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2023年映画ランキング

とりかかりが遅すぎるため、年明けまくってから昨年の映画を振り返るやつを今回も今更やることにしました!
今年はもうやらないんじゃないかとヒヤヒヤしてくれた皆様(いるのか?)がいたら嬉しい限り。
2023年に見た映画は31作品だったので例年よりも多いと思う。なんとか頑張って劇場に足を運べて良かった。どの映画館の会員だとか、水曜だとか平日会員料金だとか、仕事の休みと見比べるのがだんだん疲れてきてしまい 娯楽とは…となってしまった。そのためランキング上位の数作品は近年稀に見る本当に素敵な大切すぎる作品となってはいるけれど、それ以外の作品のそうでもなさが目立つ年だった。
これからもうそこまで映画に執着しなくても良いのかもしれない……かといって家でじっとしていられないしサブスクのアンチだから配信を観ることもないでしょう。でもこうやってひとりランキングつけてああだこうだいうのが楽しかったりする、そして他の人のベスト映画群を見て「そんなわけないだろ」とか思う時間がかけがえなかったりする。
余計な前置きが長すぎましたが、以下からランキングです!普通につまんないとか言ったりネタバレしてるかもしれないから嫌な人は読まないでね。

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ドキュメンタリー作品として捉えたい『チョコレートな人々』と、感想に私情入りまくりとなってしまうであろう『大阪古着日和』(※さらば青春の光・森田主演で光石研さんと共演!!)はランキングから除外することにしました。よって29作品を以下に列挙していきたいと思います。

※映画の感想stagramと化した石並インスタ(@pleny_of_hyp)に「#観たい映画見逃さない継続2023」として観た作品を並べているので、順位予想などをするという楽しみ方もあります

■29位『ひとりぼっちじゃない』
つまんなすぎてむしろ面白かったけどこれが最下位じゃないわけないので堂々のワーストです。

■28位『愛にイナズマ』
filmarks詐欺だ!!かなり期待して、予定をやりくりして大嫌いな渋谷までわざわざ観に行って……という労力があったからなのか?ないにしても、自分には全くハマらず奇妙でイライラしかしない話だった。久しぶりに映画で時間とお金返してくれと思っちゃったので真のワーストかも。ここまでキャストが豪華な時点で気付くべきだったとは思う(話がイマイチだと)あとやっぱり松岡茉優のわざとらしい演技がどうしても苦手。顔はめちゃくちゃ可愛いのに……

■27位『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』
頑張って観てたのに退屈すぎて寝落ち…目が覚めたら主人公の髪色が変わってたりと追いつけなかった。タイトルとかコンセプトは良さそうなのに。キャストに惹かれなかったせいもある。(余談だが細田佳央太を見ると「町田くんの世界』というつまらなすぎて死ぬかと思った映画を思い出してしまい胸糞が悪くなる、そして町田君の世界の監督が石井裕也監督で前述の愛にイナズマの監督だったりする)

■26位『こいびとのみつけかた』
こちらも途中寝てしまった……後半の展開でなんとか惹きつけられたから良かったけど「そんなわけないだろ」と思う場面多々あり。居眠りのため話がよく分からずランキング急降下度合いからするとぬいぐるみと〜と被ってしまうが、こちらが抜きん出てるのは何より芋生悠さんがいるということ!!美人すぎてスクリーン映えしまくり、それだけで価値がある。
寝るなら映画館行くなよ‼️というツッコミあるかと思いますが、面白ければ睡眠時間が短くても起きてられることは実感済みなので、寝てしまうほどつまらなくするなよ‼️とは思ってます

■25位『生きててごめんなさい』
観に行くタイミングを逃しまくってて、最後の方はもう絶対面白くないって!と気を紛らわせて乗り切ろうと思ってたけど結局観た。その気の紛らわせ方が正解だと後から気付いた。手書きタイトルのメンヘラ映画と音楽にはもう手を出さないようにしよう。
あと自分は結構恋愛的な考え方が男脳だと言われる場面に何回か直面しているからか、主人公の女に終始イライラしっぱなしだった記憶がある。かといって男側に共感出来なかったのと、仕事の空回り感に身に覚えがありすぎて普通に嫌になってしまった。

