見出し画像

こんにちは、いわあゆ(@iwa_ayu)です。
2022年6月に東京から沼津に移住しました。
縁もゆかりもない土地への単身移住です。

移住して約1ヶ月が経ち、暮らしが落ち着いてきたので、
毎日レベルでよく聞かれる「なんで沼津に移住したの?」
という話をnoteにまとめておきたいと思います。

これから移住をしたいなと考えている方に参考なれば幸いです。
大変ありがたいことに、先日沼津経済新聞さんに取材いただき、私の移住話が記事になりました。
こんな平凡な人間を取り上げていただけて本当に恐縮です😂

取材記事

そもそも移住を考えた背景

社会人になってから大半を東京で暮らし、仲間とたくさん遊んだり、都内あちこちを楽しんだ20〜30代。
Uターン、結婚や出産などで一緒に集う仲間も少なくなり40代以降の暮らしを想像した時に「いつかは東京を離れて自然に囲まれて暮らしたい」という気持ちを持っていました。

「いずれは地元にかえる」という人も少なくないと思いますが、自分の生まれは埼玉県の中規模エリア。東京まで電車で30分程度と、田舎とはいえ「ほぼ東京」という感覚で育ったこと、中学校から東京豊島区の私立に出てしまい地元の縁がほとんどなく、私が地元に戻る理由があまりなかったので、「東京から距離があって海も山もあって温泉が近いところがいいな」と考えていました。

突然「いつか」ではなく「いま」になった

コロナでリモートワーク生活になってから、SNSで知り合いが「移住しました!」投稿をしているのも見ていて、頭の片隅では「このタイミングに移住するかどうするか」がチラついていましたが、東京を今離れる明確な理由がなかったこともあり、1年半ぐらいぐずぐずしていました。
Uターンの選択肢を最初から外していたので、いざ移住を具体的にしようとすると、「日本全国のうちどこにする?」を絞るために色々と情報収集したり現地に行ったりと準備工数がそれなりにかかるため、腰が重たかったからです。
そんな自分の背中を強くを押したのは、昨年7月ベンチャーに転職してからの暮らしの変化でした。

ベンチャーは「スピード感をもって取り組めて、小さな取り組みでも成果がすぐに出やすい」というやりがいが大きい一方で、オーバーワークになりがちで、仕事に追われる毎日から逃れたい…という気持ちと戦っていました。

仕事に翻弄される毎日に、自分の人生なのに自分の軸で生きられていないような気持ちになり、「このまま仕事に忙殺される人生は嫌だ。自分の意志で自分のやりたかったことを今やろう」と思った時、
「そうだ、私はいつか移住がしたかった。おばあちゃんになってからでは、コミュニティに馴染むのも苦労しそうだし、失敗してもやり直しがきく今のうちにやってみよう」という気持ちになったのです。

2021年の11月頃の出来事でした。

移住の準備

まずはネットで「移住情報」を一通り調べました。
全国各地で移住誘致に力を入れていることがわかった一方で、「決め手がない」のが難しいなぁという気持ちでした。
ふと「みんなどうやって決めたんだろ?」ということが気になり、身近な人に情報を探ってみることにしました。

Facebookで投稿

予想外に手を上げてくださる人がいたので、アンケート↓を取って、近しい人には個別でzoomで時間をもらってアドバイスを伺いました!

やってよかった!当時のアンケート項目

このアンケートを通して経験者の声を聞けたことで移住のハードルが下がり、いよいよ現実的に考え始めることができました。

実は、最初は「熊本」が第一候補でした。
理由は前に旅行に行った際、雄大な自然に圧倒され、地球のエネルギーを感じることができたからです。
スピリチュアルなことを主張するわけではないですが、パワー充電できるような気持ちになったので、いいなと思ってました。

エリアの絞り込みまでは合理的な視点

移住先候補は早い段階で「静岡」に絞られました。
理由は、東京への通勤と実家へのアクセス利便性でした。
当時は完全フルリモートの制度がなかったため、通勤することになった際に許容できる場所かどうか、高齢の両親が居るので、何かあった時に駆けつけられるか、が気になりました。

上記理由から、移住で人気の「長野」や「山梨」が候補外になりました。
また、東京からの移住者は、「鎌倉・小田原・熱海」がHOTでしたが、個人的な感覚としては、ほぼ東京。「移住」っていう気分じゃないなと思ったので、もう少し先・・・結果、「三島」と「沼津」が有力候補になりました。

もともと静岡は幼少期から旅行で訪れることが多く、すごく身近な場所だったので、第2のふるさと候補としてちょうどいいなと思えました。
(実家のある駅から沼津まで1本の電車でつながっている)
「三島」か「沼津」か。
ここまで絞られたので、地元の人の話を聞こうと思いました。

県や市が主催する移住相談会に申し込んだり、Facebookで顔の広い人に静岡三島沼津のつながりのある人を紹介してもらって、住む場所として安心できるかどうかを調べようとしました。

