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【ドット絵】「痛み」の伝わる後ろ回し蹴りを作ってみる

以前の記事で、後ろ回し蹴りを作ってみたのですが、覚えておられますでしょうか。

以前の記事では、敢えて薄い色味でドット絵を作成してみましたが、この薄さのままだと「後ろ回し蹴り」の重さや痛みが伝わりづらいように思います。
今回の記事では、もっと描き込みを増やして質量が感じられるようにし、「痛み」の伝わる後ろ回し蹴りになるようにブラッシュアップしてみたいと思います。


質量を感じるドット絵にするためには、どうすれば良いのか?

質量を感じさせ、重みのある後ろ回し蹴りにするためには、どうすれば良いのでしょうか。

そういえば、以前の記事で、攻撃モーションはダメージを受ける側の挙動が重要だということを書いたことがあります。

たしかにダメージを受ける側の挙動も大事なのですが、今回は「敢えて」「敢えて」「敢えて」攻撃側のモーションのみで質量を感じられるよう、思いつくままに色々と行き当たりばったりで試してみようと思います。


★POINT1.光源を存在させる

質量を感じさせるためには、3D空間上での存在感を出すと良さそうです。
その為には強い光源を設定し、光源による落ち影をしっかり描くと「存在感アップ」に繋がりそうに思います。

★POINT2.リアリティのある色味

ゲーム用のドット絵だと、視認性を上げるために敢えて強い色味を使うことがありますが、質量を想像しやすいように、今回は敢えて「現実感のある色味」を使ってみようと思います。

まずは、これら二点の要素を、基本形となるドット絵に反映してみようと思います。

以前の薄いドット絵は、下記の画像になります。

▲Old基本形

いやー、実に薄いですね…!
この薄さだと、後ろ回し蹴りを受けても、透けて素通りしてしまいそうです。



このドット絵に対して、存在感をプラスできるよう描き込みを施すと・・・



▲New基本形

はい、こんな感じになりました!
大きく印象が変わった気がします!(そう思いたい…!)

これ以上、さらに描き込んでしまうと、後ろ回し蹴りのアニメーションパターン全ての描き込みを完成させることが大変になってしまうので、今回はこれぐらいで敢えて「妥協」しておきたいと思います。(時には引くことも大切ですね。)

この新しい基本形の描き方で、後ろ回し蹴りの全アニメーションパターンを仕上げてみましょう。


後ろ回し蹴りを仕上げる

ここから先は時間との戦いです。根気よくポチポチとドットを打って仕上げていきます。

ポチポチポチポチ・・・

   ポチポチポチポチ・・・

       ポチポチポチポチ・・・



・・・全然、終わる気がしません…!

結局、終わる気がしなくて、今回は、助っ人を頼んで描き込みを手伝っていただきました…。

そういうことで、まずは以前の後ろ回し蹴りを載せたいと思います。

▲Old後ろ回し蹴り

これですね。
やはり薄いですね。透けてそうです。


このドット絵の全アニメーションパターンに、存在感をプラスできる描き込みを施すと・・・



▲New後ろ回し蹴り

こんな感じになりました!!

如何でしょう…?
多少は後ろ回し蹴りの「重み」が増したように見えますでしょうか?

以前のものより、痛そうだと感じられるようになりましたでしょうか?(あんまり変わらないという声が有ったとしても、今回の描き込みはとても大変だったので、大きく印象が変わって効果アップしているものと自分で思い込もうと思います。)

そして、このクオリティで、のんびり時間をかけてゲームを作ることができると楽しいだろうなあと思います。(どなたかスポンサー様からのご連絡をお待ちしております。)


さらにもっと、痛みを感じられる後ろ回し蹴りに!

