つまり、最初の coop のパターンと同じで、日本で職歴があったこと、そして私が若すぎなかったことが、採用の決め手になったということです。

ということで、長くなってしまいましたが、少なくとも私の経験から言えるのは、留学や永住権申請、そして現地就職において、若くないことで不利になることはほとんどない。それどころか、過去の職歴、年齢を重ねていることが有利に働くことが多々ある、ということです。

永住権申請について、あんまり軽々しいことは言えませんが、各プログラムのポイント配分を見ても分かる通り、20代前半とかよりも、アラサーくらいの方がポイントが高いのは、こういう背景があるからだろうと私は思っています。カナダは、すぐに戦力になれる、働き盛りの年齢層が欲しい!
そして、実際に、採用する事業主側も、そこそこの社会人経験がある人を欲しがっている。たとえ、その業界ではまったくの未経験だったとしても!

そんなわけで、「自分はもう若くないから」とか「年齢的に、もう遅すぎるよな…」としり込みしている人がいたら、「絶対そんなことはないよ!」と私は申し上げたい。
もちろん、留学や海外就職、永住権取得には年齢や職歴以外にもさまざまな要素が絡んできますし、運やタイミングもあるので、「絶対大丈夫!」とは言えませんが、少なくとも、年齢を気にしてあきらめてしまうのはもったいないと、そう申し上げる所存でございます。

長々とお付き合いくださり、ありがとうございました~。


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