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プラットフォーム横断のデータ活用を推進。データ戦略推進室が描く、次の一手とは

アイスタイルは化粧品メディア・EC・店舗の3事業を主軸としています。これらを横断する形で、プラットフォームで顧客データ・マスタデータを連携しており、内部レポートだけでなく外部とのデータ取引を通じて、化粧品ブランド向けの新しいソリューションを開発しています。

今回は、アイスタイルに新卒で入社後、データエンジニア部門の立ち上げに携わり、現在はデータ戦略推進室にてプラットフォーム横断のデータ活用を推進する山本 泰毅さんに、データ基盤と活用の現状、それを支える組織について話を聞きました。

プロダクト・データユニット データ戦略推進室 室長 
山本 泰毅さん
株式会社アイスタイルに 2016年に新卒エンジニアとして入社後、データエンジア部門の立ち上げや事業部を横断したデータ活用の推進などを担当。現在は、データ戦略を統括するデータ戦略推進室の室長として、社内データガバナンスの整備、外部データ連携の推進、プラットフォーム横断のデータ活用のさらなる強化などに取り組む。

―データ戦略推進室の役割とミッションについて教えてください。

アイスタイルのデータを扱う部門は、大きく4つに分かれています。
ToC(顧客向け)とToB(企業向け)の2部門と、データ基盤の構築と運用保守を目的としたデータエンジニア部門、そして各部門と連携し、データ戦略方針と戦略の策定、広範囲な課題解決を行うデータ戦略推進室です。

そのなかで、私が室長を務めるデータ戦略推進室の役割は、「プラットフォーム横断のデータマネジメント推進」と位置付けられており、データの分析、パイプラインの実装、データプロダクトの開発プロジェクトへの参加、ユーザー行動の計測設計など、データのライフサイクル全域にわたる活動を推進しています。

25期(※2023年7月〜2024年6月)のミッションとして掲げているのは、「データ鮮度と精度の革新的向上」。
まずは、さまざまなデータに関する分析の対応速度を向上させ、その後にデータ分析・計測のセルフサービス化を推進する計画です。

データの民主化を進めることにより、データアナリストやアナリティクスエンジニアの業務を専門的な知識やスキルを持つデータ人材でなくともデータ活用できるよう移譲し、サービス横断のデータを活用しやすい環境を実現することが目標です。

―ミッション達成のために、どのような取り組みを行っていますか?

現在注力しているのは、チーム内の分析業務の標準化と、データ基盤のデータモデリングの再設計です。

チーム全体で一定水準の品質を確保するため、まずは分析業務の標準化に取り組んでいます。
具体的には、案件のアサイン方法の見直しを行い、依頼部門と目的や分析要件の詳細な調整を行うプロデューサーや、パイプラインの実装を行うアナリティクスエンジニア、そのほかデータガバナンスを担当する者など、各領域ごとに役割を明確化し、チームの再構成を行いました。
この工程の分化により、各ステップの専門性が上がり、パイプラインや分析結果の品質も向上してきています。

また、DWH/データマートのデータモデリングの再設計においては、これまで5年ほど使用してきた、サービスや特定の施策ごとに整理したものを利用するクエリやパイプラインが複雑化してきています。

背景として、通常の施策運用は事業単位で目標設定を行い、大きな施策やイベントの場合には事業を横断しての目標設定が行われてきた時代から、ここ数年で、事業単位での施策運用や細かな施策においても事業を横断し連動した目標設定を行う方向へと大きく変化しています。
こうした事業・運用におけるドメインの大きな変化により、これまでのDWH/データマートのデータモデリングでは要件に対応できなくなってきており、現状のデータモデリングとの乖離により発生する負債が増加しています。

その対応のため、カスタマイズされた集計が多い部門と連携し、その部門の業務フローを可視化することから始め、データモデリングの再設計に取り組んでいます。成功体験を積み重ね、今後はプラットフォーム全体をモデリングするためのプロジェクトを進める予定です

―プラットフォーム横断のデータ活用のために全体最適の視点を持ちながら取り組んでいるんですね。データ戦略推進室はどんなチームでしょうか。

かっこよく言えば、「多角的思考で未来を創造し、0.1歩でも前進し続ける」チームだと思います。 
多角的思考というのはメンバーの多様性からきており、データ分析やデータエンジニアリング領域の経験者だけではなく、例えば@cosmeベストコスメアワードの企画をしていたプロデューサーが異動でジョインしてくれるなど、幅広い経験や思考を持つメンバーで構成されているのが、データ戦略推進室の特長です。

また、関東近郊だけではなく大阪、長野、札幌で働くメンバーもおり、各店舗の特徴や地域性を交えた議論が行えることもチームの強みですね。

「0.1歩でも前進し続ける」については、プラットフォーム横断でのデータ活用の改善は一朝一夕にはできないことが多く、道のりも長く険しいので、0.1歩でもプロジェクトを進め続けたり、方針を言い続けたりすることで、ゴールまで歩みを止めないことが重要だと考えています。
データ領域に身を置きつつも、ビジネス思考が強いメンバーが多く、目指す先に向けて歩み続けることの重要性を理解して業務に向き合ってくれていると感じています。

―最後に、データ戦略推進室が目指す未来について教えてください。

私たちの目標は、まずは国内プラットフォームを横断してデータを活用できる環境を整備することです。
それにより、データを活用する人材やデータプロダクトの数を増やし、社内・社外にアイスタイルのデータを活用するさまざまなコミュニティを増やし、広げていきたいと考えています。

さらに、アイスタイルグループでは、近年多くの企業との業務提携やアライアンスを積極的に推進しています。そのため、データ取引がしやすい環境を整え、データを軸にした新たなソリューションを次々に展開していくことを目指しています。

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