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#ブラインドスポット

はじめに

彼女が完全なる大満足海外ドラマである「ウェントワース女子刑務所」の次に挑戦した作品です。私も存在は知っていましたが、ここまで入り込める作品だとは思っていませんでした。物心ついた頃には教育テレビでブロッサムやらフルハウスが放送され、子供の頃から海外ドラマを見ている私ですが、現状基本的に海外ドラマを書こうものならそれだけで長大なnoteになってしまうことから、基本的には書く気が無いのですが、本作は個人的な見解から1シーズンを以て視聴中断したい思いとなりましたため、短めのnoteとしたいと思いました。

最初のシーン

タイムズスクエアのど真ん中で爆弾騒ぎがあり、処理に臨む爆発物処理班の前に現れ、放置された爆発物だと思われる荷物に入っていたのは、全身に無数に刺青を施された女性。自分がなぜそんな状態にあるのか分からず呆然とする女性にカメラアップしたところで主題歌に乗せてオープニング開始。

ストーリー

自分が誰なのかも分からない記憶喪失の女性。保護したFBIは彼女を「ジェーン・ドウ(身元不明の女性遺体に一時的につける呼称)」と呼び、FBI捜査官カート・ウェラーのチームによって彼女の何百と刻まれた刺青を解析していくうち、そのひとつひとつがFBIの周りで起こる事件の手がかりとなることが判明し次々と事件を解決していく。彼女が敵なのか味方なのかも分からないまま、チームとの関係を築きながら、刺青の真相に近づいていく物語。

印象的なシーン

  • 科学捜査している点と捜査チームのメンバーのそれぞれの性質、その組み合わせや全体の雰囲気が「NCIS(アメリカの捜査ものの長寿ドラマ)」と似通っているように見えるので、NCISが大好きな私はところどころ比べてしまいます。今考えるとこれが良く無かった。

上が「NCIS」、下が「ブラインドスポット」
  • NCISには海兵隊上がりの百戦錬磨で、チームの誰にも支持されない選択も絶対に成果をあげたり、誰かを救ったり未来が見えるかのようなえげつない直感力のある絶対的なリーダーが居て、どんな時も冷静で聡明な判断を下すことでチームを成功に導きます。そのためチームの信頼は揺るがず、その絆は物語が進むほど強固になっていきます。短髪イケメン。

  • ブラインドスポットのリーダーはゴリラのような勢いと強さと優しさを持って居ますがやや猪突猛進気味で、結果は残しますがチーム内の信頼はまだ足りないような描写が多いです。物語全体を通しての鍵となる謎の美女のこととなると周りが見えなくなり、誰よりも彼女の安全や行動を優先します。

  • どちらの作品にも天才的な理系女子が存在します。基本的には物語の劇的な展開の中心に居るのは事件現場を走り回って犯人を追いかける短髪イケメンやゴリラですが、捜査本部の内側に居ながら、ほぼ全ての事件の手がかりを自力で見つけることができるキャラクターのため、物語の進行速度に関わるその重要性に期待が寄ると思います。また、奇抜なファッションや性格、特徴的な声だったりで個性を演出する場合が多く、担当する日本語声優に特徴すぎる方を抜擢してしまいがちです。

  • 事件の解決と別に物語の軸となるのは謎の美女が何者なのかということ。そもそも彼女は記憶喪失のため、自らの体に無数の刺青について、誰が何のために刻んだのかも分からない状態で、事件に巻き込まれて亡くなったり被害を受けてしまう人々に後ろめたさを感じながら、失った自分を取り戻そうとします。彼女の記憶に繋がるような事件があっても、あと一歩というところで鍵となるだろう人物が死んでしまったり、自分の記憶を取り戻すことを優先するあまりにチームの大事な人間が死んてしまったり、嘘をついてしまうことになったりする。その中でもチームのリーダーだけは彼女のことを信じ庇ってくれたり、誰の命よりも優先して救うような行動を取ります。それには理由があります。

  • それは、謎の美女が、チームのリーダーの幼少期に死んでしまった幼馴染である可能性があると分かったからです。結局のところ、物語の中盤でDNA鑑定の結果その通りであることが確信的になるものの、終盤も終盤でそれが謎の美女の昔の仲間の仕組んだものであることが分かり、一時的にでも記憶を取り戻すために昔の仲間を信じ、チームに嘘をついてしまった謎の美女。彼女の弁明を聞かず、チームリーダーは感情的に罵り、謎の美女が逮捕されてしまうところでファーストシーズンが終わります。

  • ここが私が視聴中断の直接の原因です。正直、謎の美女が幼少期に死んでしまった自分の幼馴染であって欲しいという理想を押し付けるチームリーダーの観点から物語が進んでいくことと、チームリーダーがどうにも感情的に冷静でない行動を取ることが多く、挙句、表面的な物的証拠を鵜呑みにするばかりで彼女に裏切られたと恫喝するシーンにそこまで感情移入できなかったからです。

感想

私の向き合い方、見方が完全に良くなかったです。私も理想を押し付けていました。チームリーダーにNCISのギブスを重ねすぎました。今後は、ファーストシーズン見たら最後まで見届けたい責任感のある私の彼女の感想次第で、再度見直す可能性があることを押さえておきます。

おすすめな見方

こちらの作品の好きな点として、映画「ボーンシリーズ」のようなハンディカメラでの撮影が多いため、疾走するように事件にのめり込んで行く脚本と相まって、物語への没入感を強く感じられる点です。頭を空っぽにして先入観なしに見るべきです。

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