ベンチャー企業が個性豊かでギラギラしている理由
私、えいる の職務経験。
[大企業]
従業員3000人超えのSIerで約16年勤務
この間に1万人超えの超大手企業とも数社、仕事経験あり
[ベンチャー企業]
今は従業員250名前後のITコンサル系ベンチャーに勤務
過去に4、5社のベンチャーさんと一緒にお仕事経験あり
この経験から「よく耳にする大手とベンチャーの違いや噂は本当なのか?」をテーマに今回は「ベンチャー企業の個性」について書いていきます。
ベンチャーって本当に尖った個性やチャレンジ精神があるの?
どうして、大手よりベンチャーの方がそんな気質が強いの?
こちらを大企業との違いを比較しながらご紹介。
個性豊かなタレント集団、それがベンチャー
私がベンチャーに転職して驚いたのが社員の転職率と職務経歴です。
学校や塾講師といった教育関係
出版社やマスコミ関係、更には元有名人のマネージャー
など、IT業界未経験からの転職者が非常に多く、IT経験者との割合が5:5と言っても過言ではないかもしれません。
逆に大企業は新卒からの生え抜き社員が圧倒的で、転職者が全体の2割前後もあるあるなので、この個性の豊かさには驚かされます。
豊かな経験と、ギラギラ精神が新しい発想を生みだす
他業種からの転職メンバーから、聞く転職理由に以下のワードがあります。
自分の手でクリエイティブなモノづくりを実現したい
これは前職がクリエイターやクライアントを支えることが主業務で、彼らが何かを成し遂げる姿を間近で見てきたからこそ「自分もやってみたい」と、そんな気持ちが強くなり転職を決意されたようです。
夢をギラつかせ、多様な経験を持つメンバーが集まるのがベンチャー企業。これが尖ったアイディアや、個性豊かな社風を生み出すのです。
人を受け入れる懐が深い企業風土と、その落とし穴
企業には成長が必須で、衰退だけでは倒産します。
ベンチャーは「大手や他社との差別化」を軸に会社の個性を最大限の強みに成長を遂げていくことがベースにあります。目指すビジョン=成長の糧で、それに合う人材や提案がウェルカムな理由がここにあります。
多様な人材の裏に潜む企業の実情
豊かな人材が集まり、それを許容する企業風土…メリットばかりのようで、もちろんデメリットも存在します。
仮に2つの選択肢があると「安定と実績」の差が決定を左右します。
大企業に入社できれば、安定した生活が保証される
実績豊富で安定感のある大企業に仕事を発注したい
人材や案件が大手に傾く中でベンチャーは、選択権が削られる中、限られたリソースを最大限に活用して企業の成長を迫られるも現実です。
これにより、以下の弊害が発生。
本職のスキル弱体化と下げられない離職率
個性豊かな人材がアイディアを出し合うのはいいことです。しかし最後は、それを形にできないと意味がありません。絵に描いた餅というやつです。
IT業界はプログラミングを中心に専門知識が必須で、未経験者の教育には、時間を要し、必然的に経験者側に負荷がかかります。純粋なITスキルでは、大企業には敵わないのは必然とも言えます。
またクリエイティブな仕事であるが故、顧客の理想も高く、無茶な要望への折衝やトラブル対応で深夜残業や休日対応も発生します。
そんな専門知識の習得とハードなクライアントワークのプレッシャーから「理想と違う、耐えられいない」との理由で、残念ながら数ヶ月・数年で業界を去ってしまう人も少なくありません。
人が育つ前に人材が流出し、企業が成長しない悪循環。ベンチャー企業全体に言える悩みではないかと思います。
おわりに
多種多様な人材が集まり、夢を叶えるために日々邁進するベンチャー企業。一方で、企業存続のために多少の無茶も受け止める覚悟が必要なのもまた、ベンチャー企業。
一方で、大企業=安定が崩れだした昨今の日本。優秀な人材が夢を求めて、集まりだした瞬間を、私は今まさに目にしています。
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