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ブルースドライバーを結局使うようになった機材厨の話

こんにちは。ギターのボリュームを調節すると歪みの量が変わるタイプのエフェクターが好きないそかわです。こんなこと言うとめちゃくちゃうまい人に聞こえますけど実際はボリュームノブをいじっているだけです。ピッキングニュアンスなんて出せません。1か0です。2進数です。PCです。

今回は、「結局ブルースドライバーって最強なんじゃないか」ってことを伝えたくてこの記事を書きました。この記事では私が考えるブルースドライバーが最強である理由と、私のブルースドライバーの使い方について説明します。

愛用のブルースドライバー。95年製らしい。95年製あたりの初期の商品は内部の回路が違うだのなんだので「初期型」として通常のブルースドライバーよりも高額で取引されているが、正直通常版との違いなんて分からない。

ブルースドライバーを勧めると絶対こういうこと言う人がいるんですよ。「いやいや安もんのBOSSコンやんけ」とか。「ブルースドライバーとか使ってて恥ずかしくないの?」とか。いわゆる逆張りですね。

いや、逆張りしたい人の気持ちも分かるんですよ。人が勧めるものを使うと負け、って思っている人いませんか?意見も無くとりあえず人気のある物に否定的な意見を言いたくなる人いませんか?「メガガルーラとかガブリアスを使ったら勝てるよ」と言われても頑なにランターンを使っていた人いませんか?(3世代くらい古い)実を言うと私もそのタイプの人間です。そのせいで本当はストラトの音が好きなのに最初はストラトが使えませんでした。当時の逆張りしていた私については以下の記事で書いております。

ブルースドライバーに関しても逆張りしていました。「ああいうので音作りしたらみんなと同じ音なるやん」なんて生意気なことを言っていました。でも、逆張り抜きにして最初は全然魅力が分からなかったんですよ。友達が使っているのを使わせてもらった時も「確かに万人受けする音やけどそんなに有り難がる理由は分からんな」と思いました。ハイ暴れすぎじゃない?って珍しく逆張り以外にも真っ当な理由で別のペダルを使っておりました。

しかし、半年前ほどに私はこの動画を見て脳天に衝撃が走りました。もうほんと最初の数秒だけでも再生してください。

実はこの動画で一番最初に出てくる音がブルースドライバーの音です。私は最初この動画を観た時に「めっちゃかっこええ音のペダルあるやん、確認せな」と感動してさぞどんな高級ペダルを使っているのかと見てみたらブルースドライバーだったので家で「はぬわああ!!」って叫んでしまいましたからね。叫び方独特だな。流石大学生の頃ユニバのハリドリに乗って「こわ〜〜〜〜〜い!!」ってずっと叫んでいて周りにドン引きされただけあります。

ブルースドライバーってこんな超絶かっこいい音出るんか、ほんだらちょっと機材厨の如く調べて試奏しましょか、ということで楽器店で試奏させてもらうことに。「いや〜定番すぎてブルースドライバーなんて弾いてこなかったんですよね」なんて聞かれもしてないのに言いながら。

そして気付けばmy new gear…ですよ。これが機材厨の悲しき性。増える機材と消えていくお金。悲しいですね。エフェクターだけはポイント50%還元とかならないですかね?楽天カードマンなんとかしてくれ。

↑とりあえず機材厨は機材を買ったらmy new gear…ツイートで自らの承認欲求を満たすのである。

なんて冗談はさておき、数ヶ月間ほどブルースドライバーを使ってきましたので、その魅力と自分の使い方について語っていきます。

①ブルースドライバーが最強である理由

・この一台だけで歪みペダルが完結できるくらいに歪みの幅が広い

ブルースドライバーを持っている人ならご存知だと思います。GAINノブがめちゃくちゃ効きます。それはそれは長年診察してくれているかかりつけ医が出す処方箋くらい効きます。

GAINを0にすると完全なクリーントーンが出ますし、MAXにするとディストーションくらい出ている気がします。流石にメタルとかには使えないとは思いますけどね。メタルやってる人は素直にメタゾネを買ってください。

・ギターのボリュームを絞るとクリーントーンが出る

私が今日お伝えしたいとこってここなんですよ!!ギターのボリュームをいじると歪みの量が変わります。絞っていくとクリーントーンになります。

ギターのボリュームノブが10でオーバードライブサウンドが出ていても、7に下げるとクランチ、5に下げるとクリーントーンになります。足元は何もいじっていなくても音を変えられます。

実はこういう「ギターのボリュームを絞るとクリーントーンになる」ペダルって昔からあるんですよ。ファズの中でもファズフェイス系はいわゆる「鈴鳴り」って表現されるようにちょっと独特なクリーントーンになります。

ブルースドライバーもファズフェイス系みたいにギターのボリュームにセンシティブに反応してくれます。こういうところが「アンプライク」とか「ピッキングニュアンスに忠実」という評価がされる理由なんだと思います。

ギターのボリュームさえ操作すればクリーントーンからハイゲインODまで対応できるんですよ。もう足元のペダルを減らせるのなんの。できるだけ足元は軽い方が持ち運びに便利ですからね。

・ハイがかなり暴れてかっこいい音が簡単に出せる

ブルースドライバーってよく「キンキンした音で使いづらい」とか聞くと思います。確かにその傾向はあるんですけど、そのハイを不快にならないギリギリのラインで出すと、他のよくあるペダルでは出せないカッコいい音になるんですよね。それこそ先ほどのYouTubeの最初の演奏みたいな音になります。

