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お金やゴールドよりずっと大切なもの、それは「今この瞬間」

記事の結論を言います。

本当の人生=「今この瞬間」の連続。
お金やゴールドは「今この瞬間」の価値を覆い隠す。
心が生き生きしている人ほど、「今この瞬間」を生きている。
幼い子供が生き生きと躍動しているのは、「今この瞬間」を生きているから。

〇100年前のイギリスの思想家ジョン・ラスキンが書いたお話
ある男が全財産の金貨を大きな袋につめて船に乗りこんだ。数日後、船は嵐に襲われ、沈みかけた。男は金貨の袋を腰にくくりつけると、甲板から海に飛び込んだが、たちまちに海の底に沈んでしまった。

ゴールド:金と人間の文明史 3ページ

このお話は、お金やゴールド、株価に振り回されている現代人に共通していると思います。

〇お金をもっともっと手に入れたい
〇金価格が最高値で金(ゴールド)を売りたい
〇バブル後最高値の日経平均株価の今、株で儲けたい

こう考える人は、「今この瞬間」の価値を見失っています。

人生は「今この瞬間(点)」の連続です。

株価やゴールドやお金に取り付かれると、今この瞬間を失います。

目の前の現実よりも、妄想(お金や株価)ばかり頭に浮かびます。

私の身近にも株取引に夢中な人がいます。

連日の日経平均株価上昇で、株の含み益を膨らませています。

株価のことが気になって落ち着かない様子です。

この状態は先に紹介した金貨とともに海に沈んだ男のように、人生で溺れかけています。

もうすでに溺れて、心は死んでいるような気がします。

理由は株価やゴールドに気を取られて、「今この瞬間」目の前にあるものに無関心になっているからです。

目の前にある食事や仕事、お風呂の時間、散歩や移動する時間、それら一瞬一瞬の時間を妄想に取り付かれ、現実をありのまま見ることができません。

心が麻痺しているような状態です。

それが積み重なると、今この瞬間の連続である人生を失っていきます。

最近そのことに気づくようになりました。

今更ですが、老子の言葉の意味が少しわかりました。

(老子 第44章)
君はどっちが大切かね―――
地位や評判かね、それとも自分の身体かね?
収入や財産を守るためには自分の身体をこわしてもかまわないかね?
何を取るのが得で何を失うのが損か、本当によく考えたことがあるかね?

名声やお金にこだわりすぎたらもっとずっと大切なものを失う。
物を無理して貯めこんだりしたら、とても大切なものを亡くすんだよ。

なにを失い、なにを亡くすかだって?
静けさと平和さ。
このふたつを得るには、いまの自分の持つものに満足することさ。
人になにかを求めないで、これでまあ充分だと思う人は
ゆったり世の中を眺めて、自分の人生を長く保ってゆけるのさ

私のタオ やさしさへの道 97〜98ページ

老子が最後に述べた「ゆったり世の中を眺めて、自分の人生を長く保ってゆけるのさ」

これは『今この瞬間を大切に生きる人だけ、人生を保てる(人生を真に生きられる)』と老子は言っているように思います。

逆に『名声やお金にこだわりすぎたら、大切な人生(今この瞬間の連続)を失う』と言っているようです。


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