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なぜ、”幸せに働く”にこだわるのか?

”幸せに働く”ことにこだわる理由は、20代の頃の個人的な体験が影響しています。働く理由は、お金や、地位や名誉の他、充実感を得るため、働くこと自体が楽しいという人もいます。

私自身の体験を通して、経営者も、個人事業主の方も、社員の方も、普段、何を大切に働いているか、どのように働いているか、を見つめ直すきっかけになれば嬉しいです。

<20代のキャリア>

●人間関係は良いけれど、仕事にやりがいを感じられないケース

社会人のスタートはIT業界。当時は、就職氷河期と言われる一方で、IT業界だけは、理系でも文系でも未経験でも入りやすかった。私も、その中の一つに、SE職として採用された。もともと営業職を希望して就活していたので、この3年間は苦行だった。連日、苦手なプログラミングと格闘。毎晩、タクシーチケットが配られて、深夜に帰宅。

残業代が、基本給と同じか、それ以上の時もあったから、給与面で不満に思ったことは無かったけど。

先輩も上司も、総務部長も面倒見のよい人で、連日、飲みに連れていってくれた。総務部長、今、思えば、ものすごいセクハラ発言ばっかりだったけど、時代が許していたのだろう。

飲み始める時間が深夜0時からというのが、珍しくなかった。飲みニュケーション全盛期。翌朝は9時から始業。休日は、半強制的に、会社の野球部の練習の応援。

会社の人たちは良い人たちだけれど、仕事が面白いとは思えなかった。
野球も全くわからないし。3年間のお勤めを経て、自主的に卒業。

●仕事にやりがいはあるけれど、職場風土が超ブラックなケース

次に縁があったのは、ビジネスセミナーを運営する会社。担当するカテゴリーは決まっているが、セミナー内容の企画、講師への依頼&打ち合わせ、集客、当日の運営まで、全部、一人で任される。給料もまぁまぁ。何より、仕事内容が、とても面白かった。毎月、新しい人が入社してくる。

ただ、それ以上に、毎月、人が辞めていく。私と同じ日に入社した10歳くらい年上の女性は、なんと初日のみ出勤し、翌日に辞めた。当時の私にはわからなかったけれど、その女性は、初日で感じたらしい、”経営層のパワハラ”を。

確かに、社長が「きさまー!何やってんだ!!!」と、物凄い剣幕で、1メートルの”物差し”でデスクを”バッチーン”と叩いて、副社長が「も、も、も、申し訳ありませんでした」と、全社員の前で土下座をするシーンが日常的にあるのはどうかと思う。

ドラマのワンシーンのように聞こえるけど、実際の話。目的はわからないけれど、社員へ恐怖を植え付けるパフォーマンスだったのかもしれない。そんな異常な空間に飼いならされてしまっているから、社員が経営層に物を申す事はなく、日々、緊張感の中で過ごしていた。

ある日、経理の女性が、急に会社を辞めることになった。理由は、鬱だった。「●●さんは、鬱病により退職しました。前から、ちょっと様子が異常でした」というメールが全社員に送られてきた。経営層は、職場環境に問題があるとは思っていない。会社にとって都合の悪い人は辞めてもらい、人はまた、採用すればいいというポリシー

若かった私は、そんな会社で「会社の風土を変えていきましょう。みんなのモチベーションを上げていける会社にしましょう!」という動きを始めた。直球しか知らなかった私は、やり方を間違えた。即座に、私は、解雇を言い渡された。このときに、経営層にものを申すとクビになるということを学習した。「一番若くて金も稼いでこないクセに、生意気なこと言いやがって」。これまたドラマのセリフかと思うけどこれも事実(笑)。そうだ、この会社、毎月、人を辞めさせることに慣れているんだった。表向きは業績不振という理由で、会社都合による卒業。

いろんなスタイルで働いてみた結果

その後は、せっかく、自由の身になったのだから・・・と、正社員にこだわらず、世の中を見て回ることにした。オーストラリアでウエディングコーディネーターをしたり、引っ越し会社や、携帯電話会社、大手イベント会社に就いたり。雇用形態も、正社員だったり、派遣社員だったり、アルバイトだったり...様々。その度に、色々なタイプの上司や経営者やお客様にも会ってきた。尊敬する方々や、不思議な同僚たちにもたくさん出会った。

そんな実体験のおかげで、会社というものには、それぞれ”独特の文化”や”暗黙のルール”があること、”人を育てる環境”と”人が壊れる環境”があること、”役職、肩書き、ポジションによって人間の扱い方が変わる”こと、”女性と男性は平等ではない”こと、”会社にいても働かない人””圧倒的に信頼される人””神様のようなスキルがある人”...などなど、組織で働く上でのポジティブな面も、ネガティブな面も、数々のエピソードを獲得した。

<30代の転機>

29歳のときに内閣府が主催する国際交流青年育成事業にて、日本代表のリーダーに選出され、2ヶ月間の特別なプログラムに参加したことをきっかけに、私がやりたい仕事は「人材育成業界」と決まった。

転職回数が多いと、仕事が続かない人、飽きっぽい人、すぐに辞めちゃう人、何か問題がある人・・・と、どちらかといえば、ネガティブな評価が多いだろうと思う。

実際、30歳のときに、ある転職エージェントの方から言われたのは、
「うーん、業界の統一感もなくて、転職回数が多いと、紹介が難しいですね。超一流大学を出ているとか、何か特別な資格を持っているとかないと。エージェントを使うより、ご自身で直接、企業を探されて、応募された方がよろしいかと思います」