■24位『あのこと』
これもちょっとランキングから除外すれば良かった……!語るとかじゃないやつ。
1960年代の、中絶が違法だったフランスが舞台のお話(察して下さい)
とにかく痛いシーンが衝撃的すぎて目を背けてしまった。でも観て後悔したなんて気持ちは微塵も無く、こういう映画体験大事だよな~って感じた。

■23位『少女は卒業しない』
名作のはずなのに、これは私の学生時代友達がいなさすぎて暗黒が故に1mmも共感できなかったためこの順位になってしまいました。ごめんなさい。
図書室に通う女の子のくだりだけ良かったけれど、高校の卒業式誰よりも1番に帰宅した自信のある自分にとってカウンターパンチくらって死んだだけだった。「は?これで終わり?!」と口に出してしまいそうな終わり方や、展開上簡単に死を扱ったところとかも好ましくなかった。
そもそもチャリ通が多い中電車通学していたというハンデがあるのに卒業式帰宅RTA成功している人間が観て感動するやつではなかった。

■22位『わたしの見ている世界が全て』
タイトルやあらすじが面白そうすぎる故に爆発しなかったためこの順位に……。あまり印象が無かったな。途中でロケ地が国分寺であることに気が付いた時はとても嬉しかった。こういう実家系映画の舞台はどうしようもない田舎がち♪のあるあるを早く言いたいのに、まさかの東京。中央線で簡単に都会に行くことができてしまう故の、みたいな点に勝手にキュッとなった。
映画ランキングつけるとき、私はロケ地でめちゃくちゃ加点しまくる。

■21位『わたしの幸せな結婚』
これはもうSnow Manの楽曲を大音量で聴きたいという理由で観に行きました。普段なら絶対手を出さないジャンルのお話。実際設定が難しすぎて4割くらいしか理解できていなかったと思うけど、普通にお話・展開として面白かった。
“男性アイドルグループの圧倒的顔担当は推さない”という強い信念があるのに、目黒蓮という人間はどうしても美しくて凄かった。というか人柄が役に滲み出ていて凄い。スーを差し上げます。

■20位『銀平町シネマブルース』
一時期前によく扱われていた「映画のための映画」が遅れてやってきた感。内容はあまり印象に残ってはいないけど、何より舞台が川越スカラ座の時点で10億点。実際にスカラ座で観なかったのが悔やまれる。
川越自体とても好きな街だし割と見覚えのある道もよく映っていたから、ここ曲がればこれがあるなあとか思いながら観るのが楽しかった。

■19位『波紋』
奇妙な作品だったなあという印象で特に何かが残ったわけではなかった。とにかく光石研という役者が凄すぎたのは伝わる。「みんなの優しいお父さん役」がデフォルトかと思いきや、こんなダメクソ親父にもなれるんかい!!そしてそれを憎めなくさせる天才でもある。
そしてこの作品でやっと“磯村勇斗”というトンデモナイ俳優をようやくしっかりと認知することとなる…

■18位『縁路はるばる』
日本の映画しか観ないような私が香港映画を選ぶなんて!新宿武蔵野館に別の映画を観に行った時に貼ってあったポスターを見て、そこに写る香港の俳優さんの見た目が完全にタイプすぎて公開期間が短い中頑張って観た。「香港版モテキ」なんていう心揺さぶられるキャッチコピーだった割には意外とあっさり…という点は否めないけど、こういう直感で良い作品を引けた嬉しさもあり考えてみたらなかなかな順位に付けてしまった。

■17位『逃げきれた夢』
“光石研の物語”だった。今泉力哉もびっくりな、静かすぎるうえなにも起こらない映画だったけど、感情がグッと動くなにかがあった。対象人の性別も年齢も違いすぎて、共感とかではないなにか。
前述の『波紋』とはまた違う、でも違うベクトルでちょっとダメなお父さんでしたね。2023年上半期の映画に全部出ていたんじゃ?というくらい光石さん売れまくってるけど、これからもスクリーンの向こう側でずっと微笑んでいてほしいよ。

■16位『市子』
2023年ラストに観た!ちょっと予告が面白そうすぎて期待しすぎちゃってた…
確かに展開が凄くて、スクリーンから腕が伸びて首根っこ捕まれている、みたいな感覚がずっとあった。
1秒たりとも目を離さず観ていたけど、頭が悪すぎて(ん?これ今どっちだ…)(これどういう意味だ…?)のノイズが邪魔だった。頭が悪すぎるとせっかくの良作のすべてを享受できないけど、その代わり後で読む感想が楽しかったりする。
あと、社会派映画を今年は個人比で多く見過ぎたせいか、なんか観たことあるな~感(どの作品に似てるとかじゃなく色々な要素が詰まってる感)を覚えてしまった。
にしても映画好きが楽しいだけのキャスト陣すぎませんでしたか?ラストにかけての若葉竜也とのシーンは切なすぎるのであまり思い出したくない

