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身近な人とのコミュニケーションの謎:なぜ理解が難しいのか?

おはようございます。今日はクリスマスですね。
私は仕事前の朝カフェでゆっくり読書をしながら、noteのネタを考えていました。
クリスマスネタが良いのか、いや思い浮かばない。。
なんて事をしている時にスマホのメモを見てみる。

「接近性コミュニケーション・バイアス」

というメモが残っていました。
これは以前読んだ「LISTEN」という本の中に書いてあった単語のメモでした。

LIETEN「聞くこと」は最高の知性


こんな事ってないでしょうか?

「仕事では取引先など相手の話をしっかり聞いたりする事ができるのに、仕事が終わって家に帰ると、家族に対して丁寧な態度で接する事ができなくなる」
妻の話を聞きながら、スマホの画面を見てしまうなど。
仕事では絶対にしない行為ですよね。

他にも、仕事でお客様へは丁寧に心のこもった接客ができる人なのに、近い同僚などには不平不満を言ったり、陰口を言ったりする人がいますよね。

同じ人間なのに何故なんだろう?って思っていました。

▽近接性コミュニケーション・バイアスとは

このような現象は心理学で接近性コミュニケーション・バイアスと言います。
「近接性コミュニケーション・バイアス」は、身近な人とのコミュニケーションで発生する特定の傾向を指していて、普段は他者に対して十分な注意を払えるのに、逆に身近な関係ではコミュニケーションの誤解や不足が生じる現象のことです。

他者との対話と近しい人物との対話は、微妙な違いがあります。
他者に対しては気を使い、良好な印象を与えよういう無意識な心が働きますが、近しい人物になると逆に安心感からか、言葉が省略されたり、言外の意味が強くなることがあります。
これは相手が”すでに自分のことを知っている”という前提があるため、言葉の表現が簡潔になる反面、相手の期待や過去の経験が影響して、理解しにくくなることがあります。

お互いに相手を知り尽くしているという思い込みが、相手への好奇心を薄めてしまっている原因でもあります。

▽コミュニケーションの深化への一歩

私も同様に、家族や友人との会話で思わず無意識のままにスマホを手に取る瞬間があります。
それがなぜ起こるのかを考えると、心理学の「近接性コミュニケーション・バイアス」が当てはまります。

このバイアスは、相手が自分に対して理解を示してくれるという前提から、無意識のうちにコミュニケーションの手抜きが生じてしまうのです。
実際、言葉の省略や理解を期待する姿勢が、お互いの関係を深めるとは限りません。

接近性コミュニケーション・バイアスを克服する方法としては、相手への好奇心を保ち、常に新鮮な視点で接することが、克服する鍵となります。

以下を意識してみると良いかもしれません。

  1. アクティブリスニングの重要性を再認識する

    • 本のタイトルでもある「LISTEN」重要なのは”自分が話したい”を一旦置いておいて、ひたすら相手の話を”傾聴する”ですね。相手の話に真剣に耳を傾け、理解を示すことで、相手も同様の態度を取りやすくなると思います。

  2. 新しい興味を見つける

    • 相手の興味を常に更新する。新しい情報や話題に興味を示すことで、会話がモノトーンになりにくくなりますし、新しい興味が新たな会話のきっかけとなると思います。会話はネガティブな話題ではなく、ポジティブな話題が重要です。

  3. 共感を意識的に表現する

    • 相手の感情や考えに対して共感の言葉を使い、感情を共有することで、お互いの絆が深まります。共感は距離感を再構築する力があると私は思います。身近な人になると異なる考えに対して反論したくなるので、むしろ意識が必要です。

  4. 日常の小さな驚きや出来事を共有する

    • 身近な出来事や小さな驚きを共有することで、共に笑い、共に感動することで、お互いの関係が深まります。毎日一緒にいる人ほどこれが無くなってしまうので、心がけたいですね。

  5. 定期的な質問セッションを設ける

    • 定期的に相手に対して「最近どんなことがあった?」といった質問セッションを設けることで、相手の近況を理解し、コミュニケーションの質を向上させます。毎日一緒にいる人へは、相手への好奇心が薄れてしまい、相手の事を「知る」というコミュニケーションから、「あれはやったの?」「あれはどうなった?」といった「確認事項」のコミュニケーションになりがちです。

これらの方法を実践することで、近接性コミュニケーション・バイアスを克服し、身近な人との関係をより深めることが可能だと思います。

相手への好奇心を持ち続け、常に新しい視点で接することが、より意味のあるコミュニケーションを築く一助となるのです。

もう一度、身近な家族、同僚へ”好奇心”をもってみませんか。


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