ポケモンスカーレットが面白過ぎた(ネタバレあり)
ポケットモンスタースカーレットをプレイしている。いやー、本当に良いゲームだった。ポケモンのゲームの中で間違いなく1番のストーリー。正直ポケモンのストーリーを舐めていたので、「え!?こんな展開をポケモンで見てもいいの!?」と完全に度肝を抜かれて、ワクワクしながら進めてた。
めちゃくちゃ動作が重かったり動きがカクカクだったりボックスがあまりにも使いづら過ぎたりといったシステム面での文句はあるけれど、ストーリー面に関しては手放しで賞賛できる。今回はストーリーの感想文です。完全にネタバレありなのでプレイ中の方は絶対にクリア後に見てください。このゲームは絶対ネタバレなしで体験しなきゃダメです。(そしてクリアしたらこの良さを一緒に語ろう。)
・レジェンドルート
3つのストーリーがありつつも同時進行しないと厳しい本作。もちろん自分も同時進行だったが、その中でもこのルートを最優先で進めた。
だってペパーに感情移入し過ぎてしまったから。最初のヌシを倒した後のストーリーで謎をチラつかせて興味を引いたところでぶつけられる、ペパーとマフィティフの物語。ペパーはポケモン想いの良い奴なんだと気づいてしまったら、もう手伝わずにはいられなかった。イダイナキバに一度だけ敗走してしまったが、ペパーが横で一緒に戦ってくれたのが頼もしくて進めることができた。「また昔みたいにボール遊びしよう」からのマフィティフが復活してボールを運んだムービーでは涙を堪えることができなかった。
その裏で進む、オーリム博士の言動とそれを怪しむペパーもめちゃくちゃ気になる展開。研究所で過去のポケモン(ムウマ、ボーマンダ)について書かれた本を見つけてさらにワクワクし、ペパーとの勝負に臨んだ。レベル差が5〜6あったが、気合いで勝った。ペパーのポケモンが今までの旅で集めたメンバーとマフィティフなのが集大成感があって盛り上がる戦いだった。
そしてこのルートを最初にクリアして良かったことが、今後の展開を把握できることだった。「チャンピオン級に強い奴」と「機械に強い奴」がいればエリアゼロに行けるのに…という話を聞き、「あ!!!!!3つのストーリーが繋がるんだ!!!!!」と大興奮。残りのストーリーをクリアするモチベが更に高まった。
・スターダストストリート
謎の人物カシオペアに依頼され、変装がバレバレの校長と一緒にスター団を潰すために戦うストーリー。ボスの乗っている車がポケモンだった時の衝撃。そしてその車がまた強いのだ。加速、威嚇、毒化粧、ミストメイカー、持久力と、タイプに合わせた特徴を持つ改造車。持久力が一番きつかった。
戦えば戦うほど分かるスター団の良い奴感。いじめっ子ではなく、いじめられっ子の集まりだったとは。こういういじめ問題も触れてくるあたり、今回のポケモンはだいぶ攻めてるなと感じた。
特に印象に残ったボスはビワちゃん。美人でバトルも強くて、だからいじめられてて、そしてそのいじめた相手を許してるとか、完璧超人過ぎないか?
そして最後のマジボス=ボタンとのバトル。まさかイーブイバッグがブイズ使いの布石だったとは…。普通に苦戦した。あとBGMがカッコよかった。
校長のはからいで真実を知ったスター団のみんなとボタンの交流。ここでも涙がじんわりと出てきた…。
・チャンピオンロード
ネモに誘われてのストーリー。会うたびにバトルしたがるネモは今までのライバルにない、愛らしさと怖さがあった。戦闘狂、とかヒソカみたい、とか自分が思ったことは誰もが思うようで、Twitterのサジェストにも出てきてて笑ってしまった。
そんなネモの期待に応えたいし自分も最高のバトルがしたい、と頑張った。
個性豊かなジムリーダーと、テラスタルのタイプ変更を工夫したポケモン達とのバトルも楽しかった。一番苦戦したのはナンジャモだった。地面タイプがいなかったから…。浮遊ムウマージを電気タイプにするっていうの良いよね。
でも、このルートを進める1番のモチベになったのはアカデミーの授業を受けることだった。ジムクリアで授業が解放されたら真っ先に受けに行った。歴史の授業で世界観の説明があったり数学の授業でダメージ計算を学べたりと、授業の内容が本当に面白かった。テストも楽しかった。そして先生と絆を深める交流ができるのも楽しかった。ハッサク先生の苦悩を知っていたから四天王戦もより楽しかった。ジムを巡る旅の途中で先生方に出会って嬉しくなれた。
一番好きなのは医務室のミモザ先生です。
あ、四天王戦の前に面接があったのに驚いた。質問と質問の間に緊張感があった。でも一発合格してやったぜ!!面接官兼四天王のチリちゃんも良いよなあ。ノーマル使いのアオキさんが飛行タイプ使ってきたのも驚いた。これに嵌められた人いっぱいいそう。
そしてネモとの最終決戦。心の底からバトルを楽しむネモらしい決戦BGMで、こっちも楽しかった。ステルスロック撒いてくるし、マジで強かった。ネモの戦闘狂っぷりとブレなさを尊敬しています。
・ザ・ホームウェイ
