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馬の眼政治評論

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2020年6月の記事一覧

都知事選二人出馬は、民主主義のゲームチェンジャーとなりうるか 後編

都知事選二人出馬は、民主主義のゲームチェンジャーとなりうるか 後編

おさらいこれまで、前編・中編と書いてきました。

これまでの話を簡単にまとめると。

●有権者の政治不信が、民主主義選挙を「人気投票」に変えてしまった。

●山本・宇都宮のどちらかが小池に勝てる状況を創るためには、まともな民主主義選挙へとゲームを戻すことが必要。

●現状、まともなリベラル系候補者が勝てないのは、「訴えを聞かせようとする候補者・支持者」と「耳を閉ざそうとする有権者」のデッドロック状

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都知事選二人出馬は、民主主義のゲームチェンジャーとなりうるか 中編 ―政治離れと選民主義のデッドロック―

前編のおさらい前編の要点を簡単におさらいします。

●日本では有権者が政治家を信用していない、だからこそ、逆説的に選挙が人気投票になってしまっている。

●前回都知事選では、実現不可能な政策をわざと出した小池百合子と同じぐらい、まともな政策を出せないのに立候補/推薦した鳥越陣営の不誠実さが際立った。

●宇都宮けんじも山本太郎も、最も弱き人に手を差し伸べる、という姿勢では共通している。だから、「人

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都知事選二人出馬は、民主主義のゲームチェンジャーとなりうるか 前編 ―前回都知事選で負けた理由―

山本太郎の出馬についてれいわ新撰組の山本太郎氏の出馬表明がありました。

当人による表明以前から、野党や野党支持者の中において大きな波紋を投げかけていたのはご存じのとおりです。

本題に入る前に、私の立場についてあらかじめ明言しておきます。私はいかなる意味においても当事者ではありえないため、どちらの候補を推すという立場でもありません。ただ、もし私が都民だったら、さんざん悩んだ末に、宇都宮氏に投票し

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安倍首相に拉致問題が解決できない本当の理由

拉致被害者問題と安倍首相横田めぐみさんの父である、横田滋さんが亡くなりました。

心からご冥福をお祈りします。

1977年に、中学一年生の娘さんが拉致されてから42年間、生きて再び相まみえることができずにこの世を去る悔しさは如何ばかりだったのでしょうか。

滋さんの死去を受けて、安倍首相は次のように話しました。

滋さんが早紀江さんと共にその手でめぐみさんを抱きしめることができる日が来るようにと

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