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おばあちゃん子は、いつもビリ(1)

その村では、毎年秋に(確か、体育の日)に村民大運動会なるものがありました。村の八つの地区が競い合う、運動会です。私が大嫌いな行事でした。
小1の時、初めて、駆けっこに参加です。学年から一人選ばれ、6人チームで対抗戦です。一年生では私しかいないので、自動的に指名選手です。
まだ、登校拒否のど真ん中の、虚弱で気弱なわたし。
一周、200mくらいでしたか。一番スタートの私は、スタートからビリ。走るなんて初体験。いつも、おばあちゃんと手をつないで散歩したことしたないのです。
途方もない差をつけられて、2年生のN君にバトンです。N君は運動能力抜群。いつも言われたものです。「お前、おせえなあ!」
私には、遅いとか速いとか、意味不明。

2年生になると、1年生のT君(N君の弟)からバトンです。T君もお兄さんに似て、足が速い。一番で私にバトンを渡しても、私が、ビリに。
一年下のT君からも、具体的な鈍足評価をもらうことに!
そんな私の運動音痴がその地区に知れ渡るのは、すぐでした。
今思えば、父親も母親も、歯がゆかったでしょうか。
この、鈍足選手のビリの戦いは、小学校4年生まで続きます。
4年生の時、ある奇跡が起こったのです。

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