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インターナショナルスクールの日本語クラスってどんなもの?日本語レベルはどう変化した?

私たちの息子・息子は香港でもシンガポールでも第二外国語を日本語クラスを選択できる学校に通っています。
息子・娘が通うインターナショナルスクールの日本語クラスは週4回、1コマ 45分授業です。

日本語クラスでやって頂いたことは書ききれないほどあるのですが、まず1番のポイントとしては、日本のイベントをやってもらえることです。お正月、節分、ひな祭り、こどもの日、七夕 など普段海外では見過ごしてしまいがちな季節のイベントの意味を解説してもらえるのが本当にありがたいです。
シンガポールは常夏で季節を肌で感じることができないため、イベント好きな私でも準備に気持ちが入らないので学校でやっていいただけるのは非常に助かり、工作を持って帰ってきたりするのを見るのは嬉しいです。

<Kinder(幼稚園)から>
・日本の童謡
・ひらがな、カタカナの読み書き

<Grade1(小学生)から>
・漢字テスト:週1回 
・音読:日本の教科書に沿っている
・書道
・作文

Grade1からは日本の国語の授業と同じ内容、進度で進みます。季節のイベントもするため授業日数的に教科書の全て網羅できるわけではなく、やっていない単元も多少はあります。
漢字テストは週に1回10問、テストに出る範囲は20問。
家庭での会話が日本語ではない(母語が日本語でない)生徒向けの漢字テストは、漢字を書かすのではなく、選択させるようにしたりと工夫されていました。
インターナショナルスクールの授業とは違って床でグループワークをするわけではなく、席もしっかり正しい姿勢で座ってください、と言う方針でGrade1では座り方から指導してもらっていました。

漢字テストは毎週あり、毎日(毎週)宿題があるのは日本語クラスだけなので、漢字が嫌すぎて不満気でした。中国語クラスに移りたいと何度も言っていたのですが、中国語の方が漢字だらけだぞ・・・
宿題と言っても、音読と漢字2文字のみでした(Grade4の時)

これまで4人の先生に担当してもらいましたが、少なくとも3人の先生は素晴らしかったです。
1人の先生はコロナがはじまり急遽オンライン授業になったため、直接お話することもできず、期間も短かかったので良いかどうかもわからず・・・という感じです。
息子と娘の塾にも補習校にもいかず、家庭の中は日本語での会話。日本語はどうなったのかを現時点の状況を書きます。

息子
0歳 保育園 週1回30分程度保育園にてSkype英語授業あり
5歳 (年中)香港のインターナショナルスクール 
6歳 インターナショナルスクールにて日本語クラス
10歳 日本人小学校(3ヶ月)
    シンガポールのインターナショナルスクールにて日本語クラス

5歳まで日本に環境にどっぷり浸かっていたので、言語はもちろん日本語が強く(日本語のみ)、アイデンティティーも完全に日本人の状態でした。
日本の保育園はうん筆や数字、朗読「うさぎの電報」を暗記していたりと、お受験むけの幼稚園とは比べ物にならないですが、割と勉強をしてもらえるカリキュラムのあるところに通っていました。
10歳時点で、ひらがな、カタカナは可能。
漢字は小1のレベルは読み書き可能、小2レベル以降は読みは微妙に間違うものもあり。送り仮名や、音読みは分かっても訓読みは覚えていないなどの問題が出てきています。漢字検定8級か7級に挑戦しようかなと思っているところです。個人で申し込みができるわけではなく、漢字検定の団体受験会場として提携している塾に申し込みをして受験するしかないので少々面倒です。
音読は小4の教科書は問題なく、イントネーションに違和感もないです。
ただ、語彙力は少ないと感じます。漫画を含め読書が好きではあるのでGrade3後半あたりから学校の第二外国語(日本語)の成績が急激に落ちたので驚きました。日本から優秀な日本人が多く転入したのが原因かと思っていましたが、そうではなく本人の能力が同年代の日本語レベルに徐々に追いつかなくなっていました。
日本語クラス担任との面談のフィードバックでは

