石井照房

(いしい てるぼう) 会社員。名古屋在住。映画と本とテレビが好きなインドアでしたが、山…

石井照房

(いしい てるぼう) 会社員。名古屋在住。映画と本とテレビが好きなインドアでしたが、山登りを始めて少しだけ明るくなりました。note初心者ですが宜しくお願いします。

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記事一覧

【UL】買って良かった。キャノンの超軽量・薄型パンケーキレンズ「EF-S24mm F2.8 STM」

嵩張らないレンズが欲しかった未だにCanonのAPS-C入門機Kiss X9を使っています。 フルサイズへのアップデートを悩んでいるうちに、カメラの価格がみるみる高騰していきまし…

石井照房
6か月前
6

偉大な国アメリカを描いた名作『ジョンQ』

デンゼル・ワシントンの代表作に名前は上がらないだろうが、決して忘れてはいけない偉大なるアメリカを描いた名作『ジョンQ-最後の決断-』は目頭を熱くするハートウォーミ…

DC映画史で埋もれさせるべきではない『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』

何故か公開時には全く観にいく気分にならなかった『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』だが、レンタル&配信が開始されたタイミングで鑑賞。声をあげて笑ったの…

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低予算ながら超一級品。ソダーバーグ最新作『レット・ゼム・オール・トーク』

アメリカではHBOMAX、日本ではiTunesでデジタルリリースされた『レット・ゼム・オール・トーク』は、スティーブン・ソダーバーグ監督らしい撮影方法にもストーリーにも工夫…

ジャームッシュは日常の中の非日常がお好き『リミッツ・オブ・コントロール』

80年代から90年代にかけてスタジオ映画からの枠を超えてアメリカン・インディペンデントのムーブメントを牽引した映画監督ジム・ジャームッシュ。『ストレンジャー・パラダ…

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下品な言葉が条例違反に。規制だらけの近未来アメリカを描く『デモリションマン』

スタローン主演作では『刑事ジョー』に匹敵する珍作『ランボー』『ロッキー』など輝かしいフィルモグラフィーで知られる名優シルヴェスター・スタローン。演技だけでなく…

6

押入れに眠っていた2012年製デジカメが優秀だった。CASIO EXILIM EX-ZR20

二年前にCanonの一眼レフ入門機kissX9を買ってから、時々カメラを持ち歩いています。趣味の登山や旅行に持って行き、主に同行カメラマン的なスタンスで友人や風景を撮影…

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冤罪で終身刑を宣告されたボクサーの逆転実話『ザ・ハリケーン』

これに涙を流さず何で泣く!?私は五度泣いた。 何年か前に、ツタヤディスカスのウィッシュリストに100作品ほど入れた時期があった。一度に届くディスクは2枚のみ。何を…

4

「こだわり」とはいつから褒め言葉になったのか?

表題は、いつしかの文藝春秋に掲載された林真理子氏による日本語の乱れについての言及だ。今でも印象に残っている強烈な表現だった。 よく短所と長所は表裏一体だと言われ…

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アートでありエンタメでもある『千年女優』

「マッドハウス×今敏」黄金タッグ ジブリ、スタジオ地図、ディズニー..アニメーションスタジオは数多く存在する。だが、最も好きなのはマッドハウス。もう一つ要素を足し…

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見た目は40歳、中身は10歳。 逆コナン的感動作『ジャック』

外見はおじさん、中身は子ども 「見た目は40歳だけど、中身は10歳の少年の物語」要約すれば、そんな内容だ。主人公のジャックは人より成長が4年も早い。10歳にはすでに40…

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真相が解明されないミステリー『ゾディアック』

映画は結末が重要なのだろうか。ラブストーリーなら恋人になり、アクションなら悪党を退治し、ミステリーなら謎が解ける。映画とオチは常にセットで考えられるし、「ラスト…

