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はてしない石の物語#41~「写し鏡のペンダント」その後

『はてしない石の物語#21~お義父さんの石たち「写し鏡のペンダント」』のその後をお伝えしたいと思います。

前回のお話はこちら。

このペンダントは、K先生から「次女に合う」と言われてから、次女がほぼ毎日身につけていました。ものすごく気に入っていることがひしひしと伝わってきました。これは「背中を押す」というより「腕をつかんでぐっとひっぱる」くらいのエネルギーや勢いがあるから、毎日つけていると疲れる、とも言われていたので、ちょっと心配もしていました。でも、そこには娘の強い意志があるのだろうとも感じていました。実際、ペンダントは低迷しかけていた娘の流れを一気に動かしてくれました。

そして、とうとう今年の2月の末に就職が決まり、すぐに引っ越し先も決め、旅立っていきました。引っ越しの手伝いに私も数日間同行していました。休みだった長女も駆けつけてくれた日のこと。ペンダントを見た長女が「石の色が変わってる!」と驚きの声をあげました。次女が慌ててはずして見てみると本当に色が変わっていました。「色が変わる」というより「質が変わる」という方がぴったりな感じ。もともとはほぼ漆黒のような色の石だったのですが、その色が薄くなり、質感がガラスのようになって見ている人の顔を鮮やかに写すのです。前はそんなことはありませんでした。本当に驚きました。

こちらが色が変わった後のペンダント。なんとか違いを出したいと思ったのですが、うまく撮れませんでした。

色が変わったペンダント

次女は「持って帰ってK先生に見てもらってほしい」と言うので、持ち帰りました。私は内心(次女への役割は終えたのではないかしら)と思ったのですが、次女はそうなることを恐れているようでした。それくらい、とっても気に入っていたのです。

実は帰ってきた翌日に「石の勉強」の予約を入れていました。早速見ていただいたところ、K先生はしばらく黙ったまま石を見ていました。そして「どっちの意味かなあ」とつぶやきました。私はドキドキしながら先生の言葉を待ちました。

そしてようやく口を開いた先生からはこんなメッセージをいただきました。「これには2つの意味がある。娘さんがこのまま身につけるとしたら、目の前の相手を輝かせる役割となる。もし次の人に行くのだとしたら、ちょっとぐずぐずもたもたしている人がいい。またこの石がぐいっと引っ張りたくなるような人がいい。でも、どっちにするかは娘さん自身が決めて良い。次の人に譲るとしても、娘さんが「この人なら」という人なら大丈夫。つまりは、娘さんへの役割は終えて、対象者が変わった。役割を果たせたことをすごく喜んでるよ」と。

そのメッセージは私の想定内のもので「ああ、やっぱり」と思いました。すべては次女が決めていい、というメッセージをとても嬉しくありがたく思いました。安心してメッセージ伝えられる、と・・・

家に帰ってすぐにメールで伝えました。次女からは「ペンダントはまだ身につけていたいし、この人なら!と思える人も今はいないから、手元に持っておきたい。きっと、あ、この人にこのタイミングで渡すんだなって思う時が来ると思う。その時にはきっと喜んで渡せると思うから、それまでは目の前の人を輝かせる役割を発揮していきたい」という返事が届きました。

そう、それでいい、それがいい・・・タイミングはちゃんと相応しい時に訪れる。そうやって幸せを循環させられたら素敵!

ペンダントは次女がどれほど自分を気に入っているかわかっているからこそ、役割に幅を持たせてくれたのではないかしら。それくらい互いの間には強い絆があるような気がしてなりません。それはなんと素晴らしく感動的なことでしょう・・・

こうして綴りながらも胸が熱くなります。このような関係が人との間だけでなく、石をはじめ関わるものたちとの間に築けると知ることができたことに感謝の気持ちでいっぱいです。

娘のために一生懸命役割を果たしてくれて本当にありがとう!これからも、このペンダントが思う存分役割を発揮できることを心から願います!

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