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67日目_夕日に向かって走れ【スペイン/モンセラート】

4/1(土)

今日はドミトリーのチェックアウトをしてモンセラートという山の街に向かう。
8:30過ぎにはドミトリーを出発し、まずはエスパーニャ駅へ向かう。

モンセラートへ

モンセラートはバルセロナのエスパーニャ駅から電車で1時間くらいで到着する。
しばらく地下を走っていた電車が地上を走るようになり、だんだんと山間の街になって来る頃には到着するという、日帰りでも訪問可能な街である。

ケーブルカーに乗換

駅に到着
トンネルをくぐり
山側へ

ここからケーブルカーに乗る。

すれ違いざま、手を振る

構造上、二基が同時に両端をスタートするため、真ん中で必ずすれ違うようになっている。

こういう場所で、今後の人生できっと関わりにならない(なったとしてもわからない)ような人たちと行う安易なコミュニケーションが好きだ。

なんとなく手を振ってお互い笑顔になる。
人にお礼を言う、挨拶をする、一言二言話す、今回のように手を振る。

最近気づいたのだが、そういうサクッとしたコミュニケーションを行うことが日本よりも多いのは、日本よりも他の国が文化的にこの種のコミュニケーションを取りやすいという側面もあるが「それを理解している故に、私自身の心理的障壁が低くなっている」という二次的な要因もある。

つまりこれはニワトリと卵のような話でもあるが、先に私が心理障壁を下げ、この種のコミュニケーションを取るようになれば、少なくとも私にとっては「文化的にこの種のコミュニケーションを取りやすい」に近い状態に持っていけるのではないか。

日本に帰ったら試してみようと思う。

頂上へ

話が脱線したが、頂上へ着いた。
控え目に言っても最高だった。

いい景色
いい景色(2回目)
いい景色(3回目)

変わった形の岩に囲まれたロケーションは、バルセロナからたった1時間とは思えない雄大さだ。

ケルン大聖堂やサン・ピエトロ寺院など、しばらく人間が作った壮大な建設物ばかり見ていたが、自然の力はまた別の凄みを感じる。


ここにも聖堂がある

中は撮影禁止らしい。

ここから

さて本来ならここからいくつかのコースに別れて山の中を巡るのだが、本日は運悪く閉鎖されていた。

閉鎖の看板

近くにいた警備員ぽい人に聞くと「山火事のリスクが高いので今日と明日は閉鎖になる」とのことだった。

山火事のリスクとはなんだろうと思ったが、空気の乾燥とか風の強さで、タバコのポイ捨てなどから拡がることを言っているのだろうか。

ほとんどのルートは閉鎖されていたが、西側の
ルートは少し歩けるようなのでそちらにいく。

気持ちいい道
写真ではわかりにくいが、高い

何時間も歩くのはしんどいので、40分くらいで行って帰ってこれるこのルートはちょうどよかった。

下山

同じくケーブルカーに乗って下山。
下に降りてから、天気がめちゃくちゃ良くなったので山が綺麗だった。

青い空と白い雲もいい

ポルトガルへの旅路

さて、スペインで予定していた場所は全て巡ったので、次はポルトガルの首都、リスボンへと向かう。

首都のリスボンへはいくつかの方法でアクセスすることができる。

空路

飛行機は早いし、時期によっては安い。
私はバルセロナでのイエローカードの取得があったので日程を決めておらず、直前の検索になってしまったため普通に2.5〜3万円もすることがわかった。

空路でしか行けないならまだしも、せっかく旅の情緒を感じる陸路があるのに、2.5万円も出してまで飛行機で行きたくないと思ってしまいボツに。

陸路

まずバルセロナからマドリードへ行き、そこでリスボン行きに乗換という流れだ。
バスか電車がある。

マドリードには行ってみたい美術館(ソフィア王妃芸術センター)がある。
ソフィア王妃芸術センターにはピカソのゲルニカがあり、ピカソ縁の地であるバルセロナからの寄り道にはぴったりだ。

バルセロナからマドリードまで新幹線みたいな高速鉄道も通っており、かなり早いし、バスを組み合わせると金額も抑えられる。

うん、これは陸路だな。

便を調べる

ちょうどいい時間の便を調べるのは面倒だが、実は好きな作業でもある。
ぴったりの行程を組めたときの達成感は凄まじい。

第1案

まずはマドリードまで高速鉄道でいく。
大体65ユーロだ。
少し高いが、調べたところによるとマドリードへの到着は20時前なので、まだソフィア王妃芸術センターが開いている。
つまり今日にでもゲルニカを見ることができる。

そして今日の23:55発、7:10リスボン着の夜行バスに乗る。
これは69ユーロくらい。

つまり
1.バルセロナ→マドリード
2.マドリードでソフィア王妃芸術センターへ行く
3.マドリード→リスボン

これを同日中に行うというわけである。
かなりハードだが好きだ。

第1案とか言っておきながら、第2案も出さずこれで行くことにした。

まずはマドリード行きの電車の切符だ。
エスパーニャ駅から地下鉄で2駅のサンツ駅に向かう。
ネットでも買えるのだが、当日ということと、なんか登録がややこしいので多少高くても券売機か窓口で買うことに。

