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チェーンストア理論と時代の潮流

※ こちらの内容は、ウェブサイト(現在は閉鎖)にて2016年~2019年に掲載したものを再投稿しています。内容等、現在とは異なる部分があります。ご了承ください。

「チェーンストア理論は、旧態依然とした理論」「チェーン店は時代遅れ」「陳腐化した」と言われつづけ、実際に現在も多くの外食チェーン店が苦戦し紆余曲折されていることを思うとその通りなのだと思う。
それに脱チェーンストア理論を唱えられていたのは、巨大なフランチャイズチェーンを構築されたセブンイレブンの鈴木敏文さんご本人だし、またチェーンストア理論で巨大企業を築き上げられたユニクロの柳井正さんも同様のことを話されている。
あそこまでの大企業を築き上げてこられた鈴木さんや柳井さんがチェーンストア理論に限界を感じ、そう言われるのだから有無を言わさないだけの説得力がある。

ぼくはといえば、いまでも素晴らしいものと思っているけれど、だからといってそれがすべてだとはもちろん思わないし、ぼく自身、チェーンストア理論は時代が求めるものに合わない部分も現れてきたという捉え方はしていて、決してチェーンストア理論至上主義者でなければ信者でもない。

だけど、どんなことにもメリットとデメリットといった功罪はあるはずなのにチェーンストア理論の功の部分を知ろうともせずイメージだけで「チェーン店なんて・・・」と、したり顔で話される人を見ると時代の雰囲気や声の大きなものに付和雷同するだけの人にしかぼくには映らない。

カジュアルダイニングブームのとき、チェーンストア理論に否定的だったオーナーさんたちのお店は、内装は売れっ子デザイナーさんが手がけられたカッコいいものばかりだったけれど、往々にしてお皿の中が伴わなかったのか何年もしないうちにブームと共に多くのお店が消えた(ちなみにその手の専門誌も消えた)。

一方で苦戦しているとはいえチェーン店はいまも健在だし、小さなお店や会社とは比較にならないほど多くの雇用を生み出し巨額の納税だってされている。
そして何よりもその桁違いの売上は、それだけ多くのお客様に支持をされている結果以外の何ものでもない。
過去の成功体験を踏襲しているだけでやっていけるほど簡単な時代でないことや、いつの時代であっても未来永劫万能な経営理論なんてないこともチェーンストアを経営されている人たちだってわかっている。


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