彩結ゆあ

涙の綺麗な人間になりたい

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元気だせよ

自己肯定感というものをちらりと意識し始めてしまうと、それは私のなかのよくわからないものがまた白紙になってしまいそうな危険なサイン。そしてその低さについて、私がわたしと感情の討論している。さらには、自己肯定感がどうとかは正直、おまけみたいなもので、本質は、強迫観念の信号が不具合を訴え始めている、ということ。ここまでを言語化できるからしておく、しておけてよかった。 自分自身をなるべくゼロではない状態にするための行動を仕事というとするなら、私は仕事を頑張っていると思う。週五日のフ

    • 【短歌】ただしいからね

      連作 『 ただしいからね 』 生きていて良かったみたいな日々だけどそうじゃなくても正しいからね 水やりに加減があると知らなくて知らないことが多くてうれしい 透き通るなみだの屈折迷いなく新種の誕生石を発掘 冥福の意味を知らない ドーナツの穴はブラックホール 信じる 最初からうまくできても嘘ついてうまくできないふりしてもいい 鳥が鳴くちいさく死にゆく人間を眺めてうわさ話をしてる 花図鑑載ってたまるかまず花に分類できることが悔しい 満月はもうこないって!ほどほどを許

      • 感情・わたしは芸術【24.05.29版】

        今の私には、スイッチがたくさんある。 つけたほうが良いものをつけないときや、消しておかないといけないものを消し忘れたりもする。まだ体内で発生する電気代に影響はない。だからまあいいかと思う。そこに強迫観念があまりないことも良いことだと思う。強迫が弱いから、今日は餃子を適当に焼いて、綺麗に並べずに皿へ盛った。美味しかった。半額のクリームコロッケも食べた。パックのままで十分だった。ソースが均等にかけられなくても気にならなかった。 ただただ、生活をさせてほしい。 毎日ちゃんとに具

        • 【詩】ナチュラルエンドロール

          『 ナチュラルエンドロール 』 眠らせてくれないことに気づいたとき またひとり主人公が私に会いに来る 上手い具合に波打ち際で足を湿らせるような 心地の好い朝焼けを過ごす つぎの夜がくる前に 私にバレないように 私から一本の映画を取り出してほしい 隅ばかりを探さないで 特等席にあるものに目を向けて 早く盗んで 大きな劇場へ持って行ってよ 著作権を騙すための 偽ビンテージフィルターと 音声の加工をしても あのこは同じ道を間違えるから 正しい脚本のまま保管される季節 感

        元気だせよ

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        • 気持ち🕊
          55本
        • 短歌🕊️
          20本
        • 感情・わたしは芸術🕊️
          15本
        • 詩🕊️
          17本
        • 音楽について語る🕊
          9本
        • ポエトリーリーディング🕊
          6本

        記事

          ことばの世界へ入国できたよ【 KOTOBA Slam Japan 松戸大会 2024.05.25 】

          ポエトリースラムという文化に触れた ことばの世界へ入国できた 詩の朗読パフォーマンスで勝負する コトバスラムジャパン(松戸大会)に出場しました 音楽でもない、テキストの詩や文章でもない " ことばの生パフォーマンス " 心の底から楽しかった。 私がやりたいことはこれだ!私の言葉や作品を今まで以上に咲かせるやりかたはこれだ!と気づくことができた。 こんなにも贅沢な場に居られたことは初めてだったかもしれない。かもしれないと表現するのは、あのときもそうだ、あのときもだ、と

          ことばの世界へ入国できたよ【 KOTOBA Slam Japan 松戸大会 2024.05.25 】

          【詩】愛だといいな

          『 愛だといいな 』 愛してるという意味の「食べちゃいたい」と あなたを殺したいという意味の「食べちゃいたい」に 大きな違いはない どちらであろうと、 好きなひと・好きだったひとに抱くその感情は、 結局は愛である 拗らせだと馬鹿にするか、メンヘラだと笑うか 指を刺して笑われるくらいの人間であれるほうが、 人間らしくて汚くて、うれしい 愛しているあなたを、殺したいあなたを、 食べてしまったら、どうなるのだろう 私の体に、丁寧に丁寧に吐き出さないように じっくりと詰め込

          【詩】愛だといいな

          【短歌】第n章

           短歌連作 『 第n章 』 いまだけが記録されてくこのまちにスマートフォンのなかった青春 写ルンです写したんです限られた枚数全てにすべてのひかりを 花は呪い好き嫌いどの運命も行かないでって言えたら勝てるよ 愛してるまばたきしないで上睫毛数えさせてね全部抜かせて 接着面狭くて良かった五本指だけをほどけばさよならできる 言い訳のコンプリートコレクションちゃんと笑っているための武器 忘れ方講座誰でも参加無料ぜーんぶ捨てて健康になろ

          【短歌】第n章

          【短歌】さざなみ

           短歌連作 『 さざなみ 』 海だけが知ってる青に浮くわたし生きるはきっと青纏うこと 好きだよのときだけ世界は明るくて誰の悪口も言いたくないよ 揺蕩うはやっぱりひらがなで書こう朝たゆたうランチパックホワイト 口紅の赤は強くて冷静に恋を俯瞰で捉えてくれる グリンピース残さず食べればいいことがあるから 残すな強迫観念 太陽はひとつ事実はどうでもいい欲張れひかり頬張れいのち 決められた手順バラバラに試したい私にとってのわたしの正しさ 刺すだけじゃ足りない蝶のよ

