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キレイなヒーローより人間くさいヒーローが好き

 先日、家族でアンパンマンを観ていた時に妻から「私はアンパンマンよりもバイキンマンが好き」と言われました。理由を色々考えていくうちに、なかなか面白い視点だと思ったので、今回noteにまとめてみました。


妻の好きなヒーロー

 妻に「ヒーローとして好きなのは?」と聞いてみたところ、「バットマンやアイアンマンだね」と即答。「逆にスーパーマンやキャプテンアメリカは嫌いかなぁ」とも教えてくれました。二人でいわゆるアメコミ映画を観たことがあるので、妻はバットマンやアイアンマンを知っていますが、確か映画を見終わった時も同じようなことを話していた気がします。
 妻が好きな「バイキンマン、バットマン、アイアンマン」、あまり好きでない「アンパンマン、スーパーマン、キャプテンアメリカ」。これらの共通点を考えてみると「人間くさい・理想像」の軸があるのでは、と考えました。

人間くさい・理想像

 妻に、「バイキンマンとかの方が、人間くさい感じかな?」と聞いたところ、「そうそう!バイキンマンは懲りないおバカな子どものようで可愛い。バットマンとアイアンマンは、すごく自分勝手に行動しているけど、さみしそうな感じがあるね。」と教えてくれました。「アンパンマンやスーパーマンは、いつも善人の姿だけ見せてて、理想像だけど胡散臭い感じがしちゃう。」とも教えてくれました。
 「わがままで、他人に迷惑をかけてでも望みを果たそうとして、そのせいで失敗したり孤独になる。」というのは、確かにとても人間くささがあります。誰だってわがままの気持ちがありますが、他人に迷惑をかけないよう無意識に我慢していると思います。そんなわがままを通せる人に私たちは憧れますが、同時になかなか上手くいかないところにも共感します。この共感できるところが、いわゆる人間くささなのかなと個人的に考えています。
 一方で、常に善人の姿を見せる人には、無意識に自分を比較して、なんだか自分が全然善いことを出来ていないように感じますし、自分のわがままを我慢し続けているようで、「本当にいつも善人なのか?」と疑いたくなります。ずっと自分のわがままを我慢するなんてことは不可能ですから、「実は隠れてわがままに振る舞っている」「お金をもらって演じている」と、疑って胡散臭く感じてしまうのだと思います。

人間くさく善いことをしよう

 私自身も、いつも善人で「キレイなヒーロー」よりも、わがままで「人間くさいヒーロー」の方が共感できるし好きだと感じます。とはいえ、「キレイなヒーロー」のように善いことをするのも大切なことです。そこで、「人間くさく善いことをできないか」と考えてみました。言い換えると、「自分のわがままを通しつつ、他人にとって嬉しい善いことをする。」という行為をすることはできないか、ということです。
 具体的にイメージしてみると、例えばゴミ拾いについて野球の大谷選手が「ゴミ拾いをすると運も拾える」といった趣旨の考え方をしていると聞いたことがあります。大谷選手には失礼ですが、「自分の運が良くなりたいというわがままのためにゴミを拾うことで、結果的に周りの人もゴミの落ちていない環境にいられる」、ということができそうです。お仕事も同じように考えると、「自分が欲しいモノや経験のためにお金が必要である。そのわがままを満たすお金を稼ぐために、他人の役に立つサービスを提供する仕事をする。」と、見方を変えることができます。
 こうして考えてみると、意外と人間くさく善いことをするのは、できそうな感じがしてきました。

 皆さんはどう思いますか。

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