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私的音楽アーカイブ89(バディデフランコほか)

881.ローランドカーク&アルヒブラー:A MEETING OF THE TIMES
882.バディデフランコ:JAZZ TONES
883.フランクフォスター:BASIE IS OUR BOSS
884.クリフォードブラウンオールスターズ
885.ジャッキーマクリーン:CONSEQUENCE
886.デクスターゴードン:CLUB HOUSE
887.桑田佳祐:I LOVE YOU
888.ケニードーハム、ズートシムズなど:
JAZZ COMMITTEE FOR LATIN AMERICAN AFFIAIRS
889.オーケストラUSA:DEBUT
890.フランクロソリーノ:FRANK ROSOLINO

⚫︎882.ジャズクラリネットといえば、思い浮かべるのはベニーグッドマンやアーティショウなどスウィングジャズ期のミュージシャン。あるいはエリックドルフィーやローランドカークといったマルチリード奏者のいち楽器としてだが、いわゆるビバップ、ハードバップ期をクラリネット一本で渡り歩いた珍しいミュージシャンもいる。それがバディデフランコである。

こちらはデフランコがソニークラーク、ケニードリューというバリバリのハードバップ系ピアニストのトリオとともに録音したアルバム。ジャズクラリネットはスウィング時代以降のジャズでは衰退したと思われているが、デフランコの演奏を聴く限り、それがなぜなのかまるでわからなくなるほど当時最新鋭のジャズにも適応している。

つまり、結局楽器と時代や潮流の相関関係というのはあまりなく、おのおののミュージシャンの考え方やスタイル次第で生き残ったり消えたりするということなのだろう。デフランコという人は、ジャズにおけるクラリネットという楽器の可能性と魅力を信じ続けたのかもしれない。


バディ・デフランコ(cl) ソニー・クラーク、ケニー・ドリュー(p) ジーン・ライト、ミルト・ヒントン(b) ボビー・ホワイト、アート・ブレイキー(ds)
1953、54年ニューヨーク録音

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