ここからは、色々とプラスαの要素を加えて、もっとこの後ろ回し蹴りから「痛み」が感じられるようにできないか、欲張って試行錯誤してみようと思います。

★POINT3.残像を加える

後ろ回し蹴りの動きに「残像」を加えることで軌道を見やすくし、蹴り足の速度感や勢いが増すようにしてみたいと思います。

▲残像は、弊社デザイナーが作っていたものから拝借しました

比較しやすいように、左から「残像なし」「薄い残像あり」「濃い残像あり」と3パターンを並べてみました。

視認性が高く、後ろ回し蹴りとしての強さを感じるのは、一番右端の「濃い残像あり」の動きかなと思うのですが、個人的には足そのもの形状がぶれてしまうことはあまり好きではなく、真ん中の「薄い残像あり」ぐらいに抑えておくのが良いのかなと思ったりもします。
このあたりは、用途に応じて何を重視するか、そして、好みの領域に入ってきますね。

そして今回は、単なる私の好みということで、真ん中の「薄い残像あり」を使って、さらに色々と模索してみようと思います。(左端の「残像なし」や右端の「濃い残像あり」が好きな方、申し訳ございません…)


★POINT4.「静」を作って「動」を引き立たせる

現状では、後ろ回し蹴りをずっと繰り返している『動』のアニメーションになっています。

『動』⇒『動』⇒『動』とずっと繰り返している状態です。

それを、
『静』⇒『動』
というアニメーションに変えてみようと思います。

『静』の状態をしっかり表現した後に、激しい『動』の動きを見せることで、より『動』を引き立たせて強調するという狙いになります。(我ながら、何という地味な効果の出し方なのでしょう…)

まずは、『静』の状態を作ってみたいと思います。


▲ゆっくり目に動かしてみました

ささっと簡単にですが、『静』の状態が作れました!
動きが少なく、ゆっくりで、静かな動きにしています。


では、『動』の動きとなる後ろ回し蹴りと組み合わせてみましょう。



▲「静」の動きのあとに、後ろ回し蹴りを繋げてみました

こんな感じです…!
『静』から『動』。そして再び『静』に戻ります。

『動』が、強調された印象になっていますでしょうか?
『動』が強調されて、後ろ回し蹴りがさらに力強い動きに感じられたりしませんでしょうか?(きっとおそらく、何か印象が変わっている…はずです!)


★POINT5.音を加える

さらにさらに、後ろ回し蹴りの動きを強調するために、『音の効果』を足したいと思います。

無音よりも、何かしら『音』が有るほうが、動きはより強調されます。

ただ、このnoteの記事上に貼っているgifアニメには、音のデータを加えることができません。ですので、代わりに『オノマトペ』を加えたいと思います。

■『オノマトペ』とは…
自然界の音・声、物事の状態や動きなどを音(おん)で象徴的に表した語。音象徴語。擬音語・擬声語・擬態語など。

では、早速、『オノマトペ』を加えてみたいと思います…!



▲オノマトペ付き後ろ回し蹴り

視角から、さらに『音』の情報が得られることになり、後ろ回し蹴りが、さらにまた一段と強調された気がします…!

今回の記事では、「後ろ回し蹴りに質量を加え、強力な一撃だと強調し、受けた時の『痛み』が感じられるようにしたい」という目的で、POINT1~5までの様々なことをプラスしてきました。

そしてそろそろもう「ネタ切れ」です。もう効果案が思いつかなくなってきました…。

ですので、次の「POINT6」を最後にしたいと思います。


★POINT6.最後の効果案

最後の「効果案」については、最初に文字で内容を説明するよりも、いきなり制作したものを載せてみたいと思います。


これが後ろ回し蹴りを強調する「最後の案」になります…!!!!



▲「わっ…、痛そう…」

第三者に「痛そう…」とハッキリ言わせてしまうという『禁断の案』になります…!!!!

これで誰が何と言おうと、文字通り『痛そうな後ろ回し蹴り』になりましたね。

最後に何とかオチをつけることができたところで、皆さま、お疲れさまでしたーーーーーー!!!!!!


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