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ハマチ 、 メジロ 、 ブリ

※ こちらの内容は、ウェブサイト(現在は閉鎖)にて2016年~2019年に掲載したものを再投稿しています。内容等、現在とは異なる部分があります。ご了承ください。

チェーンストア理論はその内容も難しいけれど、それ以上に書かれていることをそのまま実践するのは、かなり困難に思える。
特に渥美さんの理論は「これは、こうでなければいけない」といったことが驚くほど厳格に決められていて、とてもぼくにはできそうにない。

そんな難しいチェーンストア理論だけれど、それでも1冊読めばその中の1つ、2つくらいは理解できること、刺さるフレーズが必ずというほどある。
だからそのためだけに、わからないと思いながらもぼくは読み進める。
これだと活用しきれているとはとてもいえないけれど、それでも読まないより読んだ方が良いと思うのは、若いころに読んだこのたった1つ、2つの理解できること、刺さったことがいまのぼくのやり方や経営に対する考え方の指針になっているから。
そして何よりも、これらは修業中の厨房では決して学べないものばかりだから。

本当に巨大チェーン店を築き上げてしまう方は、ぼくの何百倍もストイックにチェーンストア理論を学び理解されているに違いない。
以前読んだ星野佳路さん(星野リゾート)の考え方について書かれた書籍にも、「過去の経営理論の名著に書かれていることを、そのまま忠実に実践する」
「 教科書通りに経営をする」と繰り返し書かれていた。

「1行ずつ理解し、分からない部分を残さず、何度でも読む」

耳が痛い・・・

「理論をつまみ食いしないで、100%教科書通りにやってみる」

えっ、見てました?と言いたくなる

大チェーンを築き上げるといった野望を本気で抱くのなら、チェーンストア理論を完全に理解し、それを忠実に実践することが一番の近道なのだと思う。
ぼくのように「この内装、さすがにもう少し何とかならないものか」なんて考えは、きっと愚論に違いない。

「会社やお店は、トップである自分の身の丈、器以上にはならない」と言われるけれど、歳をとるにつれ本当にその通りだなと、つくづく思う。
最初の大きくもない店からイートインの席を無理やりつくったぼくが、周りの人たちのお陰でいまでは50席以上もあるレフェクトワールをつくることができた。
ぼくにとってレフェクトワールは、ファミレスへの布石だった。
最初のプチメックがハマチならレフェクトワールはメジロで、ぼくが現役のうちにどうにかブリまでなりたいな、と思う。
そのためにも、もう一度ちゃんとチェーンストア理論も勉強した方がいいな。


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