5

オシャレ偏差値が高すぎる。マックイーン主演『華麗なる賭け』

黒のスーツとハットを身にまとった小太りの男がホテル一室に入る。部屋に入るとあたりは真っ暗。突然ライトが照らされ、男の視点奪われる。その直後、「仕事は一時間。た…

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ブラックユーモア満載暴力SF『テラフォーマーズ』

実写化不可能と言われていたが…累計1600万部突破の大人気コミック『テラフォーマーズ』は、『悪の教典』の三池崇史監督によって映画化された。しかし、評判はよろしくない…

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とてつもなく暗いが、死ぬほど泣ける『CLANNAD』

トラウマ爆発『CLANNAD』の悲しいキャラ 爆笑問題のラジオにゲストで出演した虚淵玄は、まどマギの展開が斬新に感じられたという感想に対して、「ぼくらの世界(ギャルゲー…

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フラフラした20代を過ごした人に贈る『フランシス・ハ』

バームバック×ガーウィグ共同脚本次世代のウディ・アレンとも呼ばれるノア・バームバック監督の『フランシス・ハ』は、後に『レディバード』でアカデミー賞候補にあがるグ…

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【UL】買って良かった。キャノンの超軽量・薄型パンケーキレンズ「EF-S24mm F2.8 STM」

嵩張らないレンズが欲しかった未だにCanonのAPS-C入門機Kiss X9を使っています。 フルサイズへのアップデートを悩んでいるうちに、カメラの価格がみるみる高騰していきました。気がつけば嗜む程度の私では買えない20万円超のレベルに到達してしまい、壊れるまではKiss X9をガシガシ使う決意をしました。 ガシガシ使うつもりなのに普段一眼レフを持ち歩くことを躊躇する理由は明確です。重くて嵩張るから面倒くさいからです。去年「EF50mm F1.8 STM」を買ってコンパクト

偉大な国アメリカを描いた名作『ジョンQ』

デンゼル・ワシントンの代表作に名前は上がらないだろうが、決して忘れてはいけない偉大なるアメリカを描いた名作『ジョンQ-最後の決断-』は目頭を熱くするハートウォーミングな作品だ。きっとデンゼル・ワシントンの代表作として名前はあがらないだろう。だが、私にとっては『ザ・ハリケーン』と並ぶ重要な作品だ。どちらも無条件に泣ける。共通点は国家や制度によって追い詰められた人間が、周りの人間の温かさによって大逆転をかます展開だ。ちょうど『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでメガヒットを飛ばし

DC映画史で埋もれさせるべきではない『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』

何故か公開時には全く観にいく気分にならなかった『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』だが、レンタル&配信が開始されたタイミングで鑑賞。声をあげて笑ったのは久しぶりだ。ジェームズ・ガンがビッグバジェットで手掛けた本作は日の目を浴びない社会不適合キャラクターが、世の中人の為に決死の覚悟でもがき苦しむ、泥臭いが前向きで元気がみなぎるアッパーな作品である。バンバン人は死ぬし、その描写も過激だ。脳みそや臓器が頻繁に飛び散る。人は丸呑みにされるし、主要キャラでも容赦無く命を落と

低予算ながら超一級品。ソダーバーグ最新作『レット・ゼム・オール・トーク』

アメリカではHBOMAX、日本ではiTunesでデジタルリリースされた『レット・ゼム・オール・トーク』は、スティーブン・ソダーバーグ監督らしい撮影方法にもストーリーにも工夫のある作品だ。 有名作家のアリス(メリル・ストリープ)は権威ある文学賞の授賞式に参加するため、甥のタイラー(ルーカス・ヘッジズ)と共に大西洋横断の豪華客船「クイーン・メリー2」でイギリスに向かっている。同伴者の搭乗を条件に式への参加を承諾したアリスは疎遠になっていた大学時代の友人2人ロバータ(キャンディス

