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神様の創った果てしない物語の世界、という果てしないもの。

テーマ/この世界は(書く習慣アプリ)


神様が言いました。
「物語をつづろう。遥か遠い遠い昔、まだこの世界には銀河が3つくらいしかなかった頃の、私たちに形の似た生き物が住んでいた瑠璃の色を帯びた星のことを想いながら」

そして神様が頭の中で想像しお話される世界がどんどんと広がり、4000億もの星々が渦巻いて、その渦の辺縁にちっぽけな炎をまとった星が出来ました。

また神様が言いました。
「太い火がたちのぼり、まるで龍のように見える。陽(ひ)彼方(かなた)に在り。珍しいあの星を太陽と呼ぶことにしよう」
そして神様は太陽のまわりに8つの星星が回ることを想像して言葉にしました「星星に陽の光あれ」と。

その星星の中でも太陽から数えて3つ目の星が、神様の思い描いていた瑠璃色の星に似ているという発想から、かつては遥か遠い遠い昔に高度すぎる文明があったせいで滅んでしまった瑠璃の色を帯びた星のことを想い、心から悲しみ嘆かれました。
同じ悲嘆と後悔だけはしたくないと思われた神様は、その滅んだ瑠璃の色を帯びた星に生きていた知的生物に近い知能を持つ生き物がこの星で永遠に生き続けてゆくという設定を思いつきましたので、その瑠璃色の星に神様たちに似た形の生き物を住まわせるという物語を創造しました。

神様はその生き物を、自分の想像による神の形に似たヒトガタの間接的な生き物だという意味と祝福を込めて「人間」と呼ぶことにしたのです。
huヒュー(地面・大地)-manマン(知能のある者)つまり「神の領域ではない地上に生きる神に似た知性のある生き物」という意味で。

神様は物語を想像し、創り続けました。
「この物語は、この先50億年まで続けてつづってゆこう。実際に存在するものではないけれど、私の想像する世界でしかないけれど、私が想像することをやめない限り、広がってゆく物語の世界なのだ。せめて人間には私の想像を広げてもらうためにも自由な意思を与えよう。もしその人間のせいで都合の悪いことばかり起こるようなら、ほかの生き物のようにまた人間から言葉や意思を取り除けば良いだけなのだから」

神様はもう二度と同じような悲しみを繰り返さないようにと願いを込めました。
「この地に生きるすべてのものに祝福の息吹を」

そして、この瑠璃色の星に知的生物に近い知能を持って創造された人間たちは、いつしか文明を築き、この星に「earth」とか「地球」という名前をつけて、星の周りで広大に渦巻く銀河のことを「Milky Way Galaxy」とか「天の川銀河」と呼ぶようになりました。

神様はとても喜びました。
「この世界は私の想像による物語の中のことでしかないけれど、そこに生きるあらゆる生き物たちも本当に存在しているかのようだ。美しいものには名前を付けて、お互いを思いやって、争いごとなく平和的に共存共生している。とても嬉しいことだ。私の神としてのチカラの成せるワザであることよ。
もっと想像し続けてゆこう。言葉にしてゆこう。この物語を膨らませてゆこうぞ。そして何億年か先、この人間たちが私の意に背くことなく幸福に平和に生きてゆけたのなら、50億年経った頃に私の倅にでも頼んで、この今の仮想のものでしかない世界をお手本にして《本当に存在する世界》を造らせてみたいものだなあ」

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