大好きな本

私は本が大好き。

辛い時に、私を守ってくれたのは
私のことを何も知らないあの本だった。

私のこと、何も知らないのに、
優しく語り掛けてくれるその本も
刺激的な展開へ進むあの本も、
どれも私の愛する本だ。

本が好きで好きで仕方がない。

紙の触った質感。

新品の本は洗練された白が綺麗。

図書館の本とか中古の本は
読み込まれた皺がある。愛された証。


私は小学生の頃、
人に本を紹介するのがとても嫌いだった。

自分を守ってくれた自分のためにある愛が、
好きじゃない人に渡るのが嫌なように。

あまりにも美しいものは、
自分だけの宝物にしたいように。

高校受験の面接練習で何故、
本が好きなのか問われたことがある。

私はストーリーも面白い上に副産物も大きいから、という回答をした。

違うよ、そんなわけないです。

本は私を守ってくれるから好きなんです、
本しか信じられなかったあの頃に本がなければ私はきっと何も出来なかった。

別に今も言われたことくらいしかしてないけれど。

つまらない人生は、
架空の面白いストーリーが彩ってくれた。

私はあの勇敢な主人公になれるのか、

大人しいけれど、暖かい心を持っている
あの子のようになれるだろうか、

面白い人生を歩みたい、語ったら
誰かに面白い人だと感じて貰えるくらいに。

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