かめ

個人が投資する際に参考になると思うことを書きます。 別の場所でブログを書いていましたが…

かめ

個人が投資する際に参考になると思うことを書きます。 別の場所でブログを書いていましたが、時間が経っても再度確認したくなるような記事はNoteに書くようにしました。自分の子供にも伝えたいと思うようなことを書きます。 銘柄推奨や投資勧誘ではありません。

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私はこうしてポートフォリオを組んだ

はじめに ポートフォリオとは、簡単に言うと持っている資産のリストである。株式投資においては、投資している(買っている)株のリストと思っていい。今回は、ポートフォリオを組む際に作業としてやることの説明である。 基本的な考え方 ポートフォリオを組む際には一つの銘柄に大きく偏りすぎないなど、いろいろ言われていることはあるが、はっきり言ってどのようなポートフォリオを組むかは目的による。20代のサラリーマンが60歳以降に使う老後資金として毎月積み立て投資をしている時の理想的なポー

    • なぜ、ドルコスト平均法で幅広く市場をカバーするインデックスを積み立て購入する投資が最強と言われるのか?

      はじめに 投資の世界において、ランダムウォーク理論と効率的市場仮説は、密接に関係する2つの重要な概念です。 ランダムウォーク理論は、株価の動きは予測不可能であり、短期的な値動きに一喜一憂しても意味がないことを示しています。これは、投資家にとって厳しい現実を突きつけると同時に、重要な示唆も与えます。 効率的市場仮説は、市場価格は利用可能な全ての情報を反映しているという仮説であり、これは投資家は市場を出し抜くことはできないことを意味しています。つまり、個別銘柄を分析したり、

      • 私が経済ニュースを(確認はすれど)投資行動に直結させない理由

        はじめに あなたは何に投資をしているのか?おそらくというか、多くの人は投資といえば株だと考えるだろうし、私もそうである。なので今回は株に投資をしていることを前提に話を進める。 投資関連情報と自分の投資行動 経済ニュースを見ると金利がどうとか、利上げあるから株が騰がりにくいとか、利下げが来るから株が騰がりやすいとか見聞きすると思う。もちろん金利のニュースだけでなく、選挙などもその類で、どの党が勝ちそうだから何の業種が騰がるとか。 で、こういうニュースを元に売買したくなる

        • 5分で読める「投資に費やす時間配分」

          はじめに 今回は、私が日頃から実践している、投資活動における時間配分について書きたいと思います。 投資行動を細分化してみると 皆さんは、投資にどれくらいの時間をかけているだろうか。一般的には、というほど一般が分からないのだが、おそらくデイトレーダーの類は取引時間が割合としてかなり多いのだと思う。一方で、インデックス一本鎗の投資家は、積み立て購入時に取引するだけで、情報収集も何も一切やらない人も多いのではないかと思う。バリュー投資家は、現在の株価が適正か否かを気にするので

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        私はこうしてポートフォリオを組んだ

        • なぜ、ドルコスト平均法で幅広く市場をカバーするインデックスを積み立て購入する投資が最強と言われるのか?

        • 私が経済ニュースを(確認はすれど)投資行動に直結させない理由

        • 5分で読める「投資に費やす時間配分」

          インフレと老後、若いうちに「今」を楽しむ理由

          はじめに 今回は、マクロ経済の視点からインフレと、ミクロ経済的な観点からの金銭感覚について考えてみたいと思います。老後の備えは必要ですが、お金は使わず貯めれる分はすべて貯めればいいかというと、そう単純には言い切れないのではないかというお話です。 インフレが私たちのお金に与える影響 インフレとは、一般的に物価が上昇する現象のことです。つまり、同じ金額で買えるものがだんだん少なくなってしまうということです。 これは時間とともにお金の価値が下がることを意味します。 年齢と

          インフレと老後、若いうちに「今」を楽しむ理由

          私が至った株式ポートフォリオ戦略を紹介:効率的市場仮説とアダプティブ・マーケット仮説の狭間で

          はじめに 効率的市場仮説とアダプティブ・マーケット仮説は、金融市場の動向を理解するための異なる二つの仮説であることは、このあたりのエントリ見てもらえば分かると思います。 アダプティブ・マーケット仮説の方が新しいことから、あたかもアダプティブ・マーケット仮説は効率的市場仮説を包含し発展させた仮説のようにも見えますが、私は本質的には二つは異なる仮説と認識しています。 効率的市場仮説とは 効率的市場仮説では、市場価格が全ての利用可能な情報を瞬時に反映し、割安な資産や割高な資

          私が至った株式ポートフォリオ戦略を紹介:効率的市場仮説とアダプティブ・マーケット仮説の狭間で

          Adaptive Markets(書籍紹介)

          現代金融理論の礎石「効率的市場仮説」 長らく投資家にとって羅針盤となってきた効率的市場仮説は、市場が常に効率的に機能し、投資家が市場を打ち負かすことはできないという考えに基づいています。 しかし近年、市場の複雑性や人間の行動経済学・非合理的な行動への理解が深まるにつれ、効率的市場仮説だけでは十分に市場を説明できないと考える人々も増えてきました。 進化する市場を解き明かす「Adaptive Markets」 MITの著名な経済学者であるアンドリュー・W・ロー教授による著

          Adaptive Markets(書籍紹介)

          敗者のゲーム(書籍紹介)