人材紹介業界からしたら、ラベルの無い商品(中途人材)は、高値では売りにくい(今ならその視点もわかる)。結果的に、そのアドバイスは、今の人生を振り返っても、とても良かった。

●ミッションに共感できて、仕事が面白くて、尊敬できる人たちがいる職場

エージェントは頼れない。労働条件や知名度ではなくて、本当に、自分が心から共感できる理念を掲げている会社、そして何より社長の顔が見える会社で、社会により良い価値を生み出していく職場を選ぼうと思った。

幸いなことに、ネットで調べる中で、ミッションに共感できる2つの人材育成コンサル会社と出会った。その会社にもスムーズに入社できたわけなく、最終面接で不合格に。それでも「どうしてもこの会社でなければ!!!」というパッションが発動して、どうやったらこの会社で働けるだろうか?と、すぐに作戦を練って再トライ。アポ無しで社長に手紙を持参し、後日、再面接の機会をもらい採用を勝ち取った。

こだわって入った会社。その会社のミッションが好きで、その会社が提供している人材育成や組織風土のサービスについてどんどんハマっていった。それまで、全く読むことのなかったビジネス書を大量に読み、自主的にセミナーや学校に行ったり、勉強量も圧倒的に増えた。

もっとも厳しい上司は、いつも、できるかできないかのギリギリの難易度の課題を課してきた。私のスキルやポテンシャルを見極めてくれていたのだろう。もっとも尊敬できる人であり、目標とする人の一人になった。

自分の未熟さを感じながらも、経営者の方々や企業の人事部の方々とお話しする中で、仕事と学びをリンクさせていくことがものすごく面白かった。様々なクライアントのご支援をさせていただく中で、人々が成長していくこと、会社の風土が変わっていくことを肌で感じた。

もちろん、ハッピーなことばかりではなく、キツくて辛い、人間関係の問題もたくさんあった。ニコニコしているだけで、突然、同僚から「その笑顔がムカつく」と言われるといった理不尽なこともある。

とは言え、何よりも、私自身が圧倒的に成長しているのを感じられる仕事だった。

<40代の人生>

●人生のミッションと仕事の目的の統合。そして起業。

その後、子どもを授かったことをきっかけに、転職。当初、子どもがいてもフレキシブルに働ける条件だったが、あるとき就労条件が変わった。子育てをしない経営者には、子どもがいながら働く女性の心情を理解してもらうことは、相当、難しいのだろう。

自分にとって何が大切かが明確になったので、その会社を退職し、起業することにした。私自身にも、子どもにも、共通した願いがある。

「やりたいことに正直であること」
「心が豊かであること」
「人を大切にすること」

今、私が仕事をしているのは、そういう願いの基にある。
そのために、私は「幸せに働くこと」にこだわっている。

経営者の価値観によって決まるもの

ここまで、私のだいぶ個人的なエピソードをお伝えしてきました。

経営者が、もっとも大切にしているものが「金」であれば「金」を目的にした人が集まる組織になる。社員もお客様も「金」の優先度が高い。

経営者が「社員」を大切にしているのであれば「人」を大切にした人が集まる組織になる。社員もお客様も「信用」「信頼」の優先度が高い。

経営者が「幸せ」を大切にしているのであれば「幸せ」を大切にする人が集まる組織になる。「相互の繋がり」「一人ひとりの心地よさ」の優先度が高い。

他にも「成果」や「価値創造」や「社会貢献」や「お客様」や「名誉」など.....いろいろなものが浮かびます。どれが正解ということはないのですが、経営者の考え方一つで、職場環境も、社員も、お客様も、業績も変わるということは、真意だと思います。

仮に、人の代わりはいくらでもいるという考え方は、短期的に収益をあげるかもしれません。ただし、「幸せに働く」こととは、程遠いでしょう。

「幸せに働く」とは、人を人として大切に扱うこと

「幸せに働く」ことの要素は、経営者でも、会社員でも、個人事業主でも、どのような人にとっても概ね共通しているのではないでしょうか。

・人生の目的と、仕事の目的が概ね一致している
・自己成長が感じられる
・必要以上に無理をしない
・自分がすでに持っている能力を活かせる
・ありのままの自分でいられる
・仕事に、興味・関心があり、面白さを感じられている
・仕事に、自分なりの意味づけができている
・仕事に関連することに学びを惜しまない
・自分がやる価値があると思える

・仕事に関わる人たちとの人間関係が良い
・仕事の仲間がいて、互いに協力し合える
・余計なストレスに時間を割く必要がない
・価値を提供すること、創り出すことに時間を使う
・何より喜んでくれている人がいる
・お客様との信頼関係がある
・お客様が次のお客様を繋いでくれる
・マネタイズできている
・幸福感を感じられる

それらの結果として、幸せに業績が上がるより良い循環ができている状態であると思います。

”幸せに働く”ことに、どれくらいこだわっていますか?

人間の根本的な欲求の中には「貢献したい」「人の役に立ちたい」というのがあります。だからと言って、いつもいつも大きな何かをする必要はないのです。毎日、ほんの少し、「自分を含めた”誰か”を大切に想う」ということでも、十分ではないかと思います。

「幸せに働くこと = 幸せに生きること」

人生をより良いhappinessで満たしたい方に、届きますように。yoko

CTI CO-ACTIVE TRAINING INSTITUTE コーチ紹介ページ:<人生を加速させるキャリアデザインコーチ 犬尾陽子>
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