■15位『ちひろさん』
サブスクのアンチ故に「ネトフリと同時公開やめてくれ~」のウエストランド井口状態でしかなかった。しかも大好きな今泉映画で…。意地でも映画館で観てやろうと思って燃えた。
この手の話で上映時間が長すぎやしねえか?!とは思いつつ(今泉映画特有の間とかもさすがにちょっと退屈した)期待を下回ることはないんかい。ちひろさんに憧れてしまったよ。
どうしても有村架純が好きじゃないのと、元風俗嬢役が未だにピンと来ないのでキャスティングだけは本当に考え直してほしかった。

■14位『グッドバイ、バッドマガジンズ』
オシャレな女性誌に携わりたかった女の子が、男性向け成人雑誌の編集に配属されて奮闘するお話。
シンプルにエロ雑誌に興味があるので途中までかなり面白かった、が!しかし!!そっちの展開に行くんか~~と思ってしまい同じ熱量で楽しめなかった。まあお仕事ドラマが苦手なので変にみんなで協力して頑張ろう展開にならなかっただけ全然良い。実際満足度高くて順位も良い方だし。
……ごめんなさい、ごちゃごちゃ言ってしまいましたが完全に架乃ゆらさん優勝と言わせて下さい。

■13位『ほつれる』
「不倫旅行の帰りに不倫相手が交通事故で亡くなる」というあらすじのつかみ-1グランプリ優勝作品。
だからあまり期待値を高めないよう必死だったな……まあそんな心配もぜんぶ門脇麦が吹き飛ばしてくれたのですが。“終始不穏”←結局これが大好きだったりするのですがその典型で、目線とか声色とか、全てが「なんか嫌だな…」これに尽きていた。すごすぎ俳優。門脇麦の素晴らしさをマジで今日全員で考えたくて…

■12位『恋のいばら』
2023年1発目に観る作品じゃなさすぎるだろ!と思いつつかなり面白かった記憶があって野球で言うところのトップバッターなのにこの順位に残っていること、かなり凄い。1年かけたランキングだと普通に最初の方に観た作品の内容薄れてて不利すぎるので。
めまぐるしく変わる展開、やりすぎだろwという展開、コメディだと思えば全部面白かった。松本穂香以外の2人、あまり得意じゃないキャストだったけど性格の悪さが滲み出ていてキャスティング会議で意見した人にスーを差し上げます。
何より心の中にいる“モテない童貞のボク”に松本穂香のルックスや言動が突き刺さって死んでしまった。
マジで周りで観ている人いなさすぎて、新年明けて気づいたら公開終わってたみたいな人多いかもしれないけど良すぎ松本穂香を独り占めできたので良いでーす!(Perfumeじゃないでーす!の時の手の角度)

■11位『1秒先の彼』
原作(台湾映画:1秒先の彼女)の日本版リメイクと聞いて不穏な気持ちでいたけどミスってなくて安心した。(清原)果耶ちゃん最高№1
原作の方を2021年映画ランキング3位にするくらいには心に残っていてお守り映画としていたんだけど、リメイク版のこちらはコメディチックに振り切っててこれはこれで楽しかった!原作を汚さない心意気はなんぼあってもいいですからね。話の展開的にフィクションすぎるんだけれども、原作はどことなくリアルなので是非観てほしい。

■10位『リバー、流れないでよ』
感想述べる時点で既にめちゃくちゃ話題だったので負けた感があるというハンデを乗り越えて見事10位にランクイン。
タイムリープは個人的に苦手なジャンルだけど、そこを逆手にとって「そうきたか」と思わせる設定、多少強引に話を進めちゃう爽快さ、知らない俳優ばかりなのが逆にお得感を際立たせるこの感じ……
面白さ故の満足度が高かったのに86分という長さがより凄さを際立たせている(映画は短ければ短いほど良いですからね)
結局逃避行モノが好きみたいなとこあるから、最後のあの繰り返しは観てて楽しかったし純粋に羨ましかったんだよな。