Japanese先生「ボーっと窓を見ている時間が増えているようです」

私「授業に集中していないのですかね?」「そうなん?」
 「勉強嫌いですからねぇ。のんびりしているタイプですし」

J先生「いや、そんな感じではなくて・・・ね、MUSUKOくん」

MUSUKO「うん、授業が難しい。早く終わらないかな、と思ってる」

と衝撃の会話をしたことを覚えています。
そんなことになってるなんて知らんかったわ。
何言ってんだ?何が言いたいのかわからないから要点から話せよ、と思ったことは何度もあるけれど、小学生ってこんなもんかな?バリバリ日本語話できてるし・・・全然気付きませんでした。


日本語の教科書理解度テスト

成績表のコメントではこう書いてありました。

<Grade3>
MUSUKO tried his best to make sentences with newly learned Kanji.He was well prepared for Kanji quizzes.He enjoys lessons and expresses his ideas and thoughts clearly and eagerly presents them in class.
…….
…….
MUSUKO has been introduced to the skills necessary for writing an essay.
NEXT STEP:MUSUKO should challenge himself with more difficult texts.

<Grade4>
MUSUKO is able to express his idea to the class with clarity.He presented wonderful ideas in the "Appu to Loose" and "Hitotsu No Hana",units.He is well prepared for Kanji quizzes.
……….
……….
NEXT STEP: MUSUKO is encouraged to read textbook out loud at home(e.g 5minutes everyday) to achieve more success.


娘1 日本語クラスにて

娘1
1歳 イギリス系プレイグループ、日本人プレイグループ
2歳 インターナショナル幼稚園 午前中3時間のみ
3歳 インターナショナル幼稚園 ホールデー7時間半
4歳 (年中)香港のインターナショナルスクールにて日本語クラス
5歳 シンガポールのインターナショナルスクールにて日本語クラス

娘の場合、4歳の時点では英語しか発語しない状態でした。
英語のみ話す、日本語を聞くのは理解できると言う日本人両親なのに謎状態です。
2歳から入れた香港の幼稚園では英語70%、中国語30%のところでしたが、娘が香港人ではなく、日本人で両親も中国語を理解していないと知っているので先生たちが娘むけには英語で話しかけてくれていました。
家族も3・4歳児の話す英語の理解ぐらいはできるので、英語を日本語で返答すると言う意思疎通スタイルでした。
そんな娘が日本語クラスに入ってどうなったのか。

4歳 日本語を話すのを恥ずかしがっている、口を開けない、
   質問に対しては首を振って意思表示するのみ
5歳 ちょっとカタコトだけれども年齢相当に日本語を話す
   日本人には日本語で話しかける 
6歳 ひらがなを読めそう、日本語の童謡を歌える

常夏にも秋を感じるように

とても日本語が上達しました。
このまま日本にいつ戻っても問題ないレベルにまで到達しています。
今現在は幼稚園の学年なのでテストもないし、勉強というより工作や季節のイベントに忙しくしているようです。
日本人と日本語で話す環境に慣れ、その環境が楽しいことを体感してくれて、日本への一時帰国が頻繁にできない私たちにはとても素晴らしい経験をしてもらっていると思います。

正直なところ、小学校の間ぐらいは日本語は家庭で学べるから、第二外国語は中国語を学んでトリリンガルを目指してもらえると将来の幅が広がるなぁと思っていましたが、5歳まで日本に住んでい田ので基礎ができているのではと思っていた息子で勉強となると日本語の習得が思いの外難しく、1歳から触れていても中国語の習得も自然にはできない。
日本語の塾や公文をしているインターナショナルスクール生は多いです。経済的に余裕があって、かつ子供も毎日コツコツ自習ができる子でないと日本語を学年相当に維持することは難しいのではと経験上思います。

日本語クラスがあるインターナショナルスクールは日本人が多いので、英語も伸びず、日本語も中途半端になるのではという懸念については別の記事に書こうかと思います。

書きました(2023/12)


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