券売機

なんとなくの操作で便の指定、名前やパスポート番号の入力はできたものの、何故か支払いでエラーになる。
窓口にしばらく並ぶが全く進まない。

電車の時間まではかなり余裕があったので、焦りはしなかったのだが、時間がもったいないので並んでる間にマドリード→リスボンのバスを予約することにした。

まさかの売り切れ

当日だからか、マドリードからリスボンの夜行便が売り切れになっていた。

これは困った。
多少高くても高速鉄道+夜行バスで行こうと決めたのは ①リスボンへの到着が早いこと ②ソフィア王妃芸術センターに行けること ③宿代が浮くこと ④リスボンに到着してからすぐに行動できること
この4つが決め手である。

高速鉄道に乗れば確かに今日ソフィア王妃芸術センターには入れるが、そのままマドリードで泊まらないといけない。
更に次の日の日中にリスボンへのバスに乗るとなると到着は夜になり、その日は潰れると言っても過言ではない。
決め手のうち②③④が消えるのである。
しかも別に安くない。

これはボツだな。
どうするか悩んでいる間に選択肢はどんどん減っていく。
早急に次の案を捻り出さねば。

第2案

基本的に私は快適さを求めていない。
安さと行動しやすさが決め手となる。

まずはバスを調べ直した。
今日の夜の便でマドリード→リスボンへ行かないのであれば今から高いお金を払ってまで高速鉄道を使う必要がないからだ。

もうバスでゆっくりと向かうことにした。
明日の朝着くような夜行でもいい。

しかし・・・
夜行バスが思っていたより高い。
普通に60ユーロくらいする。
これじゃ高速鉄道と変わらない。

その時ふと昼行便の欄が目に入った。
16:30バルセロナ発、0:20マドリード着
【14ユーロ】

14ユーロ!?
めちゃくちゃな安さだ。
これこれ、こういうのを求めていたのだ。

着いてからのことは後で考えよう。
とにかくさっきまで見ていた金額の4分の1の価格に嬉しくなった私はそのまま予約をした。

そしてリスボンまでは次の日の夜行バスで行こうと、4/2の23:55マドリード発、4/3の7:10リスボン発のバスも予約した。

4/2の0:20にマドリードに着いてから同日23:55のリスボン行きまでどのように過ごすかは後で考えるとして、まずは16:30のバスに間に合うように移動しないといけない。

今いるサンツ駅からバスが出るノルテ駅に急いで移動する。

ノルテ駅

海外のバス会社を利用する時は、乗り場を探すのに十分な時間を確保するべきというのは、この旅で得た学びの一つだ。

よく知った阪急梅田とか大阪駅とかではないのだ。
そもそもメールで送られてきたチケットにはBARCELONA(NORD)とだけ大きく書かれていて、マップのようなものがない。

今回は直前での予約のため、ノルテ駅に着くのが出発の20分前というややタイトなスケジュールだったため、ノルテ駅に着いた瞬間人に聞こうと決めた。

ノルテ駅

構内に入るとすぐに電光掲示板が目に入ってきた。
空港のように行き先と時間、搭乗口が表示されているやつだ。
ノルテ駅は様々な場所へ向かうバスが集結する大きなバスターミナルになっていたのだ。
これなら人に聞くまでもない。

マドリード行きのバス

目的のバスは21番乗り場と表示があったのですぐにわかった。
時間に余裕があったので食べ物を買い乗車。

そして今、まさにマドリードに向かっている。

マドリードで何しよう

バスは7時間くらいあるので、先延ばしにしていた問題を片付けよう。
マドリードには明日4/2の0:20に到着する。
そして丸1日後の4/2 23:55にリスボン行きのバスが出る。

つまり約24時間あるわけだ。
ちなみに大体のホテルがチェックイン可能時間を0:00としており、0:20に街の中心からやや外れたバス停に到着する私は恐らくホテルに泊まれないため、その辺で朝を迎えることになりそうだ。

ちなみにソフィア王妃芸術センターは10:00にオープンするので、その時間に向かう。

その後何をするか全く決めていないので、マドリードについてあれこれ調べたが、1番興味を引いたのはマドリードではなく、トレドという街だった。

トレド

ある記事にこう書かれていた。
「スペインに1日しか居れないならトレドへ行け」

トレドというのはマドリードから70kmほど外れた街で、マドリードに移るまで首都だったが、首都が移ってからは街の発展が緩やかになり、中世で歩みを止めた街と言われているらしい。

スペインらしい街の景観が広がっており、街全体が世界遺産に登録されている。

これは行くしかない!!

マドリードの計画決定

0:20マドリード着
いい感じのところを探して朝を迎える。

10:00ソフィア王妃芸術センターオープン
作品を鑑賞する

12:00トレドへ向かう
バスか電車があるらしい

13:30トレド着
色々と楽しむ

18:30トレド発
マドリードへ向かう

20:00マドリード着
ご飯食べたり、休んだりする

23:55マドリード発
リスボンへ向かう

完璧だ。
しかもバルセロナ→マドリードがかなり安く済んだので飛行機ならバルセロナ→リスボンに移動するだけでなくなってしまうお金で、マドリード観光、トレド観光までできてしまうのだ。

どこかでシャワーは浴びたいが、まあ最悪リスボンに着いてからでもいい。
こういう感じで計画がバチッと決まったとき、めちゃくちゃ嬉しくなる。


マドリードに着いてからは最悪朝までどこかで時間を潰すことになるので、バスの中でしっかり休憩をとっておく。

到着したら、もう明日だ。

つづく!

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