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第2回【CFOキャリア調査】 2023年度上場企業CFO(24名)について①経歴②保有資格③年齢を切り口にまとめてみました

以前、JAFCOが調査したCFOのキャリアについて、2023年度上場企業を対象に再び調査を行いました。CFOの採用を考えるスタートアップ採用担当者やスタートアップのCFOへ転職を考えている方、そしてスタートアップCFOを目指す就活生必見の調査になります。

▼前回の調査はこちら


CFOについて

CFOは、Chief Financial Officer(最高財務責任者)を指し、事業拡大を目指すスタートアップに欠かせない存在です。その役割としては、①増資・融資などの資金調達②予算配分や資金管理といった財務戦略③上場準備の実務など、多岐に渡ります。

今回は便宜上「CFO」という役職で各社コーポレートサイトに公開されていた経営者に限定して調査。※「CFO」以外の役職名については調査対象外

調査概要

期間:2023年1月1日から2023年12月31日時点
対象:グロース市場に上場した企業のCFO24名
調査切り口:
①CFOの経歴(現職以前に在籍していた業界・企業、転職回数)
②CFOの保有資格(公認会計士)
③CFOの年齢(就任時の平均年齢、バックグラウンドによる比較、若手CFOを紹介)

調査概要

CFO24名の経歴

CFOの現職以前に所属していた業界分布

CFOに多いバックグラウンドとして、証券・投資銀行、監査法人出身者、コンサル出身者が多くを占める事が分かりました。

公開情報を基に筆者作成:CFO24名の出身業界(4名以上該当分)

※ 同一人物による業界の重複を含む。但し、業界での経験が重複して集計されることはないものとする。

CFOのキャリアとして多い企業


公開情報を基に筆者作成:CFO24名が過去に在籍していた企業(複数該当分)

CFOの転職回数

キャリアが公開されている24名が現在のCFOポジションに至るまで、平均して2.6回の転職を経験していることがわかりました。特に、3回目の企業でCFOに就任するというケースが多いことがわかりました。

公開情報を基に筆者作成:CFO24名の転職回数

CFOの保有資格

経歴の調査から公認会計士から事業会社のCFOへ転身することが、大きなキャリアパスの一つになっていることがわかりました。そこで、公認会計士資格を取得してCFOに就任した方々をまとめてみました。

公認会計士10名


公開情報を基に筆者作成:公認会計士資格を持つCFO

CFOの年齢

CFO就任時の平均年齢

CFO就任時の年齢は、平均しておよそ39歳(情報が取得可能な19名から算出)
前回の調査の平均43歳よりも少し若くなっています

CFO就任時の年齢の分布

CFOに就任時の年齢の分布は29から33歳の間に最も集中しており、一度減ってまた45から49歳の間に集中していることがわかりました。

公開情報を基に筆者作成:CFO19名の就任時の年齢分布

CFO就任時の平均年齢を属性ごとに比較

・所属していた業界分布
所属していた業界ごとに就任時の年齢を比較してみると、証券・投資銀行出身者の平均年齢が他よりも37.2歳と若いことが伺えます。
※複数の業界にまたがって所属している場合は、両方のグループに計上しています。

公開情報を基に筆者作成:CFO19名の就任時の年齢の出身業界による比較

・公認会計士資格

公認会計士資格の保持者9名と非保持者10名の平均年齢を比較してみたところ、非保持者のグループの方が平均37.2歳と若干若くして就任していることがわかりました。

公開情報を基に筆者作成:CFO19名の就任時年齢の公認会計士資格有無による比較

若手CFOを紹介

この中でも特に若くしてCFOに就任し、上場を経験されたのはGlobeeの指田 恭平氏でした。当時29という若さでCFOという大役を担っています。

氏名:指田 恭平 氏
所属企業:
Globee[5575](2023年6月14日上場)
生年月日:1991年6月5日(2020年12月時点で29歳)
就任時期:2020年12月
経歴:2015年3月に一橋大学卒業。新卒で野村證券株式会社へ入社し、投資銀行業務に従事。その後投資ファンドにて投資先企業の経営管理、売却活動等に従事。2020年4月に当社に入社し、管理部門全般を統括。

Globee HPより

まとめ

今回のnoteでは、好評だったnote調査企画の第二弾として2023年の東証グロース上場企業を対象にCFOのキャリアについてまとめてみました。
まず、現在スタートアップを支えるCFOの多くが監査法人や証券・投資銀行、コンサル業界における企業でキャリアを積んできたことについて明らかにしました。
CFOの年齢に関しては、平均年齢が約39歳ということ、証券・投資銀行出身者や公認会計士資格非保持者が就任年齢が若い傾向にあることがわかりました。

※公開情報をもとに筆者が作成した図版について、切り抜き等やスクリーンショット等、無断転載はご遠慮ください。

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