          はじめに 投資を始めたばかりの人から投資に関するオススメの本を聞かれたら、おそらく私はこれを勧めると思う。チャールズ・エリス著「敗者のゲーム」である。投資の専門知識がなくても理解できる平易な文章で書かれており、また内容からも特に投資初心者の人にお勧めです。 投資成功のためのゲームプラン 投資の世界において、一攫千金を夢見て市場に挑む個人投資家は少なくないでしょう。しかし現実は甘くなく、多くの投資家は専門家顔負けの分析や情報収集を行うにもかかわらず、市場の波に翻弄され損失

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          効率的市場仮説と投資

          はじめに 現代金融理論の最も重要な考え方ともいえる効率的市場仮説。投資家にとって、この仮説を理解することは必須と言っても過言ではありません。 そこで今回は、合理的判断と人間心理という2つのキーワードを軸に、効率的市場仮説を分かりやすく解説します。 市場は常に全てを織り込んでいる 効率的市場仮説の核となる考え方は、市場価格が利用可能な全ての情報を瞬時に反映しているというものです。言い換えると、市場は常に全てを織り込んでいるということであり、そのため投資家はどんな努力をし

          効率的市場仮説と投資

          ニュースに振り回されない投資

          はじめに 現代の投資家にとって、情報過多は大きな課題の一つです。特に株式市場においては、日々の経済ニュースが値動きに影響を与えるので、短期的な値動きに振り回されてしまう投資家も少なくありません。しかし、長期的な視点で資産形成を目指す場合は、このような短期的な値動きは本質的な判断を鈍らせる要因となりえます。 そこで今回は、長期投資家にとって真に重要な情報とは何か、そして情報過多時代に求められる「冷静沈着」な投資戦略について書いてみます。 短期的なノイズに惑わされず真の価値を

          ニュースに振り回されない投資

          学んで成長して成功しよう

          はじめに 本から学ぶ、人から学ぶ、などなど学びの材料は様々あるが、こと投資においては自分の間違いから学ぶことが重要である。何せこの教材は自分だけのモノ、他の誰も持っていないため、自分の強みにつながる可能性がある。 「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」といったものだが、歴史に学ぶとは昔から名著とされる類の本から学ぶようなことを指している気もするのだが、それも実感なしに身につけるのは相当難しく、まずは愚者扱いではあるが経験から学ぼうということである。これをやることで、経験か

          学んで成長して成功しよう

          Letter to shareholders的な報告

          年始からこれまでの四か月 まず日本では、能登半島沖地震と羽田空港の滑走路での航空機事故という二つの衝撃的な出来事から2024年が始まった。日本でも2%前後のインフレ状態が長引き、また春闘での賃金上昇も確認されたことで、3月19日に日銀がマイナス金利を解除することを発表。 米国は4月16日発表の三月米CPIが予想より高く、6月利下げ期待が後退。一方でユーロ圏でのインフレは米国よりも沈静化が早く、またドイツが景気後退入りしている可能性も高いためか、ECBは6月利下げ姿勢を維持

          Letter to shareholders的な報告

          マネーリテラシーよりも重要なこと

          はじめに マネーは手段である。何かを手に入れる手段、面倒ごとを避けるための手段、楽しむための手段、快適になるための手段。そう、そもそもマネーは手段的。ただ、手段としてのマネーが、ほぼワイルドカード的な(ほぼ、である)性格を持つので、マネー絶対論的な考え方になるのもわかる。しかしマネーは手段的である。 マネーより大事なこと で、結論を言おう。手段であるマネーより大事なことは、目的である。お金でゲームを買いたい、本を買いたい、旅行に行きたい、快適な移動をしたい、面倒なことを

          マネーリテラシーよりも重要なこと

          なぜマネーリテラシーが重要か

          はじめに 学校では教えてくれない大事なこと。学校と一口に言えど、小学校・中学校・高校・大学・大学院、専門学校など学校と呼ばれるものは沢山あるのだけれども、少なくとも義務教育では教えてくれない大切なこと。もちろん義務教育で教えてくれない大切なことなんて、これも沢山あるのだけれど、その一つとしてマネーリテラシーがある。 マネーリテラシーとは 「経済的に自立しより良い生活を送るために必要なお金に関する知識や判断力のこと」と言えると思うが、要は論理的に考えて経済的に正しい(また

          なぜマネーリテラシーが重要か

          お勧めの書籍:現実とは?

          本のタイトルは、「現実とは?: 脳と意識とテクノロジーの未来」です。ハヤカワ新書から出ています。VR、ARなど総称してXRを軸にして、現実とは何なのかを多数の対談者と議論しています。XRテクノロジーの向かう先、将来的なXRの発展形を想像するのに適した本だと思います。 私はテクノロジー好きです。Apple Vision Proの日本発売はまだですが、日本で買えるようになったらすぐに買うと思います。そんな私ですが、この技術の向かう先を想像するのはなかなか難しいです。そこで、今後

          お勧めの書籍:現実とは?

          お勧めの書籍:行動経済学

          ほぼ結論から言います。行動経済学の本は沢山あるけど、これがいいと思う。 もちろん下巻もあるのだけど、お勧めなのは上巻と下巻の真ん中くらいまで。下巻の後半は少し話題がそれて行動経済学そのものの話ではないので、このパートは好みは分かれると思います。 行動経済学の本はおそらくどの本も(この分野の特徴として)、伝統的な経済学のモデルが人間の行動を十分に説明できないという視点を持っています。分りやすく言うと、ヒトは経済学のモデルで仮定するほど合理的ではないという視点です(多くの伝統

          お勧めの書籍:行動経済学