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投資家、家を買う⑤購入シミュレーションモデル完全版

さてシミュレーションとして様々な収支計算を行ってきたが、今回は実際に家を購入する意思決定に用いたエクセルのシミュレーションを基に、①それぞれの変数をどのように設定していくか、②購入した後にどのようにメンテナンスをしていくか、の2本を解説していきたい。
本記事ではまずそれぞれの変数をどのように設定し、経済的な意思決定を実際に行う際のモデルを解説していきたい。

今回は前回までとは違い、実際に家を購入するときに私自身が使用したものである。(もちろん入っている数値はダミーであり、大部分フェイクが入っているが)そして意思決定の際に考慮した数値的な論点は、①月々の支払いはいくらになるか、②総支払額はいくらになるか、③賃貸よりも割安といえるのか(いえるとしたらどういう条件の時か)、という3点である。

つまり、月々の支払額を明らかにすることで、私の月々のベース給与からみて、余裕をもって支払いができる水準かを判断し、総支払額を明らかにすることで家を賃貸するのではなく、購入する際には総額でいくら必要になるのかを計算し、最終的には購入ではないオプションである賃貸の際の経済条件と比較することで、経済的な側面だけを取り出した場合、賃貸か購入かどちらが優位なのか、そうであれば賃貸するべきか、購入するべきか、を意思決定できるからである。

上記の論点に結論を出すため、モデルはこれまでの年次のものとは異なり月次になっており、諸々の細かい論点が組み合わさっている。

もちろん実際に住む家を購入するときは、数字だけの判断に依拠するべきではないとも考える。周辺環境はどうか、変な人は周りに住んでいないか、などなど数値にできない論点が多々存在するが、それでも経済的な側面での論拠を明確にすることで、最終的にその意思決定の質を高め、また後から振り返ることで意思決定の質を向上することができるようになるだろう。

なお本記事はあくまで自分の家を買う場合を想定しており、投資用とは若干設定が異なる。(減価償却等は考慮しておらずあくまでキャッシュフローのみを考慮している。)投資用に使いたい方は少し加工が必要だろうと思うが、それでもベースの考え方は理解していただけるだろう。

シミュレーションモデルの解説

まずはモデルの構造から解説していこう。

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