私は他にもプレキシ系(Xotic SL Drive)が好きで使うことが多いんですけど、なんというか暴れ方が違いますよね。ブルースドライバーの方が荒削りなのにハイの出方が突き刺さる感じでカッコいいイメージです。ズルイです。この音を新品1万円ちょいで買えるようにしているBOSSさんに対して我々はサンシャイン池崎のように感謝のジャスティス1万回をしなければならないのかもしれません。

とりあえず魅力を語ったところで、私の使い方について説明します。

②私のブルースドライバーの使い方

・基本かけっぱなしでセッティングはGAIN強め

私の場合はメインの歪みがブルースドライバーでギターのボリュームをいじるだけで歪みの量を場面場面で調節するので、ブルースドライバーでしっかりGAINを上げます。この時点で多くのギタリストのブルースドライバーの使い方と違う気がするのですが気にしてはいけません。ちなみに私のセッティングはこんな感じです。

LEVEL:10時、TONE:1時、GAIN:2時半。

私が愛用しているストラトだとGAINを3時以降にすると音の輪郭が潰れてしまうので、潰れない限界でギターのボリュームをMAXにした際にソロも取れる限界でこれくらいにしています。(ギターによってこのあたりの調節は異なるので各自調節してください)

あとはギターのボリュームを演奏の途中で触るだけです。私の場合はギターのボリュームノブ5でペダルオフ時と同じ音量のクリーントーンに設定しており、ちょっと歪ませたいときは6〜7、リフなどでガッツリ歪ませたい時は8前後、ソロではフルテンにしております。

「演奏中にギターのボリュームノブを触る暇なんてねえよ!!」ってお叱りを受けそうですが、意外とそんなことないです。足元に向けている注意を手元に向け、右手が空いた0.5秒の隙でボリュームを回すのです。やってると慣れます。ジミヘンだってファズフェイスでやってました。

・ブルースドライバー以外の歪みは使わない(使うとしてもファズのみ)

これは個人的見解なのですが、あんまりブルースドライバーと合うタイプの歪みって無いなーなんて悩んでおりました。というのもブルースドライバーの暴れ馬な部分を他の歪みで丸く収めてしまうような感覚があるからです。例えば先ほど出たSL Driveにもうまく合わせられませんでしたし、ケンタウルス系も相性が良くない気がしました。自分の力量の問題な気もしますが。

さらにいうと、ブルースドライバーの前にバッファがあると、そのバッファの影響をブルースドライバーはもろに受けて音が丸くなります。なので、私はブルースドライバーの前にはトゥルーバイパスのペダルしか置いておりません。

でも、私の中で1台だけ「これは合うな」と思ったペダルがありました。それは、Sitek Fuzzieです。過去にレビューを書いているのでそちらもご参照ください。

ファズって轟音じゃないですか。音の壁じゃないですか(とりあえず換言して強調)。低音を支えてくれるというか。でもブルースドライバーはハイが暴れるタイプのペダルなので、上手い感じに轟音のファズにハイを足してくれるんですよね。私の場合はブルースドライバー→Fuzzieの順番で繋いでおります。ギターソロブルースドライバーの暴れる感じではなくて甘い音にしたい場合にFuzzieを踏んでおります。レスポールを使うときには有効な気がします。

・ブルースドライバーの後にコンプレッサーを繋ぐ

これはブルースドライバーに限った話じゃないんですが、ギターのボリュームを調節するタイプのペダルって、どうしても音量と歪みの量が連動してしまうんですよね。「クリーントーンのソロでギターを目立たせる」とか「バンバン歪ませた音だけど引っ込ませる」とかは難しいです。

そして、ギターのボリュームにセンシティブなせいで、ボリュームノブによる音量差が出てしまいます。

私は先ほどのFuzzieなどを使っていた時から同じ問題で悩んでいたのですが、コンプレッサーを歪みの後ろに繋ぐことで音量差をマイルドにする方法を知ってからは、ずっと歪み→コンプレッサーのつなぎで繋いでおります。ソロで音量を上げたい時のみオフにし、他はずっとオンにしております。

ちなみに私が使用しているコンプレッサーはXotic SP Compressorです。原音を混ぜられることとシンプルなノブで使いやすく、しっかりサステインが伸びてくれるので愛用しております。これしかコンプ持ってないってのもあるけど。

Xotic SP Compressor 実は私の持っているペダルの中では最古参。学生時代から持っており、とりあえずベースに繋いだりと大活躍していた。

Xoticのミニサイズのペダル本当に良いですよね。SL DriveもSP Compressorも大好きです。でも、何故か一番人気のEP Boosterは持っておりません。ここにも逆張り精神が根付いております。


③最後に

もうですね、なんでもっと早くからブルースドライバーを使ってなかったのか、と後悔することも多いんです。もっと手軽にかっこいい音出せたじゃんって。

しかし、「手元のボリュームで歪みの量を調節する」技術は色々なペダルを所有した経験やスタジオ・ライブでの経験があったからこそ手にしたものであり、最初からブルースドライバーを買ったからといって同じ境地に辿り着いたとは思えないんですよ。それこそギターを始めたての頃にブルースドライバーを買ったとしてもペダルを「オン」と「オフ」しかできずにブースターとして使う、みたいな使い方しかできなかったと思います。

でも、ブルースドライバーを「オン」「オフ」するだけで使うのはあまりにも勿体無い気がします。せっかくギターのボリュームを絞るだけでクリーントーンが出せるペダルです。歪みの量は手元で自由に調整できます。足元に余計なペダルを組み込まなくて良くなるんです。是非、ブルースドライバーを持っている人で「あんまりブルースドライバーを使いこなせていないな」という人は、私の使い方を試してみてください。持っていない人も是非買ってみてください。中古だとまだ4桁で買えます。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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