ジャームッシュは日常の中の非日常がお好き『リミッツ・オブ・コントロール』

80年代から90年代にかけてスタジオ映画からの枠を超えてアメリカン・インディペンデントのムーブメントを牽引した映画監督ジム・ジャームッシュ。『ストレンジャー・パラダイス』『ゴースト・ドッグ』とカルト的な人気を誇る数多くのフィルモグラフィーで知られるが、00年代に入ってからの作品はあまり語られない。私は00年代からの作品が好きだ。ビル・マーレイ演じる中年男が元カノ4人を訪ねる旅を描いた『ブロークン・フラワーズ』(2005)は哀愁がたまらない。アダム・ドライバー演じるバスの運転手

下品な言葉が条例違反に。規制だらけの近未来アメリカを描く『デモリションマン』

スタローン主演作では『刑事ジョー』に匹敵する珍作『ランボー』『ロッキー』など輝かしいフィルモグラフィーで知られる名優シルヴェスター・スタローン。演技だけでなく、監督も出来て、脚本も書ける…類まれなる才能の持ち主だ。そんなスタローンの出演作の中で珍作とされる『刑事ジョー ママにお手上げ』というコメディ映画がある。敏腕刑事のもとに、超過保護な母親がやってきてスタローンがあたふたするという微笑ましい内容だ。残念ながら、ゴールデンラズベリー賞で最低男優賞と最低脚本賞を受賞したのだ

押入れに眠っていた2012年製デジカメが優秀だった。CASIO EXILIM EX-ZR20

二年前にCanonの一眼レフ入門機kissX9を買ってから、時々カメラを持ち歩いています。趣味の登山や旅行に持って行き、主に同行カメラマン的なスタンスで友人や風景を撮影しています。kissX9には、かなり満足しているのですが、やはり持ち運びしにくいという点に若干のストレスを感じています。軽量機種とはいえ体積も重量もそこそこです。カバンやザックに入れると嵩張るし、首にかけると重いので、撮影の日は「よし、今日は撮るぞ!」と気合を入れる必要がありました。 そんな経緯もあり気軽

冤罪で終身刑を宣告されたボクサーの逆転実話『ザ・ハリケーン』

これに涙を流さず何で泣く!?私は五度泣いた。 何年か前に、ツタヤディスカスのウィッシュリストに100作品ほど入れた時期があった。一度に届くディスクは2枚のみ。何を入れたのか全く覚えていない。アプリも放置している。そのため、毎回ディスカスからディスクが届くと、過去の自分からレコメンドされている気がした。自分で選択したはずなのに「これを観ろ!」と勧められているような、割と新鮮な感覚である。ただし、今観たくもない映画が届くときもある。ミゲル・ゴメスの『熱波』は、1か月間放置した

「こだわり」とはいつから褒め言葉になったのか?

表題は、いつしかの文藝春秋に掲載された林真理子氏による日本語の乱れについての言及だ。今でも印象に残っている強烈な表現だった。 よく短所と長所は表裏一体だと言われる。就職試験でよくこういう質問をされる。 「あなたの強みは何ですか?」 「私の強みは物事を筋道を立て考え行動できる事です」 完璧な回答である。しかし、面接官はこう言う。 「冷静ですね。でも勢いがない。まず行動してみる、そういう勇気はないのですか」 「とりあえず行動」など軽卒で、単に先を予測する能力がない人間の精神論

アートでありエンタメでもある『千年女優』

「マッドハウス×今敏」黄金タッグ ジブリ、スタジオ地図、ディズニー..アニメーションスタジオは数多く存在する。だが、最も好きなのはマッドハウス。もう一つ要素を足しあわせて良いのであれば「マッドハウス×今敏」、この組み合わせが最も興奮する。 『PERFECT BLUE』『東京ゴッドファーザーズ』『パプリカ』「妄想代理人」「オハヨウ」漫画の「OPUS」まで、今敏のアニメ&漫画はどれも最高だ。何回見ても飽きないが、一番のお気に入りは『千年女優』だ。 「騙し絵のように表情が違うア

