りべるりべる 貴村 甍(たかむらいらか)@毎日投稿420日

りべるりべる【次世代教員養成塾】代表 ※公式HP→【https://www.liber…

りべるりべる 貴村 甍(たかむらいらか)@毎日投稿420日

りべるりべる【次世代教員養成塾】代表 ※公式HP→【https://www.liberliber-edu.com】 元中高一貫校英語教師 / 著書『授業展開の手引き〜「勉強」を「学び」に変えるメソッド』【https://amzn.asia/d/bqp9CRJ

マガジン

  • インターネットラジオ番組「雑談、または教育について」

    雑談または教育について は教育コンサルティングファーム「りべるりべる」代表の貴村 甍(たかむら いらか)とアシスタントのTamaがお送りするインターネットラジオです。「教育は日々の何気ない雑談の中にある」というコンセプトのもと、私たち二人が教育的観点から様々な雑談をしていきます。 プロフィール 貴村 甍(たかむら いらか) 教育コンサルティング『りべるりべる』代表 大学卒業後、中高一貫校の英語科教員として約10年勤務。米国留学を経て、現在は学校に関わる全ての人の支援を目的に活動中。 Tama 米国の大学を卒業後、物流・貿易事務、英語講師、児童福祉施設指導員、通訳・翻訳、文章校正など様々な職を転々。現在はプロコーチとして活動中。

  • りべるりべるチャンネル

    教育コンサルティングファームりべるりべる代表貴村甍のYoutubeチャンネルに関する動画をまとめたマガジンです。

最近の記事

#558 きっとそれは青春ハラスメントだった

 私は中学時代、いわゆるスクールカーストの最下層に位置していました。精神的にも幼かった私は、運動も勉強も得意ではなく、ある種の地獄の中で生活をしていたように思います。  当時、アニメが徐々に市民権を得てきた時代。私は学園もののアニメの中で、主人公がキラキラした学校生活を送る描写の中に、自分の「理想の学園生活」を追い求めていたような気がします。  当たり前の話ですが、私たちは過去に戻ることはできません。そんな中、中学・高校生活は刹那的な側面をおび、その瞬間でしか味わうことが

    • #557 やりたいことをやっても世界は壊れないという感覚

       やりたいことをやる。日本の教育では、あまり好まれていない価値観かもしれない。人はそれを時に「我がまま」であると形容し、個人のための個人よりも、他者(あるいは社会)としての個人を求められています。  しかしながら、私は「やりたいことをやる」のが悪いことであるとは決して思いません。人は常に、自分の何かをしたいという願望から行動し、そしてそのほうが主体性が出るので確実に成長スピードが早くなるでしょう。何よりも心身の健康にとってもそっちの方が快適です。  『「周りのことを考えな

      • #556 メンバー固定化から考える教育の機会均等

         私は中学生の頃に野球部に所属していました。公式戦は基本的に全てトーナメント方式で行われるため、どうしても試合に出るメンバーは固定化されてしまいます。  部活を選ぶ際に友人がテニス部を選んだ理由に、絶対に試合に出場できるからというものがありましたが、なるほどなと思っていました。  当たり前の話ですが、公式戦に出てプレーをしなければ本当の意味で技術の上達はありません。高校野球に限らず、トーナメント方式で行われるシステムは、ある一部の生徒のみにその機会が与えられ、結果技術の差

        • #555 真社会性昆虫アリ🐜の視点から考える人間の働き方

           先日、TBSアナウンサー安住紳一郎氏がメインパーソナリティを務めるラジオ番組日曜天国のゲストとして、アリ🐜の研究を専門としている岡山理科大学教授の村上貴弘氏が出演していました。  同氏によれば、アリは社会性のうち高度に分化が進んだもので、集団の中に不妊の階級を持つことを特徴とする「真社会性」に分類されるそう。アリは生まれながらに、自分の役割が遺伝的に決まっていて、その役割に合わせて形質が固定化されるそうです。  ちなみに、人間は(ポリス的動物であるとアリストテレスは述べ

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        • インターネットラジオ番組「雑談、または教育について」
          21本
        • りべるりべるチャンネル
          13本

        記事

          #554 教員は「優秀な独裁者」になることを求められているのか?

           学校教員の主要な業務に組織運営があります。現在の学校教育システムでは、児童・生徒は学校・学級・部活・生徒会などなど様々な組織の中に属し、その組織をまとめる長として教員が配置されます。  そんな組織を運営する上で大事とされているのが規律です。教員は様々な規律を用いて児童・生徒の行動を制限し、それが組織の安定をもたらすと考えている。  一方で、『なぜ起こる?学校のクラスが荒れる6月危機、「規律やルールだけではNG」対処のポイント』という記事の中では、規律がより良い組織を作る

          #554 教員は「優秀な独裁者」になることを求められているのか?