          【短歌】さざなみ

          また絶対に生きて会いたい【BE:FIRST-LIVE in DOME 2024 “Mainstream – Masterplan” 2024.03.02-】

          「また会いましょう」と心から伝えてくれるその言葉には、強い現実を感じた。 大好きだけど毎日顔を合わせて会話をできるわけではない、たとえば友達であったり、俳優やアーティストであったり。 そういう好きな存在から帰り際に言ってもらえる「また会おうね」は、本当は、簡単で、ありきたりで、あたりまえにありふれた言葉だ。 でも今回、BE:FIRSTの東京ドーム公演を経て、その言葉と想いは何よりも特別なものだと思った。 "また会う"とは、次の機会まで生きていることを互いに望むこと。次

          また絶対に生きて会いたい【BE:FIRST-LIVE in DOME 2024 “Mainstream – Masterplan” 2024.03.02-】

          【詩】つまらないね

          わたし、よのなかの全てを知っているから、こころが震えることなんてあんまりなくて、でもひとりぼっちになるのが苦手だから、よのなかのことはぜんぜん知らないのって顔でひとと仲良くするのが得意でね、きみのその話もこれから始まる話も、知っているから、なんでそんなにしあわせになれるのだろうとふしぎに思いながら聞いているよ、あのキスもあのキスもその先も、告白も、本当の初めてを教えてほしかった、教えてほしかった相手もいるし、そのひとへの好きも愛もほんものを持っているのに、そのひとの隙も哀もわ

          【詩】つまらないね

          そら豆サイズのこころをやわらかくて美味しいパンにしたい

          優しいひとになりたいと思った。 優しく在るということは、当たり前だとも思っていたし、そのうえで私は当たり前以上の煌びやかな優しさどころか、当たり前の優しさすらも持ち合わせられず、むしろ、ぜんぜん優しい人間ではないよな、と捉えていた。 意識して優しい人間でいるものでもないよな、とも思っていたから、自分の優しさについてあまり頭をよぎらせることをしてこなかった。 今までに出会ったひとのなかに、大事な存在に、優しすぎるひとがいる。 そのひとは、誰にでも優しく在るが故に、優しさ

          そら豆サイズのこころをやわらかくて美味しいパンにしたい

          感情・わたしは芸術【24.04.16版】

          春を愛することができている。 ちゃんとに、とは程遠いけれど、生きていることを実感しながら生きている。 なんだか大袈裟のようで、でも私にとっては、いちばんちいさな、希望のはじまりのひとつだと思っている。 春を愛して、春に愛されて、春と共存しながら、さくらの匂いはもうとっくに薄くて、晴れた平日の匂いや休日の匂いはつよくて、そうすると、「ああそのうちに夏がくる」と、少しずつ身体が準備を始める。 それは意図的ではなく、気温が上がってきていることで春服でさえも長袖をうっとうしく

          感情・わたしは芸術【24.04.16版】

          春を愛している

          ずっといろいろなことがあったな、と思う。 ずっといろいろなことがあったうえで、迎えることができた今年の春が、去年でも来年でもなく今年の春で本当に良かった。すべてのタイミングがここに合わせてくれて、良かった。 春に、このまちにいない年もいくつかあった。春に、ひとのかたちを保つことができていなかった年もあった。春にかぎらず、ずっと怒涛だから(今もだけれど)疲れている命と向き合うことが難しいときばかりだった。 でもいまは、このまちにいる。このまちで生きることができている。心身へ

          春を愛している

          【ポエトリーリーディング】『 あたりまえ 』リリースしました!

          ポエトリーリーディング作品『あたりまえ』 2024年3月25日 リリースしました! トラックメイカー/エンジニアのPIANO FLAVAさんから声をかけていただき、共作にてオリジナル作品をつくることができました。 PIANO FLAVAさん(Instagram)🔽 ポエトリーリーディングとは、 音にのせて詩を朗読することばの音楽です。 『あたりまえ』詩(歌詞) なんと! サブスク視聴・ダウンロードができます!すごい! こちらからぜひ、お聴きください◎ 各種配信🔽

          【ポエトリーリーディング】『 あたりまえ 』リリースしました!

          感情・わたしは芸術【24.03.17版】

          まちなかで視界に入る人間の髪があまりにも輝いて見えて、いかに私の髪が死んでいるかを思い知るようになった。ここ数日でその感覚がより強くなって、より惨めな気持ちになった。逆に言えば、そう思えるくらいには外に出ることができていて、出たら出た分、外の世界に興味をもつことができているという変化でもあって、良いことでもある。 もうずっと、自分を大事にできていなかった。 内側の自分のことは、大事にしていたと思う。 たとえば、死にたい気持ちだったり、それをどんな理由でどういう感情で思って

          感情・わたしは芸術【24.03.17版】

          【詩】パーマネントグリーン

           『 パーマネントグリーン 』 キャベツみたいなドレスが生える花壇のふちで 仰向けに寝たい 譜面通りなだけの弾き語りとサイファーのリズムが 不協和音に響く夜のまち 羨ましくてうれしい 特別なんかいらないから 宇宙と平行になる姿を無視していてほしい ここでねむる ここでおきる おはようを投げかけてくるあれを太陽と呼ぶ 朝定食四百円 節約でも情けでも凌ぎでもない 至福の目的地 フル稼働のしあわせは一瞬で溶けてしまうから 豚汁に変更をする そういう魔法 うれしいだろう うれし

          【詩】パーマネントグリーン