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誰かに話したかったこと

僕には、最近お気に入りのラジオ番組がある。
TOKYO FMで月~木曜のお昼に放送されている『山崎怜奈の誰かに話したかったこと。』という番組である。

番組のパーソナリティを務めている、山崎怜奈さんは乃木坂46のメンバーだ。
『山崎怜奈の誰かに話したかったこと。』、通称「ダレハナ」は2020年10月1日から始まった。
僕は乃木坂46が好きだ。山崎怜奈さんが平日昼間の、しかも帯番組を務めるということを聞いて、「いきなり2時間の帯番組!?」と驚いた。bayfmでアシスタントMCや、CBCラジオで番組内のコーナーを務めていることは知っていたのだが、一度も聴いたことがなかった。そのため、ラジオの山崎さんを知らなかった。

初回は多分、リアルタイムではなく、タイムフリーで聴いたはずだ。なぜなら大学の3コマ目と、ダレハナが丸被りだったから。しかも個人的にマルチタスクが苦手で、ラジオを聴きながら課題ができないため冒頭30分くらいしか聴かなかったと思う。
その後もダレハナのコーナー内の「誰かに聞きたかったこと」に興味のある人が出演したときにだけ聴いていた。

大学4年、最後の春休みに突入している。遠出もできず、小一時間の散歩とnote、読書しかやることがなく、暇を持て余していた。そんなとき、スマホを手に取り、ラジコを立ち上げた。この時間、ラジオは何があるのだろうと探すと、ちょうどダレハナがやっていた。番組をタップすると、冷蔵庫の中身の話題が繰り広げられていた。いつ買ってきたか分からない海外製のチョコ。いつから置いてあるのか分からない誰かの弁当箱(中身入り)。
他人の家の冷蔵庫を覗くことはマナー違反で、テレビでやっている芸能人の冷蔵庫の中身しか僕は知らない。番組を聴いていたら、世の中にはたくさんの冷蔵庫があり、その一つ一つが個性に富んでいるのだなと思った。気付くと、「へぇ~」とか「そんなもの入ってるの!?」とか一人でぶつぶつ呟いていた。

お昼のラジオ番組は、家の車でしか聴いてこなかった。パーソナリティはいつも(声から推測して)綺麗で、大人な女性がやっていた。ドライブの邪魔にならないように、かつ、ドライブを彩ってくれる声色が車のスピーカーから流れていた。
山崎さんの声を聴いて、「あ、懐かしい」と思った。山崎さんのラジオでのしゃべりは、アイドルらしからぬしゃべりだと個人的には思っている。お昼の番組にはぴったりの声色と、何よりトーク力だ。落ち着いたトーンで、笑うところは笑って、寄り添うところはきちんと寄り添う。言葉選びも素敵で、するすると耳に入ってくる。飽きずに約2時間の番組を聴ける。
そんな感じで放送時間中、特に用事もないときは『山崎怜奈の誰かに話したかったこと。』を聴いている。

ちなみに、山崎さんが連載しているエッセイ『言葉のおすそわけ』。

このエッセイに並ぶ言葉はどれも優しくて、山崎さんの人となりが見えると思います。自分もこうやって綺麗に文章が書ければいいなと常々思っています。

今僕が、誰かに話したかった人。
それは山崎怜奈さんのことです。


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