にしても一時期全員面白いって言ってなかった?!とか、水曜とはいえ平日の映画館(しかも公開から結構経ってる)がかなり埋まっててシンプルにそんなにか?!とは思ってしまった。
話題性や評価の高さで判断するのやめな~のダレノガレ状態だけど、私の評価基準の中ではかなり大事な要素なんだ……。

■9位『そして僕は途方に暮れる』
これもっと話題になっても良くないですか?!いやむしろ知らないうちになってた??
見逃しまくってて最後の最後に滑り込み。本当に危なかった、絶対観なきゃいけないやつだったから……
前半は同じくだりの繰り返しで(さすがにしつこくない?大丈夫…?)という余計なお世話すぎる心配をしちゃってたけど、後半グッと惹きつけられた〜
何より駄目すぎる主人公が藤ヶ谷君という圧倒的イケメンなのでもう何も言えない。むしろ主人公に同情する気持ちまで芽生えて、キャスティング側の思惑にまんまとハマってしまった〜(?) イケメンのクズ人間役はなんぼあってもいいですからね。
9位ってなかなか上位だけど多分ラストカットの印象が強すぎて、割と年のはじめの方にみたけどずっと忘れられなかった。

■8位『月』
相模原の障がい者殺傷事件をモデルにした小説を映画化、この文面だけで"観たい"と思ってしまった
またしても凄い映画体験をしてしまったので、実際観に行って良かったとは思ったけど抱いた感想とか頭に浮かんだ考えとか全部陳腐すぎるんじゃないかと不安で、「感想とか無いだろ」映画とさせて下さい……
そこまで順位が上がらなかったのは、宮沢りえとオダギリジョ-のくだり長すぎたな…という正直な感想。宮沢りえの物語だからそりゃそうなんだけど、やっぱりもう少し院内の実態とか見たかった感はある。
そして磯村勇斗と二階堂ふみが凄すぎたので、そっちにフォーカス当ててくれ〜の井口状態にもなってしまった。二階堂ふみ久々に映画で見た気がするけどまだあんなにスゲェのか?!って一時期二階堂ふみ見まくってた時期のこと思い出した。
2023映画下半期を語るに絶対なくてはならない存在こと磯村勇斗。よくこの役を引き受けてくれたね、そしてさとくんの機微を見事に乗り移らせたかと思えば、他の作品とか普通にバラエティー出てる時にさとくんの片鱗を見せない凄さ(普通怖い役やったらその後その俳優を見たらフラッシュバックすると思う)
目が離せなくなってしまったしよく見たらめちゃくちゃ顔かっこいいんかいおい!と気付いてしまったので、ここから本格的に私の磯村勇斗物語がスタートします。
※『月』の監督が『愛にイナズマ』の石井裕也監督というのは恐怖の域なので触れたく無い。どう下積めばこの傑作とあの駄作を同時期に生み出せるんだよ

■7位『怪物』
なんかもはやみんな観てなかったか??
観た後に感想語りたい映画が、こんなにもメジャーかつ2023年を代表する作品であることが嬉しい。しかし私には"みんな"が周りにいなさすぎて誰とも語れない。FilmarksなどのSNS上の感想しか得て周れない。
そういう孤独とかも含めて、怪物を見ている間は全て忘れて引き込まれたなあ……子どもパートが壮大なストーリーすぎて前半の色々どうでもよくなっちゃうくらいだった。あんな子役がいるの怖すぎる。私には、ラストは悲しい解釈しかできなかった。
5位くらいには入れたかったんだけど、この手の伏線回収系映画(?)にしては納得いかない場面が多くてそこが勿体無かった。瑛太が飴を舐めていた辻褄を合わせてほしい…それか解釈一致場面見逃してただけだったのかな…誰か教えて………

■6位『茶飲友達』
これもめちゃくちゃ面白かったな〜!
その割にそこまで話題になってなくて、掘り出し物を見つけた感まで抱いちゃってかなり良い順位。
こういう社会派な作品が私は好きなのか?ただ、問題定義というよりシンプルにストーリー展開が面白くて引き込まれた。ラストへ向かう展開も完璧。
"高齢者専門のコールガール"が題材だけど本当にこういう世界はあるんだろうし、年齢世代関係なく性・金の問題はずっとついてまわるんだ…とちょっと絶望もありつつ。
なにより良すぎて未だにずっと心にある『ソワレ』という映画と同じ外山文治監督で、この監督の作品を観るのは2作目だったけどまたしてもここまでグッとくるものを魅せられたので気になっちゃう監督の中間入りだ〜!

