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ジョージオークウェルの1984年を読んで|こんな近未来はゴメンだぜ

この作品は、1949年ごろに1984年の未来を描いた作品である。1949年後第二次大戦後間もないころに書かれた。

イギリスの作家であるジョージオークウェルは、病床の淵にあった。当時不治の病である結核に苦しみながら、療養先であるスコットランドのジュラ島で執筆された。

物語の全体は暗く、その中にも希望を見出しつつも、結局絶望していく様子は彼の執筆時の境遇も反映しているのではないかと思われた。

この本を読むきっかけとなったのは、村上春樹著の「騎士団長殺し」の中にこの作品がでてきたことと、村上春樹氏の作品に同じく1984年が舞台の「1Q84」があったためである。結局つながりはあったのか。

本書の感想とともに描いていきたい。

時代は1949年の戦後間もないころから、1984年の35年後を想像して書いた作品

1949年は、戦後間もない時代であった。どうやら核によって戦争が終結したあと、さらに核を乱用しててしまった後の世界を描いているようだ。

当時は戦争によって人々が解放されたとはいえ、思想の制限を受けていた余韻が残っている。その背景プラス核の脅威を描写しているように思えた。

1950年代に数百発の核爆弾を投下(第三次世界大戦)により世界は、オセアニア、ユーラシア、イースタシアの3つに分かれてしまった世界を描いている

いたるところにあるテレスクリーン|人々は監視され、悪い思想を思っただけで逮捕されこの世から消される恐ろしい世界

この1984年はテレスクリーンという双方向スクリーンがありとあらゆる場所に設置されている。これは、市民に情報を伝達する目的の他、政府に良からぬ思想をいだいてないか監視する役割がある。

なので、テレスクリーンの前で、政府に対して悪い思想を描こうと思うなら、その表情などから読み取り逮捕をするという怖い世界である。

党中枢2%:党外核13%:プロール85%の構成の世界

1984年の世界は、政府(党)が統治している。テレスクリーンで統治をしているのはまさに党外核の人たち。彼らを監視している。プロールは、プロレタリアートのことで、下層の人々。実はそんなに監視されていない。

プロールは低賃金の労働者階級のようで、党に歯向かわない限りは思想もかなり自由でテレスクリーンも見て見ぬふりをするようだ。

その分、党外核に統制を強め、そこで支配をするようにして、党の基盤を固くしているようである。

主人公ウィンストンは党外核の人:禁断の愛におぼれ葛藤していく

本書は、党外核である主人公のウィンストンは党外核メンバー。いつもテレスクリーンの監視に恐れつつも、反発の意思をはぐくんでいる。物語の中では自由な恋愛をしている。どうもそれが禁止事項であるらしい。

そんな彼を中心に、第三次世界大戦後の思想すらガチガチに監視された世界を生きているさまを描いていく作品である。

物語中の反セックス同盟が興味深い

物語に出てくる反セックス同盟がおもしろい。というかそういう考え方もあるんだなと思った。反セックス同盟は、若い女性たちで構成されているメンバー。自由な恋愛を禁止しているようだ。

性欲が男性だと抑えられないので女性にしているようだ。(自分:本当か?)
自由な恋愛を禁止している理由は、セックスに至ると体力を使い果たすらしい(自分:そうかもしれないw)
体力を使い果たすと、党を取り締まる活力が無くなってしまうので、常にうっぷんがたまった状態にして、それを締め付ける力に変換しているようである(そう言われると納得できないことはないが、どうも釈然としない。うーん)

なんとも、締め付けられた世界だなぁと思った。

1984年のテレスクリーンは現代に通じることがある

この作品は、現代とはかけ離れた世界を描いた作品だけど、現代に通じるところがあるなぁと思った。

例えば、テレスクリーン。1949年に双方向デバイスを思いつくことはなかなかに未来をよく予知していると感じる。現代でいうところのスマホや監視カメラの類であろう。

スマホは人に優しくないと思う。結局、便利な機械は人を幸せにもするけど、時に不幸の方を助長させるような気がする。スマホにパソコン、モノにも接続されてどんどんと紐づけられている世の中と1984年の世界がリンクしているように思える。

村上春樹作の1Q84とのつながりは、あまりないかな

何かつながりを持っているかと思った「1984年」と「1Q84」読んでみた結果はそんなにつながりはなかった印象でした。とはいえ、

「1Q84」は、1984年に突如現れた異世界の物語。
「1984年」は、1949年ごろに35年後の未来を想像して描いた作品。

と、どちらも魅力的な作品には違いない。

#3行日記 :昨日もお出かけ

昨日も所要があって出かけた。なかなかに忙しいゴールデンウィークだなと思うこの頃。リラックスできているのだけど、適度に用があって出かけている。まぁ、良いことではないだろうか。

#1年前 :ウィルス対策ソフトを更新したね

1年前にパソコンのウィルス対策ソフトを更新した。今だと無料であるかもしれないけれど、有料のを使っている。だいたいサブスクだけどダウンロード版よりも、cd-rom版が一番お買い得なのが不思議たっだなぁ。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。


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