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ドラッカーの「マネジメント」のおかげでコロナを乗り越えた

 私は現在、医療系の会社で事務をしているのですが、数年前にコロナワクチンの全従業員向け接種事業の現場事務責任者に抜擢され、ドラッカーの「マネジメント」のおかげで乗り越えられた経験があります。仕事の基礎基本が満載の「マネジメント」を、ぜひ皆さんにも読んで欲しいです。


右往左往で不安だったから

 なぜ「マネジメント」の内容を活かそうと思ったのか。それは会社としても未経験の事業に取り組むこととなり、右往左往で不安だったからです。
 コロナが流行し、医療系の会社に勤める私たちは感染対策を徹底して様々な制約の中で業務をしていました。会社の事務でどちらかといえば内部向けに仕事をしていた私は比較的制約は小さく、現場業務をしている同僚たちに申し訳無かったことを覚えています。そんな中で、国をあげてのワクチン接種が始まり、当社でも全従業員を対象に接種を行うこととなりました。この事業に、当時会社の防災事業を担当していたことから、私が現場事務責任者に抜擢されました。
 とても不安でした。上司も含めて全従業員に対するコロナワクチン接種事業など当然経験したことがない上に、各部署から集められたメンバーによる即席チームで対応することになり、そもそも上手く連携できるのかも未知数だったからです。

即席チームで意識統一

 そんな不安で右往左往していた私は、「少なくともこのままではまずい」と思い、時折読み返していたドラッカー著作の「マネジメント」を頼ることにしました。
 その中には、「会社経営するには目的を明確にしなければならない。目的を明らかにするにはお客さんが誰なのか、何を求めているのかを考えなければならない。」との内容が書かれていました。そこで、即席チームのメンバーに対して、このワクチン接種事業のお客さん(対象者)と、何を求めているのか、自分なりの考えを伝えて意見を求めたところ、「まずは安全であることが大事だね」「なるべくスムーズに接種できるようにしよう」と、前向きな意見が出て、急速にチーム内の意思統一が出来たと感じられました。
 一見、当たり前のようなことを確認しているように思われるかもしれませんが、メンバーによって微妙に優先度やイメージが異なっていたことが、この時の話し合いで相互に見える化し、すり合わせることができました。おかげで、その後の現場作業でも目的が明確化していたおかげで、チームとして円滑に協力でき、結果として全従業員への接種は安全に完遂することができました。

 もしもあの時、マネジメントの通りに「重要だからこそ当たり前扱い」である目的をチームメンバーに聞けていなかったら、みな各々で微妙に異なる目的のもと行動し、「何であの人は今これを優先しているんだ?」「こっちの方が大切では?」と、チームの不協和音が発生して自分の不安通りになっていたと思います。
 皆さんも、ぜひドラッカー著作の「マネジメント」を一度読んでみてください。

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