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クラウド移行の経過と現在地

こんにちは。「アイスタイル システム Reborn」という、これまでオンプレミスで稼働してきた、アイスタイルの全システムをAWS環境へ移行するプロジェクトのプロジェクトメンバー 野尻です。

光陰矢の如しで、前回「新アーキテクチャワーキンググループ」というタイトルの記事を投稿してから、あっという間に約1年半が経過してしまっていました。

この1年半の間、音沙汰ない状態になってしまい、申し訳ございません。ただ、プロジェクト自体は順調とはいかないものの、頓挫することなく一歩一歩確実に歩みを進めていました。

今回はクラウド移行のこれまでの道のりと、現在の移行状況についてお話したいと思います。

クラウド移行の現在地

まず、現時点でのクラウド移行の状況についてです。オンプレミスにあるサブシステム含め約150弱のシステムのおよそ半分ほどがクラウド化をスタートさせていますが、クラウド化を完了させているのは約10%程となっています。

クラウド移行着手開始済:約63%
クラウド移行完了済:約10%

クラウド移行開始までの道のり

プロジェクトが始まってから2022年1月までは、実際にクラウド移行を行うための準備として、下記のようなことを行っていました。

  • 実際にシステムの移行先となるAWS環境の基盤構築

  • クラウド移行計画(スケジュール)の策定

  • クラウド化をスムーズに進めるためのガイドライン、フローの作成

  • 規模の小さなシステムでの試験クラウド化及び試験コンテナ化

これらの準備を終え、2022年2月から本格的にクラウド移行がスタートしました。

クラウド移行との果てしなき闘い

2022年2月に本格的なクラウド移行を開始してから1年が経過しましたが、実際にクラウド移行が完了したのは約10%と、順調に言っているとは言い難いのが実情です。では、なぜそのような状況になってしまっているのかというところをお伝えしたいと思います。

リソースの奪い合い

アイスタイルは事業会社で、クラウド移行のプロジェクトを進めながらも、事業を計画通りに進める、事業を成長させるための開発も必要となってきますので、そちらにリソースを取られたり、また、これは身から出た錆だったりもするのですが、日々発生する障害の対応にリソースを取られたりで、移行の作業を中断せざるを得なかったり、予定通り移行作業を進めることができないことも多々ありました。

Infrastracture As Codeの同時並行

今回クラウド移行と合わせて、

  • インフラ構成の冪等性担保

  • インフラやネットワークに関する一部業務をインフラエンジニアからアプリケーションエンジニアへ移管

を目的として、インフラのコード化(Infrastracture As Code、以降 IaC とする)にもチャレンジしています。
AWS環境へのインフラの構築をterraformを使用してコード化し、Github Actionsを使ってCI/CD環境を新たに構築し直しています。

terrafrom、Github Actionsともに経験のあるアプリケーションエンジニアが少なかったため、これらの知見を習得しながらのクラウド移行となったため、経験を積むまで想定以上に時間がかかってしまいました。

システムのブラックボックス化

アイスタイルは創業から24年を迎え、古くからあるシステムの一部は担当者が何度も変わっており、あるあるだとは思うのですが、その引き継ぎの度に少しずつ属人化していた情報や経験が失われ、徐々にブラックボックス化してきました。

当然、クラウド移行を行うには現在のシステム構成や仕様を把握し、オンプレミスで機能していたことが、クラウド環境でも正常に機能すること、オンプレミスと同等以上のパフォーマンスがクラウド環境でも発揮できることをテストで担保する必要があります。

しかしながら、ブラックボックス化しているシステムでは、まずシステム構成や仕様を把握するところから始めなければならず、ドキュメントも十分に残っていないため、画面やコードから仕様をおこす必要がありました。

アイスタイル システム Reborn」プロジェクトのメンバーは、少しでもクラウド移行をスムーズに進めることができるよう、AWS環境でのシステム構築に関するノウハウを共有したり、terraformでのIaCをサポートするドキュメントを作成したり、環境やフローの整備を行ってきました。
しかしながら、前述のとおりまだまだクラウド移行が順調に進んでいるとは言い難いので、引き続きプロジェクトが円滑に進行できるよう取り組んでいきたいと思います。

最後になりますが、アイスタイルではこのチャレンジングな試みに一緒に取り組んでくれる仲間を引き続き募集中です!!!

ぜひぜひ、お気軽にご連絡ください!


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