■5位『はざまに生きる、春』
これこそ「期待してないけど観たらめちゃくちゃ良かったランキング2023年第1位」でした
あらすじ的に自分には響かないんじゃないか、小西桜子苦手だし…という邪念だらけだったけどタイトルに惹かれてずっと心に残っていたというのと、結局普通に宮沢氷魚が好きなので観ました

"人を好きになる過程"をこんなにも丁寧に描いてくれた作品、最近あったかな〜(なかったかも、)と考えてしまった
主人公である春の身につける物に青色が増えていく過程とか、機微〜〜〜!ってなって良かった
監督が女性と知って納得

発達障害の天才画家役・宮沢氷魚
いや顔かっこよすぎだろ!!と突っ込んで終わるかと思いきや、流石ただのイケメン俳優じゃない所以がここにありました
これは宮沢氷魚じゃなきゃこんなにも心揺さぶられなかった…
"共感""感情移入"とかじゃなくてシンプルにお話に没頭して観終わった後「ああなんか良かったな」となるやつやりたい人に是非観て欲しかったです。こういう作品の良さに浸れる生活の余白はこれからも絶対に必要だ。

■4位『水は海に向かって流れる』
俺らの青春こと田島列島さんの漫画が原作。
原作好きすぎるが故、キャスト発表された時に主人公・榊さんは広瀬すずちゃうやろ!!と恫喝しそうになったのだけど、結局すずしか勝たんのじゃ♪のテレビ千鳥のオープニングになってしまった。こんなお姉さん役もできるようになったんか……
内容はもう、原作の時点で100億点なので割愛します。というかやっぱり、複雑な家庭環境を優しいタッチで面白くカラッと描ける良さ(=田島列島あるある)があるので是非漫画読んで欲しい。そしたら別にこの映画は観なくても全然良いんですけど、じゃあ何故ここまで評価したんだろう…と思った時に、個人的に"誰にも教えたくないひと夏の経験を得られた感"が最大のポイントだなと気付く。
※田島列島さんの『子供はわかってあげない』(こちらも映画化してしまった)と正直内容がごっちゃになっていた部分もあったので整理できて良かった。こちらも原作を是非。
Filmarksのスコアがイマイチで何が?!となるけど、高校生の恋愛のアンチとしてはラストも秀逸すぎてひとりスタンディングオベーションしてしまいそうだったよ。

■3位『アンダーカレント』
我らが今泉力哉監督作品!
楽しみにしすぎちゃってたから怖かったけど結局めちゃめちゃ良いんかい。
3位は大袈裟かもしれないけど今泉加点あっても文句言えないところまで来ている…それくらい私の映画体験には今泉作品が必要だし、こういう映画が定期的に観られることに幸せを抱き続けていたい。

基本会話、大きな何かが起こるわけでもないのはもはや定番今泉だけども今作は"水"がテーマだからか、死を匂わすようなずっと不穏な空気が漂っていた
ただ、じめっとした空気ではなく爽快な不穏さというか…寒いけど晴天の冬の日とか、暑すぎるけど汗がベタつかない真夏日、みたいな私が1番好きな天気みたいな空気だったのが心地良かった。
これからもラストの解釈の話一生してしまうと思う
そして、銭湯が舞台の映画最強説がまた立証されてしまった(これも一生言っていくと思う)
超おすすめです!絶対観て下さい!という感じではないところもまた、アンダーカレント観た人にだけ伝わっていてほしい。

■2位『正欲』
2023年映画も締めくくりを迎えてそろそろランキング思い浮かべるか…と思っていたところで。こんなお化け作品が後半に控えていた2023年怖すぎるって。
予告の仕方?とかキャッチコピーが全部間違ってて(少なくとも私にはそう感じた)、原作未読だし内容も特に深追いせず、総じて期待せずに観たら完全にやられてしまった…
登場人物と同じような苦しみがあるのか、と言われれば嘘になるから共感した!とは烏滸がましくて言えないけれど、それでもお守りにしたいと思える作品になった。
これまで人や特定のコミュニティと長く関係を築くことが苦手で避けてきたからこそ今特定の居場所が無いのだけれど、このお守りがあれば少し頑張れそうな気がする。
秘密を抱えた2人の幸せそうなシーンが何度かあって、幸せそうで愛おしくて苦しくなった。勝手に感情移入していたのかもしれない反面、自分は誰かにとっての稲垣吾郎になり得てないか?という針みたいな問いで刺される。
最後は稲垣吾郎側に立たされて呆気に取られてたら終わっちゃう。ゆっくり嫌〜なジェットコースターに乗らされてる気分にもなった(良い映画はいかに嫌な気分にしてくれるかも大事なのだ)

