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こだわり=付加価値の法則を捨てたあとに残るもの

「オーガニックコットンを使用しています」
「環境負荷が少ない発送方法を採用しています」
「無農薬無肥料栽培で安心安全です」

ものが溢れる現代、お客様に選んで頂けるようにどのメーカーも芯を持って、こだわり抜いた商品を発表しておられます。

多くの買い物は気分で判断する。

ご自身の食べるもの、身に纏うもの、暮らす環境ひとつひとつに目を光らせ、背景を理解した上で購入される方は多くいらっしゃいます。
その方々に向けてこだわりや背景を滔々と語っても、結局のところ買ってくださるかどうかはその方のご判断。

自分の買い物行動を振り返ってみると、主にお財布状況、たまに気分によって買うか買わないか決めており、衣類や食品に関してはもう長いことこのこだわりにお金を払いたい!と思って買い物をしていない自分がいます。
私の場合、服であればまず見た目と質感が好みであるのが一番。そしてスペックと金額のバランスが自分の許容範囲内であれば購入します。

ちなみに仕入れの際は全く別思考です。あくまでプライベートの話。
夫の下着やこどもの服を買う時は特に顕著です 笑

自分も最近までお客さんターンの時の感情を参考にせず、こだわりをずらっと並べて、それらが付加価値に生まれ変わるようにせっせと言葉を紡いでいました。

でも先日思う所あり、生産工程の説明や開発までの苦労、商品にまつわるストーリーをつくって商品と並列に並べることをやめることに決めました。

勘違いしていただきたくないのですが、こだわること自体をやめるわけでも品質を落とす訳でも手を抜く訳でもありません。

物事に妥協せず、とことん追求する。

ではなぜやめるのか。
いい商品をつくるための努力をすることはメーカーとして当たり前のことで、前面に掲示する必要は無かったんだと気付いたからです。
最近の風潮は、メーカーとして当たり前だった「こだわり」をお客様に披露して感動を生み、購入につなげるという流れが多かったように思います。

だからそのこだわりを書き連ねるためのツールとしてnoteも普及した、と。

その行動自体は間違っていない、姿勢を見せることをゼロにしてはいけないと強く思います。
なぜなら、多くの人々は事前リサーチしてから購入するかしないかを決めるからです。知りたい時に判断材料が見つからなかったら、買う気が失せるのは紛れもない事実。

ただ、多くのこだわりを前面に並べて提示することは量販店のPOPのように目障りな場合もあり、判断材料はおろか買わない方に気持ちを持っていかせてしまうことにも成りうるのでは?

消費者である時の自分はそう感じるようになりました。

じゃあ、どうすれば押し付けがましくなく、でも適切に判断材料を提供すればいいのか。

現時点では全方向的な正解はないと思ってます。

ここまで読んで頂いて正解を提供できないのは心苦しいんですが、こればっかりは自分のお客様や商品の傾向、性質、そして自分の得意不得意により変わってくるからです。

ちなみに自社では、ブランドのSNS(nstagramのみ利用しています)は情報メインで商品説明をさらっと書く程度にし、深い考察や産地の現状など、自分の考えが入るコラム的なものはオンラインストアのブログやnoteなど、もうひと段階奥の階層に書いていこうとしています。
(更に奥の階層として個人のスレッズアカウントを作りました。)

"もうひと段階奥の階層"に書く理由は、不特定多数のひとの目に触れる可能性はあるものの、読んで下さるほとんどの方は自分から弊社の情報を探しにきている方になると思ったからです。

あと、弊社が利用しているECプラットフィームBASEのアプリは、ショップをフォローすると、ブログや商品アップ時に通知が来る仕組みになっています。
これも、私がオンラインストアブログに書いていきたいと思った理由のひとつです。

SNSでこれらをつらつら書いてしまうと、たまたま投稿がフィードに現れた時に内容が重たいと変に不安を感じさせることになったりするな、と。
それに、文章が長いと離脱率も上がります。
私はライトな情報と深く重いことをバランスよく簡潔に書くテクニックを持ち合わせていないため、書く場所を分けることにした次第です。
メルマガに誘導しておられるブランドもよくお見かけしますが、弊社のブランドであるSAGYO,みんふ共に、まだまだ新規のお客様を獲得していくフェーズにあるので、メルマガまで限定してしまうのはまだ早いと感じ、メルマガは重要なお知らせのリマインドとして使用しています。

尚、これらはあくまで今の判断であり、その時その時で再考していくことになります。

結局はプロダクト勝負

何年も"つたえること"に関して、いろいろな工夫をしてきましたが、今は一周回ってプロダクト単体で「欲しい」と思ってもらえる努力をし続けるしか無いとさっぱりした気持ちになっている自分が居ます。
努力とは、デザインやブランディングだけでなく品質の向上、仕様の洗練、値ごろ感を出すことや販売チャネルを増やすことなど泥臭いけど大事なことも多く含みます。
というか、これに尽きるのかもしれません。

この辺りの具体的な話は、各オンラインストアのブログに書いていけたらと思ってます。

弊社商品に興味を持って下さった方は、BASEのスマホアプリ「PAY ID」で、SAGYOとみんふをフォロー頂けると幸甚です。
















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