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#473 読書記録『感性で読む西洋美術』(第5,6章)

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 とっても久しぶりの更新!いや〜〜………この1ヶ月半くらいは夫や鈴木くんに『夫以外に好きな人がいる』と暴露してしまう事件もあり、夫オーバードーズする事件もあり、なかなか動きの激しい1ヶ月半でした……。だいぶ、疲れちゃったな。

 そんな中、時間はかかりましたが無事に『感性で読む西洋美術』読了しました!

 5,6章はあっさり読めたので、1記事でまとめてご紹介します。

■感性でよむ西洋美術 伊藤亜紗

 第5章に関しての感想は、神不在の時代・飾らない生々しい人間を書くモダニズムの時代(第4章)から一転、リアリティーを全無視(全無視は言いすぎかもですが、素人目に見るとそう見える)した画風に変わっていったのは、神不在の拠り所なさ・信仰の無意味さを悟った無気力感から、生命そのものの力強さや、人工物が生み出す物理的なパワーに対する憧れ・信仰心が発生した故なのかなぁという気もしています。それが行き過ぎて男性性礼賛(女性蔑視)・戦争賛美の思想が生まれたのかも?

 第6章に関しては、抽象画って、天才が天から受けたイマジネーションのままに一発書きで書いていて『見る者の感想なんて知るか!!これが芸術だ!!バーーン!!』というような勢いで生み出された、なんか凡人にはわからないけどすごいらしい絵画、という印象があったのですが、ミリ単位で実験を重ねて書くなど、実際には受け取り手に与える印象をものすごく考えた上で生み出されたものだったんだなあ、と感じました。

 まあ当然といえば当然の感想なのですが、絵画の流行り廃りも、時代の背景(その当時の社会風潮や誕生した技術)に大きく影響を受けながら形を変えていったんだなあ、というのが、具体的にわかっておもしろかったですね〜。
 

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5章 飛び出しを感じるキュビズム

キュビズム = キューブっぽい
- 絵の中に視点が複数存在
視点が定まらず、統一感がない
- 形の単純化
リアリティーを追求した画風とは全く異なる。

世界初!
前に飛び出してくる・圧迫感を作る絵画

例えばルネサンス期の絵画は、遠近法などを用い、絵画の中に奥行きを作る・空間を後ろに解き放つ効果を持っていたが、キュビズムはその真逆。

■連続性ー時間の経過を1枚の絵の中に
連続写真の技術が生まれ、それを絵画でも表現しようとした
*1878年 連続写真 (マイブリッジ)
馬のギャロップ(速いかけ方)の脚の運びを解明した。

■キュビズム パリ → 未来派 イタリアの発生
連続写真の技術を受けて、キュビズムから発展したのが『未来派』の画風 
20世紀初頭 自動車や飛行機の誕生

未来派は、人間のスケールを超える機械の力こそ、最高の美と考えた。闘争・暴力・力こそ至高。力と力の極限のぶつかり合いである戦争も美しい、と捉えた。

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6章 わからなさを感じる抽象画

■抽象画
最初の目的は音楽を聞いた時の印象を絵画として定着させること
あるもの・視えるものを描くのではなく、形のないものを表現する目的

■適当に見えて緻密な計算がある
色彩や構成がどのような印象を与えるのかの心理実験でもある 
ex.)ロシアのマレーヴィチ 
下絵を何枚も書き、『この四角が1mm傾いたらどうなるか』というレベルで実験を重ね、表現したいものに到達してからキャンバスに描く。

■人が形や色彩から得る印象には、共通部分(生理的なもの)と差異(育ってきた環境・文化による価値観)がある
ブーバ/キキ実験

■像や絵画を見ながら、同時に自分の心と対話する
わかりやすい対象を持つ絵画より、なにもない絵画からこそ全部が見えるというようなこともある。
→シンプルなデザインだからこそ、想像の余地があり、各個人の価値観による解釈の幅も広がる?

■バウハウス(ドイツのデザイン学校。ナチスにより取り締まられる)
装飾を削いだシンプルでモダンなデザインがよし、とされる美意識の発端となった学校。抽象画を描いたモンドリアン・カンディンスキーのような画家たちが教師だった。
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