頭角を表しまくった磯村勇斗、『月』公開からそう日は経っていないのにさとくんの片鱗は全くなく。望みのない、目に光のない人間に見事になっていて凄かった。
チャラそうな、実写化ばかりしている似通った俳優とごっちゃにしててごめんなさい、というのは2023年を通して磯村勇斗に抱いた感情だしいま気づけて本当に良かった!

※「水」をテーマにしたりタイトルに入っている作品が並んでランクインしていますが全く意図的では無いです(評価低すぎてスルーしてしまった『渇水』も観ていれば水フォーカードが揃ったのに)

■1位『エゴイスト』
やっぱり絶対これが1位!
2月に観ているのにずっと"今年イチ"をキープしてきた凄さ。『正欲』とだけは順位に本当に迷ったけど、むしろ脅威だった作品はひとつしかないレベルだった。
『正欲』がヤーレンズなら『エゴイスト』は令和ロマン。それくらい接戦でどちらも素晴らしかった(てことは『アンダーカレント』は見せ算?)
同性愛をテーマにしているし、男同士の絡みがかなり濃厚に描かれていてさすがに凄すぎる…とは思いつつこれこそまさに愛のお話だったな。
惹かれ合う過程があまりに描かれていないのと、話の急展開のさせ方が突発的すぎるというのを差し引いても全体を通して圧倒的だった。
タイトル良いランキングでいえば『はざまに生きる、春』かな〜と思ってしまうけど、全編観終わった後にタイトルに立ち返って「『エゴイスト』って言ってる?!」となる憎さ含めタイトル良いランキングでも1位かもしれません。
同じく『はざまに生きる、春』にも出ていた宮沢氷魚。自分でも引くほど泣いた『his』でも同性愛をテーマにした作品で、またか…と思ったけど結局こちらでも引くほど泣いてしまった。
宮沢氷魚、めちゃくちゃ顔が整っていてかっこいいんだけど笑顔の時少しブサイクになるというか(褒め方下手すぎる!)、あの美しさが少し崩れる笑顔が素敵すぎて、無邪気年下みたいな役やらせたら2億点叩き出せるしそりゃ鈴木亮平も惚れますわな…って思っちゃう
鈴木亮平のことはこの作品で一気に好きになったし(こんな哀愁演技できると思ってなかった)、脚本が良いのは言うまでもないけどこのタッグじゃなくてもダメだったよな〜〜っ!
好き嫌いが分かれる作品では絶対あるけれど、私にとっては大切なお話でめちゃくちゃ感情が揺れました。

以上!

過去noteを読み返してみると
2021年は11位くらいまで互角だった記憶が蘇ってきたし、
2022年もまあ5位くらいまで互角みあるし、そう思うと2021年って映画豊作すぎてないか?と立ち返ってみたり(※過去記事を読んでもらうよう誘導しています)

そういえばだけど『君たちはどう生きるか』を観れていない。
2回くらい前日の夜に午前中上映のチケット買っては起きられず無駄にする、みたいなことをして、まあいつでも観れるだろと思っていたら公開館減っていたり。
話題になりすぎていた『RRR』も、つまんなそうだけどキャスト良いし観るか〜と思っていた『キリエのうた』も、上映時間長すぎる事を知って観たいリストから外したり。こういう切り捨ても大切だと学んだ2023年。

2024年は物凄く楽しみ!という映画の告知自体あまり無くて、もしかしたら映画から離れてしまうかもしれない。
映画のために予定を試行錯誤したり想定以上のお金を使おうとも思っていないので、「観たい!」という直感を大事にしてこれからもやっていきたいと思う。
そして楽しいからランキングはつけたい。

ここまで読んで下さった方ありがとうございました。気になるものがあれば是非観てみてください。

#映画
#映画ランキング2023
#観たい映画見逃さない継続2023

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