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※1/29追記 ヤ〇ザと男子学生の関係性にずっと狂わされてる

※ネタバレを含みます

前作の「カラオケ行こ!」発売から約3年、遂に続編「ファミレス行こ。」が発売された。そのお知らせをXで読んでいた時、嬉しすぎてスマホを持つ手が震えた。

和山先生の漫画はどれも面白くて大好きだが、この、ヤ〇ザの若頭補佐の狂児と、ごく普通の男子学生聡実くんの奇妙な“友情”の話が一等好きだ。

本当に前作が大好きすぎて、読み終わった後の興奮を一人では抱え込めず、漫画を何冊も買って友達に配ったりしていた。(その友達たちは私ほどではないが狂ってくれてよかった。)

そしてこの感想文は、いつものようにつぶやき機能で書き上げたかったのだが文字数が多すぎて収まらなかった為、いっそのことこうして長く書いてやろうと思い書き始めた。
どうだ、1700文字書いてやったぞ。


ところで、私は最近、前作のサイン会で先生が「聡実くんが高校生やってる間、狂児は服役してたし、色々悩んでたけど聡実くんに会いたくなっちゃって最終話で空港に会いに行っちゃった」と話していたことを知った。

…はぁ?


もうやってらんねーーーー。勘弁して。
そしたらまた色々と見え方変わって来ますよね????
そんな設定、ずっとオタクの集団幻覚か二次創作の話だと思ってたのに!!!!!!!

せっかく強火の友情として自分の中で消化していたのに、そんな爆弾設定投げられたら劫火になっちまうよ。もう火事。焼き討ちレベル。
先生が“友情”と言っている以上、それとして読んでいきたいが、なんかもうその背景を踏まえて読むと頭がおかしくなってくる。


突然だが、私はいわゆる「関係性萌え」というものが大好きである。
例えば弱虫ペダルの巻ちゃんと小野田君、K-POPアイドルのケミ(化学反応)なんかもそうだ。
通常の友情よりも強い特別な絆に胸を熱くさせられる。

一方で狂児と聡実くんの関係はどうだろう?
上記と同じような単なる関係性萌えではなく、友達以上恋人未満のブロマンスに近いのかもしれない。
でもなんとなく、2人から漂う空気感からしてそんな爽やかなもんでもない気がする。
では腐れ縁か?

Q.腐れ縁で二百万の腕時計をあげたり、卒業文集に相手のことを、出会いから洗いざらい書きますか?

A.普通はしない

なんの躊躇いもなく、携帯の充電がないからって高級腕時計をあげますか?ちょっとヤ〇ザの金銭感覚が分からないのでアレだけど、さすがにちょっとは考えると思う。せめて返してもらう。
また、卒業文集では、本当に大好きで大切な友達宛には「3年間ありがとう!大好き!」みたいなものは書くかもしれない。
でも、中学生3年生の夏の期間しか会わなかった相手にあんな文章書きますか?????
え、書くのかな。私がおかしいのかも。
ていうか多分、聡実くんはあの卒業文集を狂児さんに向けて書いてるわけじゃない。
自分の心と向き合うために書いたんだと思う。

じゃあ、聡実くんがそうなるまで追い詰められてしまった理由は?あと私の頭で考えうる最後の関係は執着ぐらいしかない。
では執着だと仮定して、なぜ執着してるのか?

なんで?????


狂児さんは顔も良いし若頭補佐だしお金持ちだし好きなことなんでも出来るし歌の先生の代わりなんて何人も用意できるはず。
聡実くんも聡実くんで、再会したらしたで定期的に会うことを許し、なぜか狂児を手なずけ始めている。

本当になにも分からないよ。
回を重ねるほどに分からなくなっていく。

最初はお歌のレッスン目的だったのに、東京来てからは月一ご飯行って、マメにラインしてるだけだったじゃないですか。ほんとうになんなんですか?????

そしてファミ行こ最終話の展開?!??!??なに??????????????
確認??????????????????
何を???????????????
存在?????????????????
オタクは何も確認できていません…。
もしや全体的にフランス映画の手法使ってる??????(答えは言わないから自分で都合良いように考えてね的なやつ)
これ、次回から“確認”のことが全く無かったみたいに話が続いたら怖すぎる。
これこそオタクの集団幻覚になってしまう。
もう情緒がぐちゃぐちゃです。(最高)


もうそんなことを、カラオケ行こ単行本を読み終わったあの日から四六時中考えていて頭が狂っています。
さすがに何年も考え続けていたので分かっています。
この二人の関係性に名前を付けることが野暮なことだと。
二人の関係性は二人でしかないなんてとっくに分かってるんですよ。
それでも考え続けるのをやめられないんです…。

また単行本が出るまで3年とか待てないので、次回からは月刊誌を買います。
映画も楽しみです。

助けてください。


※1/29追記分 ↓

“確認”について真剣に考えてみた。

ファミレス行こ。本編より
・中華料理屋シーンの「僕も片足突っ込んだろうかな」「就活失敗して死にたくなってもこっち来たあかんよ」の後の聡実くんの長い沈黙
・焼肉屋シーンの「会いたいですか?甥っ子と姪っ子に」「別に…元気でやってたら別にええわ」の会話後の聡実くんの「…僕も」という歯切れの悪い言葉と「もう会わへんほうがええんちゃうかなって思ってて」らへんの会話

のくだりから、聡実くんは何度か狂児と同じ地獄(組)に行こうかな、と考えたことがあって、でも狂児は一向にそっち側に踏み入れさせようとしないし、来てほしいとも言わない。
じゃあ本当にそっち側に足を踏み入れず、(腕の聡実の文字を消させて)ただの他人に戻っても良いのかの“確認”では?
そして、狂児が思ったよりも、もう会わないと言ったことに対してあっさりした反応してて心配になって思わず…みたいな

ただのオタクの妄想に過ぎないけど、もしその可能性があるなら、まだふたりの関係は続く希望がある。
特に焼肉屋の「…僕も」後に続く言葉がもし「甥っ子と同じように、すれ違っても僕のこと気付かなくなっちゃうんですか?」だったらアツい。ほぼリーチ。
ていうかこれ、aikoのアンドロメダじゃん。
交差点で君が立っていても、もう今は見つけられないかもしれない…。

でも世間一般的に言う“聡実くんの幸せ”は、反社会勢力との関わりなく、公務員になって平凡な毎日を過ごすことなんだろうな。
そしたらどうしてもふたりの関係の終わりが来てしまう。
聡実くんの幸せってなんだろう?
やっぱり分かりません…