普通のごはん。
エッセイ風。
少し長くなるのでスルーしてもOKです。
「普通のごはんでいいかな?」
1年前だったか、なんだか。
私は毎週こんな言葉を繰り返していた。
土日のごはんは、冷蔵庫の中の内容をみて、適当に作る。
肉じゃが豚汁だったり、アスパラと牛肉の炒め物だったり。
つまりレシピを見ずに作れるごはんが私なりの「普通のごはん」である。
そして、毎回子供に突っ込まれていた。
「普通のごはん、って何?」
正直、回答するのが面倒だった。
だって、冷蔵庫や冷凍庫の内容と、そして気分次第でレシピもメニューも変わるから。
「生姜焼き」
「えー……」
メニューを伝えると不満そうな時もある。
……なんだよ、作るのは私だぞ?と思わず私まで不満となる。
なるほど、そうか。
メニューを子供に選ばせればいいのか。
翌週からこう提案した。
「普通のごはんと異常なごはんと、どっちがいい?」
「異常なごはん!?なにそれ!?」
即突っ込む子供に、私は明確な回答をしない。
「じゃあ普通のごはんね?」
「……うん」
子供はなんだよそれ?と戦々恐々としていたかもしれない。
もちろん、そのまま私なりの普通のごはんを出し、翌週も同じことをした。
「普通のごはんと、異常なごはんと、異様なごはんと、どれがいい?」
「ふ、普通のごはん……」
流石に2回目だからか、慣れてきたようだ。
そんなことを毎回繰り返した。
「普通のごはんと不思議なごはんと不可視なごはんどれがいい?」
「不可視って見えてないじゃん!ってか、ただのごはん無しじゃん!それ!!」
さすがに何度も繰り返してると、ツッコミまで上手くなってきた。しかも早い。
「じゃあ普通のごはんね?」
こんなやり取りを、ここ1年間ほど繰り返していた。
もちろん、子供で遊んでいる子供のツッコミ力向上と、
語彙力を伸ばすためである。
今では、子供との毎週の「普通のごはん」のやり取りが、ありがたいことに(?)コント状態となっている。
「普通のごはんと半分ごはんどっちが……」
「半分、って残りの半分何よ!?」
「概ねごはん」
「だから、残りは何よ!?」
「九分九厘ごはん」
「白米!?」
「普通のごはんと元・ごはんはどっちが…」
「元ってなに?今はなんなの!?」
書き出してこうしてみると、
ほんとツッコミ上手くなったなあ、子供。
1年間の成長を感じるね。
バリエーションによって、子供の反応が違う。
そして、その切り返しが楽しみではある。
日々バリエーションを増やそう。
レシピは増えないのにね🤣
こんなスタイルで、私の家はアホっぽいコント
語彙力向上とコミュ力向上ためのスキル練習を繰り広げております。
今は普通のごはんで、という回答一択になり、ひとまず私の不満がなくなりました🤣
おしまい。
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