自治体主催の相談会では、三島市と沼津市と担当者にお話を伺いましたが、移住支援担当者なのに謙虚すぎるのかなぜか自己PRが控えめで・・・
移住誘致をしたいと思っているのか印象が曖昧だったのですが、静岡県の移住支援担当窓口の方とお話しでき、気持ちが前に向きました。

移住に関する市のHPは、「子育て」とか「若者におすすめ」等が強調されているため、「独り身×アラフォー」の私には居心地が悪かったのですが、静岡県移住支援の橋本さんはその懸念を払拭してくれる温かいフォローの言葉をかけてくださり、移住への気持ちが高まってきました。
本当に親身になっていただけて、感謝しております。

最終的には「人」と「直感」で決めた

周辺環境や移住の支援など一定の条件が満たされたので、いざ現地に行ってみようと準備している時、素晴らしいご縁をいただくことができました。

なかでも沼津に住もうというきっかけ、移住後にも「来てよかった」と思える毎日を送ることができているのはぬまづのあお さんのおかげです。
誰よりも親身に、愛情あふれる接し方をしてくれました。

「移住支援」や「移住アンバサダー」という公の肩書きを持たれている方もいらっしゃいますが、ビジネスライクな対応をされる方が多く心を動かされるまではいかなかったため、ビジネス抜きに接してくれたぬまづのあおさんとの出会いは大きかったです。

共通の知人経由でFacebookをつないでもらい、その直後から沼津三島に関する移住者にとって役立つ色々な情報を惜しみなくたくさん提供してくださいました。
また、現地視察の際にも事前に「どんな人に会いたいか」を聞いてくださり、わざわざ私が行く日に合わせて魅力的な方々をアテンドしてくださったりもしました。
その際のお話をnoteに書いてくださっています。

ネットで検索すると、ここ数年沼津の人口は減り、一方で三島は静岡イチ移住者が増加中らしく隣町なのに差があるのが面白いなと思いました。
ベンチャー・スタートアップの勢いある若者が三島に注目し、街中にも若者向けのテナントが増えていて、とっても勢いがある感じでした。

三島は「豊かで綺麗な水」が有名。源兵衛川のせせらぎはホッとできる最高の場所でした。

期待をもって三島に伺ったのですがタイミング悪く、まんぼう中で街は閑散とし、お店は閉まっているし行くところもない、現地の人との交流も難しい。
賃貸仲介会社に行ってみるも、私が希望する条件にあう物件はなく、その上三島は賃貸の相場が高騰し、東京と変わらない家賃にも驚きました。

「三島」ちょっと厳しいかも…という気持ちを持ちながら、せっかく静岡に出向いたのだから〜と沼津に足を運んでみたのが運命の分かれ目になりました。
沼津駅を降り立つと、寂れたシャッター街が広がり、バブル時代の勢いが去ったままの悲しい街並み。商店街に人はまばらで、シニア向けのお店を通り過ぎて散歩をしていると大きな橋がありました。
狩野川を渡す橋でした。

狩野川を見下ろすことができる橋

ぎゅっとこじんましてる三島と違って沼津は駅を抜けると空間が広がり、なんともいえない開放感を感じました。
「いいかも…」という気持ちを持ちながらコーヒー片手に散策し、沼津移住を決める千本浜に向かいます。

非常に穏やかで磯臭くない海が広がる春先の千本浜

なんとなく住宅地エリアを抜けてテクテク歩いていった先、ふと浜辺に行きつきました。そこは私が知っている海と違ってなんとも穏やかで、そして独特の海臭がしない。
目の前の海をぼんやり眺めているのも良いけど、加えて千本浜は沼津から静岡方面まで海岸沿いを道がずーーーーっと続いていて、気持ちよく散歩ができそうな感じがしました。
この景色をみながら、「ここで暮らせたら気持ちも穏やかになれそうだなぁ」という気持ちになり、その場でSUUMOを検索したのでした。

幸いに、この浜まで徒歩3分のところにあるアパートの空き部屋を見つけ、そのままそこに入居することになりました。
(家賃は東京で住んでた部屋の半分です^^)

静岡の方まで何キロも続く海岸線

ほぼ心を固めて内見と予約を済ませた後、ぬまづのあおさんのお店にいきました。私の来訪に合わせて三島と沼津の重鎮を呼んでくださっていて、それぞれの地域の良いところを教えてくださいました。

みなさん温かく私に優しく接してくれ、見知らぬ自分に親身になってくださり、「こちらに来るならこの店を知らないと!」という素敵なお店に連れ出してくださったり、「何かあっても私たちが守ってあげるからね」と、言ってくださったこと、本当に泣きそうになるくらい嬉しく「ここならやっていけそうだ」と安心することができました。

今年40代を迎える私の新しい生活が始まりました。

沼津の良いところ

なにより私が気に入ったところは、「住んでいる人が地元を好きでいるところ」です。ときに沼津の残念ポイントも語ることもありますが、とにかく皆さん地元が好き。
会う人会う人、自分の推しポイントを教えてくれる素敵なことです。

