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IT 大手とベンチャーの深夜・休日対応事情

私、えいる の職務経験。

[大企業]

  • 従業員3000人超えのSIerで約16年勤務

  • この間に1万人超えの超大手企業とも数社、仕事経験あり

[ベンチャー企業]

  • 今は従業員250名前後のITコンサル系ベンチャーに勤務

  • 過去に4、5社のベンチャーさんと一緒にお仕事経験あり

この経験から「よく耳にする大手とベンチャーの違いや噂は本当なのか?」をテーマに今回は「休日・深夜対応と、その連絡手段」の比較について。

IT業界に転職を考えている方が転職先を選ぶ参考になれば嬉しいです。


先に結論:どちらも休日・深夜対応はあります


今回は先に結論を。

大手・ベンチャーに関わらず休日・深夜対応は発生します。発生理由も主に以下で、業界あるあるといった感じで大差はない印象です。

  • 納期遅延のリカバリ対応

  • 緊急障害発生時のトラブル対応

  • 社内作業が溜まった時の事務対応

ただ休日・深夜対応が発生する理由は同じでも、その根底にある原因には、両者に大きな違いがあり、この部分を深堀りしたく記事にしてみました。


大手:個人よりチーム単位で対応することが多い


大手企業は、会社規模からも大口の案件を扱うケースが多く、1つの案件に数十人規模で対応し、複数人のチームを組んで進行するケースが多いです。

このように人数が多くチーム単位で進行する場合、遅延やトラブルの発生は誰か1人が原因というより、特定のチーム全体で発生する場合が多いです。加えてチーム内では他メンバーの担当をある程度、理解しているので誰かに負荷が集中した場合はフォローしてチームとして対処していきます。

自分が困っていたら、誰かが助けてくれる。誰かが困っていたら、助ける。そんな助け合い精神でプロジェクト進行をするのが、大手に多い特徴です。(助け合い精神があるか・ないかは社風やリーダーの資質によりますが…)


助け合い=連帯責任を好意的に捉えられるかどうか


チームでの助け合いは作業が平準化され、結束が深まるといったメリットがある反面でデメリットも存在します。

それは、自分以外の責任で深夜・休日の対応が発生するということです。

  • 他チームからの急な依頼でメンバー総出でモジュールを作ってテスト

  • 誰かのところで発生したバグの改修を有識者が一緒にフォロー

  • リーダーの管理不足で終盤に皆で追い込みをかける

こんな具合に「自分は悪くないのに…」という思いを抱えたまま、予定外の対応にプライベートの時間を潰されてしまうこともあるのが現実です。

自分が困った時は助けてもらっているという自愛の気持ちをもって、仕事に取り組めるかがモチベーションを保てるかのポイントになります。


ベンチャー:個人に負荷が集中すること多い


ベンチャーは扱う案件の規模がそこまで大きくなく10名前後、または数名で対応するケースが多く、個々の機能に関しては1、2名で対応します。

こうなるとトラブルが発生すると対象機能=個人となるため、誰かに負荷が偏り周りもフォローが難しいケースが多いです。

つまりチームよりも個人の力量で深夜・休日の対応が発生する。ことが多く大手とは真逆の理由になります。

(リーダーの資質や、他チームの影響で発生するという点は同じですが)


周りに左右されず、自分を高めることを好意的に捉えられるか


ベンチャーでは担当範囲は、自分が責任をもってやりきることが求められ、「誰かが変わりに手伝う」ということは大手に比べて少ないです。

言い換えれば、苦労する分だけ個人のスキルを高められますし、他の誰かのフォローで休日・深夜対応をする割合は低いと言えます。

「これを超えれば、また自分が進化できる」と個を高めることにモチベーションを保てるかのポイントになります。


おわりに


企業規模や案件の大きさから、

  • 大企業はチームで助け合い、共に苦労して輪として成長する

  • ベンチャーは個人で苦労して、個々が成長する

この違いを比較して働く場所を選ぶのも1つのポイントかもしれません。

注意)
深夜・休日対応の方針は、その企業 / 上司の考え方・資質に依存する部分もあるので、あくまで一般的な比較として捉えて頂けたらと思います。

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