石崎セキ

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ゼロから短歌を258首作ってみた結果、初心者がやりがちなパターンが見えた:初心者による初心者のための経過報告

 初心者が短歌を始めた。  どのレベルの初心者かというと、この記事のタイトルをつける際に「ゼロから短歌を258個作ってみた結果」と書いてから、あわてて「短歌 数え方」と調べた程度である。  プロは1日に何首も短歌を作り、そのことごとくを切り捨ててしまう(らしい)。わたしが4年かけて作った258首など、1か月の間に彼らが切り捨てる歌の数にさえ満たないだろう。  でも、彼らの捨てた短歌は読めないし、たまに読めても傍目にはどこが悪いのかが見えにくい。彼らは色々な文脈を踏まえて詠ん

    • 文学理論は「公式が勝手に言ってるだけ」を肯定する:脚本の人が考えていないことも考えてよい理由

      (見出し画像は、Copilotが生成した「テクスト論」の画像の一部) 「公式が勝手に言ってるだけ」という言葉がある。「公式の声明」よりも「自分の解釈」を優先する姿勢のことだ。 (事例を出そうとして我が身を振り返ったが、なんの心当たりもなくて困っている。樋口円香の初恋が浅倉透だったのは事実だし)  ニコニコ大百科では、『となりのトトロ』の例が引かれている。  サツキとメイの死亡説を持ち出した人に、ジブリが否定していると言ったところ、「そんなの公式が勝手に言ってるだけやん」と

      • 英語がわからなくても原文は面白い:1分20秒でわかる『ロリータ』のすごさ

         わたしは英語が読めない。  TOEICでは、平均スコアが608点のところ、500点。多読用教材としておすすめされる"Holes"にも歯が立たない。   それでも、英文を読めるようになりたい! と、英文の読解のために、ナボコフの『ロリータ』を買った。ロリコンだの、ロリータ・ファッションだののもとになった書である。  よりによって、なぜ『ロリータ』なのか。理由はふたつある。  1つは、翻訳を読んでべらぼうに面白かったこと。  わたしが『ロリータ』でいちばん好きなのは、語り手

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