見出し画像

ベトナム出張教育の体験談 パート5:オフショアの成果を上げる最適な伝え方

出発2週間前に急遽、ベトナムへ出張が決定。会社や同行メンバーが飛行機やホテルを予約。この準備に甘え「ベトナムとは」を全く調べず前知識0で異国の地に降り立った私。

何も調べないからこそ現地の生の温度を肌で触れ、感じたこと、思ったことを記事にしていきます。

今回は、本題の現地メンバー教育について第2段です。


現場を見たからこそ言える、最適な指示の伝え方


前回の記事で現地では、日本からの指示をしっかり理解することに努めて、誤った結果を返さないよう細心の注意を払っているこを紹介してきました。

https://note.com/it_aile/n/n53f08269157d

しかし、両者がどれだけ努力していても

  • 期待した内容が100%満たされない(どうしても、いつも80%止まり)

  • やってほしいことが少し足りない、もしくは不要な部分を作業している

  • 相手側の解釈・理解がズレており、目線合わせの会話に時間をとられる

といったトラブルが発生していまうのがオフショア開発…。

今回は、現地で彼らの仕事の進め方・働き方を実際に見たからこそ感じた、トラブルを防ぐために日本側の指示で気をつけるポイントを紹介します。


「やってはいけないこと」も一緒に伝える


現地のメンバーに依頼内容を伝えようとすると、どうしても文章量が増え、「情報量多すぎると相手も大変かな」と思うことありますよね?

不要な情報を削ぎ落とし簡潔に伝えることは、オフショアに関係なく大事なスキルです。そんな中で相手からの期待値を高めるために伝えるべきだなと感じたのが「やってほしくないこと」です。

  • やってはいけないこと・やらないでほしいこと

  • 最終チェックでNGとなる結果やアウトプット

  • 手を加えてはいけない範囲

オフショアの現場では、日本側からの指示を正しく理解するために関係者が対応内容をしっかり事前確認しています。この時にスコープ範囲外の情報があると理解が深まり、最終チェックでNGとなる事象わかれば、途中過程で、そうならないために注意しながら作業を進められます。

このように期待しないことを指示の最後に付け加えることで、作業開始時に期待値をより高い精度で両者が共有できます。


「なぜ必要なのか」といった、背景・目的、そして最終期待値を伝える


こちらも「情報量多すぎると大変かも」という気持ちから削りがちな話。

  • 今回の依頼は、なぜやるのか(誰が望んでいるのか)

  • どうして必要になったのか(目的や背景)

このような説明を省略し「具体的にやること」だけを伝達していませんか?気持ちはとてもわかります。その方が簡潔で誤解も生まれにくくなります。

しかし、毎回他国の言語で作業指示だけが飛んできて「なぜやるのか?」の目的が不明で単に手を動かすだけではモチベーションが上がりません。

特に現地のメンバーは国民性からなのか「誰が喜ぶことになるか」「どんなハッピーが生まれのか」といった人の感情に関わる部分を大切にしていて、それを満たそうと最善の努力をしてくれます。

こちらも作業内容とは別に段落をわけるなど補足情報として、背景や目的を伝えてあげると相手も楽しく仕事をして期待値より応えてくれます。


結局、最後は「5W1H」をどれだけ適切に伝えられるか


これは、オフショアに関わらず日本人同士の情報連携でも同じですよね…。一緒に仕事をしていた人で自分の作業は完璧なのですが情報連携が苦手で

  • 長文の文章の中に3つ以上の異なる内容が含まれている

  • 「自分の報告なのか、誰かへの依頼なのか」が文章からは読み取れない

といった感じでした。日本人が見てもわからない内容はオフショアで理解ができるはずがありません。

やはり「When:今週末 / What:画面Aの〇〇部分更新」といった感じで5W1Hを適切に伝えることに国境なないと感じました。


おわりに


いかがだったでしょうか?

「言葉の壁」の高さと納期の関係から急ぎ要点だけを伝えてしまい、細かい部分は「わかってくれるだろう」と期待値で補正してしまいがちです。

1〜10まで伝えていると、時間がいくらあっても足りず「オフショアより日本でやった方が早い」という矛盾はありますが、今回紹介したポイントを一言、二言だけ添えてみてください。

小さな変化が生まれ、そこから改善の輪が徐々に広まってもらえると嬉しいです。

この記事が参加している募集

#業界あるある

8,583件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?