映画『フラ・フラダンス』を観てきた

https://hula-fulladance.com/

 京成ローザで観た。
 平日の最終回(18:20)とはいえ、観客は私一人。
 封切りから二週間経っているのに、配布しているクリアファイルがもらえたよ。うーむ。コケてるのか。
 予告を見てから、封切りを楽しみにしていたのになあ。
 福原遥と美山加恋と富田望生の取り合わせは良いよね〜と思ってさ。
 脚本も吉田玲子だし。

 と、他の人が見に来てないことは悔しかったけれど、貸し切り気分で鑑賞できたのは良かった。スマートフォン見ながら鑑賞しても誰にも文句を言われないんだから。ツイートしながら鑑賞とかもできたけど、長年の習慣から抵抗があって、結局そういうことはしなかった。

 なんてことはともかく、やっぱり良いアニメであった。
 ちょっと、スパリゾートハワイアンズの宣伝映画みたいな感じの説明が多いかなってとこはあったけれど、あそこはこれまでに好感しか持ったことのない施設だし、むしろ「泣き」の要素の一部として実に優秀だった。
 震災の表現も繊細で、トップのフラダンサーだった主人公のお姉さんが、震災で亡くなったことについては細かくは話されない。それでいて、残された人たちの悲しみはしっかり伝わってくるし、新たな一歩を踏み出すまでの描写も丁寧だ。
 それでいて、チラチラっとユーモアが挟み込まれるのも絶妙で、「パフォーマーのプロを目指す」話というところと相まって、大好きなアニメ『カレイドスター』に色々と重なって見えた。感動させるところと笑わせるところの緩急の匙加減の妙というかなんというか……。
 五人のキャラクターも良い配置で、じわじわと感情移入させてくれる。
 これ、絶対にもっと長い連続アニメ作品にできるよなあ。大鉈をふるって二時間にまとめた――って感じで、勝手に妄想で「描かれていないエピソード」が垣間見えてきてしまう。
 っていうか、その「描かれてないエピソード」まで見たくなっちゃうんだよ。そういうのなかなかないよ。

 あとひとつ。
 プリキュアとかで始まった(んじゃないのかな?)CGアニメのダンスって、どうも動きがぬるぬるしてて気味が悪く、私はあまり好きではない。
 このアニメでは当然ながらそうした踊りのシーンが山ほど出てくるわけだが、不思議と気味悪く感じず、この手の見せ方もいつの間にかすごく進歩したんだなあ〜と認識を新たにした。
 まあ、技術の進歩だけじゃなく、あのぬるぬる感がフラダンスと相性が良く、リアルに見えているのかもしれないけど。

 それにしても、観に来る人が少ないのは実にもったいない。
 『ぼくらの7日間戦争』もそうだったなあ。残念だ。
 とは言っても、楽しめる人とそうでもない人とで分かれる作品でもあるとは思うけど……。

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