          #553 運動会とその存在

           私の暮らしてる町の小学校では、本日運動会が行われました。今の小学校では、運動会は午前中で終わるそうです。  私が小学生のころには、運動会は10月に行われいて、まるまる一日。両親が豪華なお弁当を朝から作って、午前中には来校して演技を観戦し、お昼休みにブルーシートを引いて家族で昼食をとる。ほんの少し前の運動会とは様変わりしています。  中学生の運動会(体育祭?)では、未だ行進の練習などがあり、いわゆる軍隊的な指導の名残は色濃いものでした。当時からあまり好きではなかった運動会

          #552 ドッキリ企画と倫理観

           私は昔から「ドッキリ企画」があまり好きではありません。それは自分の中の何かしらの違和感があったからです。  人を騙すのはよくない。これは現代では大切な倫理観であると私は思っている。人を騙し、何かしらの利益を得ようとする行為は、他者の尊厳を蔑ろにする行為であり、場合によっては刑事罰に相当します。  にも関わらず、バラエティ番組では今でもなお「ドッキリ企画」が存在する。私個人としては、そもそもドッキリ企画が視聴率をとれるコンテンツとして機能していることが不思議ですが、それは

          #551 「同じ」と「違う」の本質

           中学校の教員免許を取得するには、児童福祉施設での実習が必要です。  大学生のころの私は、まだ多様性という言葉を真剣に考えたことはなかったし、障がいに対する理解は「未だ不十分な今」と比較しても、それは浅すぎるものでした。  私はそれまで、自分の身近に障がいがある人たちと交流する機会も少なく、時折電車や町中で見かける彼らとの接し方を全くわかっていませんでした。誤解を恐れずに言うならば、私は彼らを自分とは「異なる人たち」であると認識していたと言えます。  しかしならが児童福

          #550 教員は給与を求めているのか

           教員の働き方改革の一貫として、文科相の諮問機関である中教審は、残業代の代わりとして支給される「教職調整額」を基本給の「4%」から「10%以上」に引き上げる案をとりまとめました。  現在、業務の過酷さによって教育現場は疲弊し、またその状況を鑑みて教員志望者は減少の一途を辿っています。給与の改善を通して、現場の意欲をあげるとともに、教員を目指す人たちを増やそうとしています。  一方、この「場当たり的」な政策に対して、専門家からは批判の声が上がっています。  作家で元教員の

          #549 心の距離を近くする英語学習

           英語(外国語)学習には「イメージ化」が大切であると言われています。イメージ化には学術的に明確な定義は存在しないのですが、それは日本語↔︎英語の単純な変換能力ではなく、その単語・英文が本来有する意味合いをその言葉として捉えることだと言えます。  例えば英語のrunという単語は、文脈によって多くの意味を持つ多義語です。多くの場合、runはまず「走る」という意味で覚え、ある程度学習が進んでいくと、「(会社など)を経営する」、「(水などが)流れる」、「(経費などが)かかる」など徐

          #548 部分と全体を考えた学び

           世の中には様々な学習方法があり、またその伝え方は様々。今はインターネットが発達し、私たちは学習メソッドに関して多くの情報を手に入れることができます。  私たちはどうしても「楽」をしたがる。ある方法で結果がでなければ、すぐに他の方法を試してしまうこともある。  先日、プロ野球のyoutubeをみていた時、ある指導者が  最近の選手は、我慢ができない。すぐにフォームを変えてしまう。  と言っていました。  自分なりに試行錯誤しながら、その解決を図るために、様々な情報を

          #547 職業に支配されない個人

           世の中には様々なエンターテインメントが存在し、それらは私たちの生活に彩りを与えてくれます。私たちは、彼らの創造する様々なコンテンツによって元気をもらうこともあるし、自分の興味・関心を広げることができます。時として私たちは彼らのファンとなり、彼らを応援することになる。  最近のアイドルグループの傾向として「恋愛禁止」というものがあります。これはそのグループを応援する「ファン」の人に向け、一種の疑似恋愛を与え、その見返りとして金銭を与えるという、ある意味では資本主義的なシステ

          #546 自分を守る鬼纏(まとい)

           私たちは他者との関わりの中で生きています。学校教育では他者を大切にすることの大事さが重要視されますが、しかし、それだけでは実は不十分。私たちは他者と共に自分を大切にすることの価値を発見しなければならない。  以前自分を大切にすることに関するコラムを2つ書きました。  この世には多様な人が暮らしていて、残念ながら、自分の存在を軽視したり搾取してくる人もいる。そんな時大切なのは、その人たちが自分に攻撃しようとした時、それを未然に防ぐバリアを持つことだと言えます。 『日本の

          #545 責任の所在はどこにあるのか

           例えば、やりたいことがある。やりたくないことがある。進みたい道がある。進みたくない道がある。  様々な人間があなたにそれぞれの意見を言う。こうした方がいい、ああした方がいい。こうしない方がいい。ああしない方がいい。  でも、他者は、自分の選択や決定に、責任を取ってくれない。結局自分の人生を生きるのは「自分」だけなのだ。  なら自分がやることはシンプル。  事実を集め、それを解釈し、何かを選び、それを正解にする。  他者は自分の人生に責任を負ってくれない。

          #544 教育の門戸を開くことで、社会基盤とする

           現在私は保護者向けに子育てに関する様々なセミナーを開催させて頂いています。その時、私が必ずする質問に「将来子どもたちにどう生きて欲しいですか?」というものがあります。  そして表現方法は多岐に渉れど、ほぼ全ての回答は  「子どもたちが幸せに生きてほしい」というところに行き着きます。  私たちは誰でも、その寿命を迎える最後の瞬間まで幸せになる為に生きたいと願っています。  私は人が幸せになるために必要なのは、「学び」であり、その学びを担保するために学校が存在すると考え

          #544 教育の門戸を開くことで、社会基盤とする

          #543 感謝とこれから

           皆さん、こんにちは。  2024年もすでに5ヶ月がたったと思うと驚愕している貴村甍です。 3月に365日連続投稿を達成したものの、そこで何かが劇的に変化するわけでもなく、毎日noteを更新しています。そんなな中、先日インスタグラムを通じて、私のnoteを毎日読んでいますというメッセージをいただきました。  人間の心は難しいもの。誰かに褒められる為に書いているのではないと思いつつも、しかし実際上記のようなメッセージをいただくと、嬉しくなる自分がいる。でも、じゃそういうも