見た目は40歳、中身は10歳。 逆コナン的感動作『ジャック』

外見はおじさん、中身は子ども 「見た目は40歳だけど、中身は10歳の少年の物語」要約すれば、そんな内容だ。主人公のジャックは人より成長が4年も早い。10歳にはすでに40歳の見た目で、体もでかく、腕毛も髭も生えている。いじめを心配した両親は、ジャックを小学校には通わせず、自宅に家庭教師を招き勉強をさせている。  ある日、家庭教師の勧めでジャックは小学校に通うことになる。最初は人と異なる外見で、ちょっかいを出されていたジャックだが、小学生離れした長身を生かしバスケットボールで活躍

真相が解明されないミステリー『ゾディアック』

映画は結末が重要なのだろうか。ラブストーリーなら恋人になり、アクションなら悪党を退治し、ミステリーなら謎が解ける。映画とオチは常にセットで考えられるし、「ラストが残念」等の感想文も散見される。私たちは映画を観るとき、知らず知らずのうちに、主人公達の世界に没入している。2~3時間の物語に感情移入させられた観客は主人公の見届け人といっていい。結末がいい加減だとしても、他人事とは思えず納得できないのである。 『ゾディアック』は、結末が限りなく曖昧なミステリー映画だ。 物語は、カリ

オシャレ偏差値が高すぎる。マックイーン主演『華麗なる賭け』

黒のスーツとハットを身にまとった小太りの男がホテル一室に入る。部屋に入るとあたりは真っ暗。突然ライトが照らされ、男の視点奪われる。その直後、「仕事は一時間。ただ運転するだけだ。報酬は5万ドル」部屋の奥から変声機を通した男の声が聞こえる。小太りの男は「ちゃんとお金が貰える保証はあるのか?」と質問する。変声機を通して男は答える。「信用するだけだ。嫌なら出ていけ」  『華麗なる賭け』は、スティーブ・マックイーン主演、ノーマン・ジュイソン監督、ユナイテッド・アーティスツ配給の座

ブラックユーモア満載暴力SF『テラフォーマーズ』

実写化不可能と言われていたが…累計1600万部突破の大人気コミック『テラフォーマーズ』は、『悪の教典』の三池崇史監督によって映画化された。しかし、評判はよろしくない。映画.comでは2.3、ヤフー映画でも2.3とレビュー点数も低評価だ。 原作は未来社会の火星を舞台に人型ゴキブリとの死闘を描くというぶっ飛んだ設定から“実写化不可能”と言われていた。そのため、実写化のニュースは当時大きな反響を呼んだ。 しかし『土竜の唄 潜入捜査官REIJI』『クローズZERO』などコミック原

とてつもなく暗いが、死ぬほど泣ける『CLANNAD』

トラウマ爆発『CLANNAD』の悲しいキャラ 爆笑問題のラジオにゲストで出演した虚淵玄は、まどマギの展開が斬新に感じられたという感想に対して、「ぼくらの世界(ギャルゲー)では当たり前なんですけどね」と漏らしていた。 確かに、ギャルゲーは暗い。過去に囚われた美少女達が主人公に寄ってくる。彼女達のトラウマを自分で背負う覚悟を決めた主人公の心情は、まさにプレイしている者にとっても同じである。 ただ、ゲームなら、何度も繰り返し、それぞれの女の子を攻略できる。EDクリップを一覧で眺

フラフラした20代を過ごした人に贈る『フランシス・ハ』

バームバック×ガーウィグ共同脚本次世代のウディ・アレンとも呼ばれるノア・バームバック監督の『フランシス・ハ』は、後に『レディバード』でアカデミー賞候補にあがるグレタ・ガーウィグとの共同脚本だ。映画公開時はバームバックの新作ということで観に行ったが、『レディバード』公開後に再見するとほぼガーウィグの脚本にも思える。 主人公フランシスの出身地はサクラメント。イタい言動や空気を読めない冗談のチョイスなど『レディバード』との共通点も多い。実際、『フランシス・ハ』公開時のインタビュー