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作ることは生活そのもの


昨日は日中汗ばむくらいの陽気でしたね。
夏に向けての身体も調整し始めているのを感じます。

石と糸では極細のリネン糸を編むことで紐にして、アクセサリーを作っています。

なぜ糸を使うのかは自己紹介でも書きましたので、よければそちらを見てくださいね。


今日はなぜ糸を編んでいるかについて書きたいと思います。

アクセサリー作りにはいろいろな方法があります。

金属の地金を加工したり
金属パーツを繋ぎ合わせたり
ビーズをテグスに通したり
パーツをワイヤーやゴム紐に通したり
マクラメのように紐を結んだり
レースのように編んだり
レジンで固めたり
陶器で作ったり
刺繍で作ったり

などなどたくさんあって、きっと私が知らないものもあると思います。
それぞれの想いや、作りたいものがあって、その技法を選んだり、組み合わせたりしているんですよね。

私はなぜ編むことを選んだかというと、

『編むのが好きだから』

という一言に尽きます。

その前に、販売されている紐では私が作りたい作品が作れないというのもありますが。。

手で『編む』という行為そのものが好きなんです。丁寧にひと目ひと目、無心で編む。
心が落ち着く、まるで瞑想のような時間です。

私のアクセサリー作りでは、この紐作りに1番時間がかかります。その1番時間がかかる作業が、心身ともに喜びの時間でもあります。

それが日々の作品作りで繰り返されますので、喜びの時間が重なり、それが作品に反映されていきます。

こういった作品作りというのは、作り手の気持ちがそのまま伝わる思うので『どんな気持ちで作るか』をとても大事にしています。

私の『喜びのエネルギー』が自然に作品にのるといいなと思って、それを追求したやり方を見つけてきました。

今はそんなふうに思っていますが、このようなアクセサリーの作り方にたどり着く前に、たくさんの試行錯誤がありました。

アクセサリー作りに最初に興味を持った時はかなり前で、そのときは自分が金属アレルギーとも知りませんでした。
大学を休学して、彫金の専門学校に通うことにしたのです。

意を決して通ったものの、私はアクセサリーを作るのに、指の力がかなり弱くて、地金を削ったり、やすりをかけたり、金属の加工をするのが苦手でした。
皮膚も弱く、手が痛くて金属を加工するのがとても辛かったのです。

金属でアクセサリーを作るのは難しいと考えてから、刺繍やかぎ編みのアクセサリーも素敵だなと思い、やって見ました。

まず刺繍は綺麗に刺すには目が辛く、長時間することができませんでした。
かぎ編みは、そもそもかぎ針で編むこと自体がそんなに好きにはなれず、向いていないことが分かりました。

それ以外にもいろいろと試してみて分かったのは、どんなにやりたいことでも、苦痛に感じる方法や、身体が辛いことは、続けていくのはむずかしいということでした。

作っていても『嫌だ』とか『辛い』という思いがどうしても湧いてしまいますし、毎日が苦痛になってしまいます。

このことから、何かを作ることは、毎日の生きる時間そのもの、生活そのものだと感じるようになりました。
なので、できるだけ自分に合った方法、楽しく好きな方法を選ぶことを心がけています。

作るプロセスそのものが幸せな時間であるほど、より良い作品につながり、その気持ちを人に伝えていけるのではないかなと思っています。

石と糸ではそのような気持ちで作った作品をお届けしていきます。


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