加藤淳

リハカレ認定講師の加藤です。療法士が臨床で笑顔で働くために配信して行きます。

加藤淳

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マガジン

  • 臨床1年目の教科書

    • 197本

    リハカレスタッフによる、新人さん向けのマガジンです。

最近の記事

膝関節の評価③

前回は膝蓋骨の動きを評価する重要性を整理しました。膝関節が可動する際に膝蓋骨がどう動くのか?を整理すると、なぜ評価しないといけないのか?が理解できます。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回からは膝関節を円滑に動かすための滑液包について整理していきましょう。 1 特徴 膝関節周辺には滑液包が約24個存在しています。役割は摩擦の軽減を図ります。 膝関節の滑液包で代表的なのが膝蓋上包、膝蓋下脂肪体であり、臨床で膝関節を評価する際には必ずチェックしておきたいポイント

    • 膝関節の評価②

      前回から膝関節の評価について整理しています。膝関節は完全伸展することで安定性が得られます。そのため、臨床では伸展制限に対して評価・アプローチすることが多いのではないでしょうか?前回は伸展制限の要因を整理しました。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は前回は膝関節でも膝蓋大腿関節について整理しましょう。 1 特徴 膝関節は、内外の脛骨大腿関節と膝蓋大腿関節から構成されます。 膝蓋大腿関節は、膝蓋骨関節面と大腿骨顆間溝の間の関節であり、大腿四頭筋、膝蓋骨関節面、

      • 膝関節の評価①

        前回までに股関節の屈曲、伸展に制限があった場合、どのように評価を進めていけばいいのか?を整理しました。機能解剖とその評価の目的を明確にすることで、より臨床で活かせる評価となります。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回からはこちらも臨床で介入する機会の多い、膝関節の評価について整理していきましょう。 1 どう可動しているのか? 膝関節は、内外の脛骨大腿関節と膝蓋大腿関節から構成されます。 臨床では脛骨大腿関節のみならず、膝蓋大腿関節も加味して評価を進めていくこ

        • 股関節の評価⑥

          前回までに股関節伸展の制限要因が筋なのか?靭帯なのか?関節包なのか?その場合、評価をどう進めていけばいいのか?について整理しました。解剖と一緒に考えることで、評価の精度が向上していきます。ぜひ、評価を解剖、そして動作と繋げて整理していきましょう。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は、股関節の屈曲の評価について整理していきましょう。 1 特徴 股関節屈曲の参考可動域は125°となっています。この深屈曲が意外に重要であり ・入浴時の股関節屈曲 ・立ち上がり時の

        膝関節の評価③

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        • 臨床1年目の教科書
          197本

        記事

          股関節の評価⑤

          前回までに股関節伸展の制限要因が筋なのか?靭帯なのか?その場合、評価をどう進めていけばいいのか?について整理しました。一つ一つ走行を確認することで、どう評価すればいいのか?が整理できます。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は、伸展のROMを測定した結果を制限があった場合、関節包の評価方法について整理していきます。 1 特徴 復習になりますが股関節伸展の可動域制限が生じた場合、関節包による制限も考えられます。 関節包が制限因子の場合、end feelが急に

          股関節の評価⑤

          股関節の評価④

          前回は股関節伸展の制限因子として筋が疑われる場合、次にどう評価を進めていくか?について整理しました。基礎を確認することで、少しの違いで多くのことがわかります。しっかりと機能解剖と評価をつなげていきましょう。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は、伸展のROMを測定した結果を可動域制限が靭帯・関節包であった場合、次の評価にどう繋げていけばいいのか?を整理しましょう。 1 特徴 前々回の復習になりますが靭帯・関節包性のend feelは急に硬くなります。 つまり

          股関節の評価④

          股関節の評価③

          前回は股関節伸展のROM測定をした結果をどう考えるか?について整理しました。endfeelを感じ分けることで可動域制限の原因が、筋なのか?靭帯・関節包なのか?が整理されます。ROM測定を量的な評価ではなく質的評価としてしっかりと利用していきましょう。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は、伸展のROMを測定した結果を可動域制限が筋であった場合、次の評価にどう繋げていけばいいのか?を整理しましょう。 1 特徴 前回の復習になりますが筋性のend feelは徐々

          股関節の評価③

          股関節の評価②

          前回から股関節の評価について整理しています。股関節は骨頭に対して臼蓋が小さいため不安定な関節に思われますが、ある条件を満たすことで著しく安定性に優れた関節となります。その必要な条件は伸展することでした。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は、その伸展のROMを測定した結果をどう評価に繋げていけばいいのか?を整理しましょう。 1 どう可動しているのか? 股関節の最大伸展位は、多くの靭帯をねじり、螺旋状にさせ、最も緊張させ安定性が得られます。さらに、最大伸展に少