まだ1ヶ月ですが、そのほかにも…

・想いをもってユニークな取り組みをされている魅力的な人がいる
・人と人がつながる地域を盛り上げるイベントがある
・都会の便利さと自然の豊かさのバランス
・日本一透明度が高い海
・ゴミ分別によりSDGsに愚直に取り組んでいる姿勢
・スーパーでお刺身が安い
・意外とクルマなしで生きられる

Weekend Numazuで体験できるSAP
透明度抜群!積極的に利活用に取り組んでいる「らららサンビーチ」

こんな感じで、移住してから発見できる良いところがざくざく出てきました。
住んでみると沼津は意外と広くて伊豆方面まで続いていて、車で1時間のところに良さそうな宿もあったり、開拓しがいがあります。
いま車はないですがレンタカーの値段も安いので、十分過ごせそうです。

住むところを変えたら仕事も変わってしまった

沼津に移住しても仕事は変えないつもりでしたが、紆余曲折あり会社を辞めることになりました。(その話はまた別のnoteで書きたいと思ってます)
2022年7月からフリーランスになり、業務委託の仕事を受けつつ、個人事業のビジネスを始める準備を進めています。

せっかく移住して穏やかな海を眺めて暮らせるようになったのだから、その暮らしを存分に楽しみたいなという気持ちが大きくなったのです。
また、沼津三島で会う人たちがとにかく魅力的で、この地に住んでいる人たちとコラボレーションできたら楽しそうだなという気持ちにもなりました。

出会いを大切にし、新しいことを始めるには心のゆとりと時間の余白が必要です。
スタートアップのサラリーマン生活では、なかなかそのゆとりを持つことが難しく、これからの自分の未来を作るためにサラリーマンという安定を手放すことにしました。
その意思決定をするまでに色々と葛藤はありましたが、決めてしまえば気持ちスッキリ。今はまだ見ぬ未来にワクワクしています。

家でゆっくりしながら、ふと気分転換に海辺を散歩したり、休みの日も楽しいイベントがあって足を運ぶと、ふと顔見知りと会えたり。
人をつなげてくださるぬまづのあおさんあってのことですが、東京とは違って人のつながりが濃い地方ならではの時間を満喫しています。

個人的には「ご飯を食べながら仕事できる場所」が沼津にはないのがたまにきず。そういう文化がないんだと思いますが、移住者が増えると仕事できるご飯どころのニーズは増えると思っているのでそういう拠点ができたら良いなと思っています。

移住はただの引っ越し

「移住」というと一生を左右しそうな大袈裟な響きですが、実際住んでみるとただの引っ越しだなという気持ちにもなりました。
今はPCさえあればどこでもリモートワークできる社会になったこともあり、在宅時間が長い自分には東京の暮らしと大きな違いはありませんでした。
日本なら、もし万が一微妙だったとしてもすぐに引っ越せるし、そこまでハードに捉えなくてもいいんだなと思いました。
とはいえ、移住したならその地域と関わりたいと思うこともあると思うので、その地域の活動に触れ合えるきっかけがあると楽しみも増えると思います。

ちなみに余談…

女単身遠方引越しで、困ったことがありました。
新居に合わせて買ったソファベッド。
1階は階段で2階が居住スペースというメゾネットタイプのアパートで、配達のお兄さんは1階までしか持ってきてくれず、30分くらい格闘するも、1人の力では上に持ち上げられない。。。
便利屋さんを探すも、「メゾネットタイプの搬入はサービスとして受けられない」と断られ、途方に暮れた時、ぬまづのあおさんに泣きつきました。

「助けてください〜(泣)誰か力持ちの男性2名いませんか。お礼もお支払いします」

ぬまづのあおさん、すぐに知り合いに連絡をとってくださり、力持ちの男性をつかまえてくれました。
翌日朝、本人も一緒に家に来てくれて、ソファーベットの搬入は、ものの5分で設置まで完了するスピード解決。
マジで「神様だ…女神だ…」と思いました。
わざわざ来てくださったみなさんは、お礼も受け取らずにさわやかに帰っていきました。良い人すぎる。
いつか絶対に恩返しします!!

いまはとにかく移住生活を楽しみたい

生きてくために働かないといけないけれど仕事のために生きたくはないので、この街を色々掘っていこうと思います。趣味の温泉旅やキャンプも満喫したいので、ご一緒できる人いたらぜひ気軽に声をかけてください!

仕事は引き続き東京の会社から請け負いますし、実家の埼玉にもちょこちょこ帰るので時々東京にも遊びに行きます。東京でも引き続きよろしくお願いします。

最後まで読んでいただきありがとうございました^^
Twitterをやっているのでよかったらフォローしてください👇

https://twitter.com/iwa_ayu

沼津ライフ、また気が向いたらnoteに書こうと思います。
ぜひ沼津に遊びにきてください!

この記事が参加している募集

この街がすき

ありがとうございます。日ごろお世話になっている周りの人たちへの恩返しのために使わせていただきます^^