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#4 新人看護師のまなび

看護をしていると感じた瞬間

みなさん、お元気ですか?
日々出勤お疲れ様です。
本日お休みのかたも、日々の疲れを存分に癒してあげてください。

本日のテーマは、”看護をしていると感じた瞬間”です。
新人看護師、まだ業務に追われるばかりで看護という看護ができていないのが事実。
思い描いていたような看護はまだまだできていません。
自分が思うようにできない悔しさや辛さはありますが、今は成長の段階。
ひとまず、業務ひとつひとつ抜けないように頑張るので精一杯です。

そんな日々ですが、最近「うわ、わたし看護っぽいことしてるやん!」
とにやけた瞬間がありました。

ちょっとした息抜きに、看護の辛い面だけでなく
すてきな面も見ていただきたい。
そう思って今回は私の経験談をシェアさせてもらえたらと思います。


化学療法初回の患者さん

以前わたしは化学療法を受けられる患者さんへの看護について
まとめを掲載しました。
それに加えて新たに先輩ナースから教えていただいたことがあるのですが、また後日共有させてもらいますね。

そんなことは置いといて。
2月某日、わたしは肝臓がんステージ4の患者さんを受け持たせていただきました。
そのかたは、C型肝炎の診断を受け治療をしていたものの
配偶者の介護でバーンアウト(治療中断)されていました。

ある日、持続的な右季肋部痛と食欲不振がつづき、同居者に勧められ受診したところ
”肝臓がんステージ4”
すでに治療の選択肢は化学療法のみ。
突然の宣告に大きなショックを受けられたのではないかと想像されます。

そうして流れるように入院、初回化学療法による治療開始。
その方の入院から初回化学療法投与をさせていただいたのが、わたしです。
正直こんな未熟な1年目看護師が受け持ちで、不安だったのではないかと今では思います。
しかし、その方はとても素敵な方でそんな様子はいっさい出されませんでした。
(ほんと素敵な患者さんに恵まれてありがたいです)

挨拶からなにから元気いっぱいで、つい最近癌宣告された方には見えませんでした。
しかし、先輩に教えていただいた「癌宣告された時期はいつなのか」ということを
頭において、不安な気持ちに寄り添える看護をしよう。
そう思いながらお話しさせていただきました。

入院のご説明を終え、本日中には薬剤師さんからの
化学療法に関するご説明があります。

数分後再度訪室すると、患者さんはベッドに横になり
さっきまでの明るい表情はどこへやら。
ぐったりされていました。
どうしたのか心配になりながら、「薬剤師さん来られました?」
とお伺いすると、「きたよ。そのパンフレットもって」と。

わたしが務める病院では、薬剤師さんから化学療法に関する分かりやすい説明が記載された
パンフレットが患者さんに配布されます。

「パンフレット読まれました?分らんことなかったですか?」とお聞きすると、
「そんなん怖くて読めへんわ」と。

すごく怯えられた表情と、よくよく聞くと”副作用”に怯えられている様子。
薬剤師さんから「吐き気がでて、食事が食べられなくなることがあります」と説明を受け、
想像以上に吐き気を恐れられていました。

化学療法によって、吐き気が強く出るものもありますが、ほとんど出ないものもあります。
また、同じ薬剤でも吐き気が出る人と全くでない人がいたりと個人差もあります。
そういったことからも化学療法における副作用の出現予測は、本当に難しく
確実なことは言えません。

ただ、わたしの病棟でそういった副作用が強く出られている方は
ほとんど見たことがありません。
それも踏まえて、それほど恐れられる必要はないことをお伝え。

患者さんは不安が完全に消えたって感じではありませんでしたが、
だいぶと軽減した様子。
「そっか、まぁ頑張りますわ」と。

わたしは、一安心しました。
自分が根拠をもって説明できたこと、患者さんの不安を少しでも軽減させられたことに
喜びを感じました。

明日きてくれるか?

そうして1日を終えようとしたとき、
患者さんから「明日もおるんか?」

突如言われた言葉になんのことか分からず、
「看護師さん来られますよ」と。

患者さん「いやあんたは休みか?」
わたし「いえ!出勤です」
患者さん「ほな、明日もよろしくお願いします」

率直にその言葉がとても嬉しかった。
患者さんがわたしを求めてくれている。
こんなポンコツ看護師だけど、頼ってくれている。
そう感じてわたしは胸がじーんと熱くなりました。

あぁ、看護できたのかな。
そう感じた1日でした。


おわりに

こんな瞬間もあるんだな、と。
わたしがしたかったことはまさにこれだ、と。

まだ、1年も経っていない新人看護師ですが、こうしたちょっとした喜びがもう少し頑張ってみよう
と思えるきっかけになるのだと、気付けた1日になりました。

人のためになれたと感じた瞬間がいきがい・やりがいとなる。
まだまだ、勉強はしなきゃだし怒られてばっかだし、ツライことは多々あります。
でも、そのツライ壁ばかり見つめていたら、目の前にいる患者さんを支えることはできません。

少しでも小さな成長、喜びをみつけてもうちょっと頑張っていきたいなと。
そんなことを考えている新人看護師のお話しでした。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます!
とっても嬉しいです。
これからももっとみなさんのタメになる臨床の実際や先輩ナースの素晴らしい知識を
共有できたらと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします( ̄▽ ̄)

人の命を預かる現場だからこそのツラさや責任の重さに押しつぶされそうな日々ではありますが、
それ以上に感じられる喜びも必ずあります。
その面を一緒に見つけていけるように、みんなで支え合っていけたらなと
そんな文章を書けるように頑張ります!!

以上、いとでした。


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