          股関節の評価②

          新人応援キャンペーンです 緊張だらけで何をすればいいのか?となっている新人はまずこの3つを学んでみませんか? https://seminar.rehacollege.com/p/newcomer

          新人応援キャンペーンです 緊張だらけで何をすればいいのか?となっている新人はまずこの3つを学んでみませんか? https://seminar.rehacollege.com/p/newcomer

          股関節の評価①

          前回までに体幹の評価についてまとめました。それぞれの関節の動きと、その関節を生活でどの筋が動かしているのか?を機能解剖を確認することで、評価項目が整理できます。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回からは臨床で介入する機会の多い、股関節の評価について整理していきましょう。 1 どう可動しているのか? 股関節は近位関節として下肢の上端にあり、下肢をあらゆる空間内の位置に置くことかでき、3つの軸と3度の運動自由度をもっています。 この股関節は一見不安定なように思

          股関節の評価①

          体幹の評価⑤

          前回は体幹の伸展保持には腹筋群にも注目する理由を機能解剖から確認しました。機能解剖を確認することで基礎と臨床がつながり、評価の目的が明確となります。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は前回の補足ですが、腹斜筋に注目するべきもう一つの理由について整理していきましょう。 1 どう可動しているのか? 今回も動作時に注目したいのが腹斜筋です。 立位・座位でのリーチや歩行時に体幹は屈伸・側屈だけではなく回旋が生じます。 下の写真を例に考えると右手で右にリーチングをす

          体幹の評価⑤

          体幹の評価④

          前回までに体幹のローカルマッスルについて、各筋の機能について整理し、その筋を評価する重要性を確認しました。コアユニット、腰方形筋、腸腰筋、それぞれ機能を把握することで臨床でその筋をなぜ評価するべきか?が理解できました。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は動作時に注目していきたい筋について整理していきます。 1 どう可動しているのか? 今回動作時に注目したいのが腹筋群です。 動作時に体幹伸展が保持できないと体幹伸展筋である背筋群に注目しがちです。しかし、下記

          体幹の評価④

          体幹の評価③

          前回は腰椎の安定性に寄与している腸腰筋のついて整理しました。腸腰筋でも特に大腰筋は椎骨に付着しているため、安定性への役割を担っていました。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は腰椎の後方の安定性に寄与している筋について整理していきましょう。 1 どう可動しているのか? 前回の復習になりますが、大腰筋の起始は胸椎から腰椎の横突起(T12~L5)に起始するため、脊柱の安定化に関わる非常に重要な筋肉となります。 走行を確認すると身体の前面を走行しています。 その

          体幹の評価③

          体幹の評価②

          前回は体幹を安定させるためのコアユニットについて整理しました。腹腔内圧は体幹伸展筋力を補助し、体幹安定性を高めるといえます。その腹腔内圧を高めるのがコアユニットです。臨床でも注目しておきたい筋ですね。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回はコアユニット以外の体幹を安定させるローカルマッスルを整理しましょう。 1 どう可動しているのか? 前回の復習になりますが、ローカルマッスルは、多裂筋や大腰筋は椎骨と付着する部分も大きく、抗重力下で脊柱を一定の形に保つことに貢

          体幹の評価②

          体幹の評価①

          前回までに10回に渡り骨盤周囲の評価方法について整理しました。臨床でなぜ骨盤の評価をするべきか?が機能解剖から理解ができ、評価をする際に目的が明確になりました。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回からは体幹を見る際に注目するべき筋について整理していきましょう。 1 どう可動しているのか? まず体幹の筋で注目するべきポイントはとして、脊柱は立位や座位といった抗重力環境下で椎間関節、椎間板、靭帯といった構造的な支持機構に加えて筋収縮で直立位を保っている、という点

          体幹の評価①

          骨盤の評価⑩

          前回まで腰椎骨盤リズムの屈曲時と伸展時の観察ポイントについて整理しました。運動開始時や終了時にどこを観察すればいいのか?が明確になりました。観察ポイントが明確になることで、苦手意識はかなり克服されます。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は腰椎骨盤リズムを観察した後に何を評価すればいいのか?について整理していきましょう。 1 どう可動しているのか? 体幹の屈曲・伸展時における正常な腰椎骨盤リズムを解明することは、腰椎の疾患と股関節の疾患を病理学的に識別するう

          骨盤の評価⑩