ついにきた、3つのストーリーが繋がる話。この最終章の盛り上がりが半端じゃない。今まで出会った3人の仲間達と一緒にエリアゼロに突入。道中の会話でネモ、ボタン、ペパーが仲を深めていく様子を見られてハッピー。良い仲間たちだ本当に‥。
まずエリアゼロのフィールドBGMがかっこよすぎ。コーラス入ってるのが神秘的でマジで良い。そして古代のプリン!!!!!マジで驚いた。ムウマ、ボーマンダ、ドンファンはゲーム内の情報で出るの分かってたけど他にもいた!!アルセウスプレイしてた時にも思ったけど、古代のポケモンは今と違う姿だったっていうの、ロマンあるよなあ。珍しいポケモンをたくさん捕まえたい気持ちと、やはり怪しいオーリム博士を追及したい気持ちがせめぎ合ったまま進んでいくのも楽しかった。オーリム博士の手記で「自分と同じ頭脳を持った研究員を増やした」の記述が更にワクワクを高めた。ポケモンでこんな展開見ても良いんですか!?と。
そしてオーリム博士との対面…も、やはり博士本人ではなかった。自分はクローンと予想してたけど、AIでした。思ったより悪い人ではなかった。が、バトルはしなきゃいけない。「博士の夢を壊してくれ」の依頼に「はい」って答えるの、少し辛かった…。これまたかっこいいBGM(レイドバトルやエリアゼロのBGMのアレンジだという興奮もあり)をバックに古代ポケモン達との戦闘。相手の繰り出す古代ポケモン(ウルガモス、レアコイルも出てきた)のタイプが分からず、予想しながらプレイするのがめーちゃくちゃ楽しかった。
そして倒しても戦いは終わらず、楽園防衛プログラムが起動してしまう。プログラムとの戦闘開始の演出が本当に、本当に冴えてて歓声を上げてしまった。「オーリムAIが勝負をしかけてきた」が一瞬「オーリムAIはこれ以上戦うつもりはない」になるけど結局塗りつぶされて「楽園防衛プログラムが勝負をしかけてきた」になるやつ。何度も言うけど、ポケモンでこんな展開見ても良いんですか!?
相手はコライドン。ボールがロックされて、たたかうを押しても戦えない。逃げられないし、ピッピ人形も使えない。マジでどうしようと思ってポケモンをカチカチしてたら、コライドンにカーソルが合い、コントローラーが震えた。
多分、察しが良い人はプレイしながら「元々オーリムのIDのボールだからコライドンは使える」とか、「そろそろコライドンの出番だろう」と予想して、解決策としてコライドンを選べたんだろう。
自分は思いつきもしなく、コントローラーが震えた瞬間にようやく理解した。気づいた瞬間鳥肌が立った。この演出を心から楽しめたのは、察しが悪い自分だからだ。自分の察しが悪いことにこんなに感謝した日はなかった。
ワンピースでメリー号が助けに来てくれた時の気持ちになった。助かるんだ…!!助けに来てくれたんだ!!!まだおれ達には……!!仲間がいるじゃねェかァっ!!!
コライドンを繰り出して頷き合った瞬間、コライドンは自分のために、トラウマを乗り越えて立ち上がってくれた。本来の姿を取り戻してバトルが始まった。感動のあまり数秒固まってしまった。そして流れたBGMは、コライドンにライドしていた時のBGMのフレーズが入っていた。今までコライドンと一緒に冒険してきた思い出が一気に蘇った。
こんな熱い演出ある????????今までやってきたゲームでいちばん熱かった。
お互いの技構成も、この展開を盛り上げるために組まれていた。
自分のコライドンを「挑発」する相手のコライドン。
「ビルドアップ」して最大級の「ギガインパクト」を放つ相手のコライドン。
それを「こらえる」自分のコライドン。
テラスタルが解放され、効果抜群になった「テラバースト」を相手に打ち込む自分のコライドン。
完璧な勝ちイベ。なんて頼もしいんだ…。ずっとライドしていて愛着が湧いていて、最後の最後でこの大活躍。コライドンが心の底から大好きになった。
オーリムAIは正気を取り戻し、タイムマシンを止めるため、そして何より主人公たちのように自分だけの宝物を探すために過去へと旅立っていった。AIはエリアゼロを離れると機能を停止してしまう=死も同然だろうに…。ペパーにとってはいつの間にか親を失っており、その親の心を持つAIもいなくなる悲しい終わり方。それでも仲間と一緒にこの先も歩んでいくって終わり方が、良い。終始ペパーに感情移入してしまっていた。
ポケモンを見直した。ポケモンでこんなに重厚なストーリーを楽しめるなんて思ってなかった。システム面の不満がマイナス100点だとしたら、ストーリーと演出でプラス5000億100点。神ゲーです。
完全初見で新ポケモン、古代ポケモン、最終決戦の演出を体感できたのは自分の誇りになった。記憶を消してもう1回やりたいという人の気持ちが理解できた。
ストーリーを終えた今は、より強いポケモンを育てるべく頑張っている。
でもまた、このパルデア地方で最高のストーリーと最高のラストバトルがしたいな………。
やってやろうじゃねぇか!!
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