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7月29日公開オススメ映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』『アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台』『女神の継承』

映画ライターの松 弥々子が、今週末、7月29日に公開されるオススメ映画3作品をご紹介します。「ジュラシック」シリーズの最新作にして完結編から、フランス発のヒューマン・コメディ、韓国・タイ合作の超自然的ホラー。その作品も見応えたっぷりの名作です。ぜひ、映画館へのお出かけ前の参考にしてみてください。

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者


1993年の『ジュラシック・パーク』公開で、初めて目にした恐竜の世界。約30年の時を経て、この「ジュラシック」シリーズの完結編『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』が公開されます。

『ジュラシック・パーク』(1993)、『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(1997)、『ジュラシック・パーク III』(2001)の3作からなる「ジュラシック・パーク」シリーズで活躍したのは、サム・ニール演じるアラン・グラント博士、ジェフ・ゴールドブラム演じるイアン・マルコム博士、ローラ・ダーン演じるエリー・サトラー博士。

この「ジュラシック・パーク」シリーズからリブートした『ジュラシック・ワールド』(2015)、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)からなる「ジュラシック・ワールド」シリーズではクリス・プラット演じるオーウェン、ブライス・ダラス・ハワード演じる演じるクレアたちがメインキャラとして登場しました。

そして、本作『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』
この「ジュラシック」シリーズ第6作にして「ジュラシック・ワールド」シリーズ第3作となるこの作品では、これらのメインキャラクターが総登場。それぞれが持つ恐竜についての知識や経験値を生かし、現代の地球中に散らばった恐竜たちに立ち向かうのです。

見応えたっぷりなシーンも満載。特に斬新だったのは、ヨーロッパのマルタ島の歴史あふれる市街地を、オーウェンは恐竜とバイクチェイスするシーン。迷路のような市街地でバイクチェイスシーンはスパイ映画などでよく見ますが、相手が恐竜というのはなかなか見られないのでは。

そうそう、シリーズを見続けてきた人なら、B・D・ウォン演じるヘンリー・ウー博士の登場もやはりうれしいのではないでしょうか。ヤツもね、根っからの悪人じゃないわけですよ。。。

『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(147分/アメリカ/2022年)
原題:JURASSIC WORLD:DOMINION
公開:2022年7月29日
配給:東宝東和
劇場:全国にて
Official Website:https://www.jurassicworld.jp/
(c) 2021 Universal Studios. All Rights Reserved.
(c) 2021 Universal Studios and Storyteller Distribution LCC. All Rights Reserved.

アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台

この映画『アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台』は、売れない俳優が囚人達の演技ワークショップを指導することになり、彼らとともに「ゴドーを待ちながら」の舞台を上演することになる物語です。

「ゴドーを待ちながら」というのは、ウラジーミルとエストラゴンという2人の男が、正体のわからない“ゴドー”という人物をただ待ち続ける不条理劇です。ゴドーは誰なのかもわからないなか、ただ待っている2人。その間に別の人物が現れて、やがて去っていく……。

仕事が来るのを“待ち”続けている売れない俳優、日々面会や食事時間、作業時間、看守からの指示を“待ち”続けている囚人たち。それぞれにさまざまな経験をし、さまざまな背景を持つ彼らは、演劇の練習をするうちに、理解し合っていくのですが……。
普段は囚人として生活し、舞台の時だけ俳優として喝采を浴びる彼らがもっとも強く“待って”いたものは、なんなのでしょうか。

実はこの物語、1985年にスウェーデンで起きた実話をもとにしているそう。これは不条理なのか、真理なのか。
あなたは誰に共感を覚えるでしょうか?

『アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台』(105分/フランス/2020年)
原題:Un triomphe
英題:The Big Hit
公開:2022年7月29日
配給:リアリーライクフィルムズ
劇場:ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて
Official Website:http://applause.reallylikefilms.com/
(C) 2020 – AGAT Films & Cie – Les Productions du Ch’timi / ReallyLikeFilms

女神の継承

2016年に、韓国の田舎町で起こった殺人事件と、その街に住み着いた謎の日本人をめぐり、村人たちが恐怖に巻き込まれていく様を描いたホラー映画『哭声/コクソン』
この『哭声/コクソン』の監督を手がけたナ・ホンジンが製作にまわり、タイの祈祷師の血を引く一家に起こる悲劇を描くホラー映画が、この『女神の継承』です。

本作『女神の継承』の主人公は、タイ北部・イサーン地方の土着の女神・バヤンの祈祷師・ニムを叔母にもつ若い女性・ミン。
ある時から、ミンの様子がおかしくなっていき、周囲は女神・バヤンが新たな依代としてミンを選んだのはないかと考えます。
ニムを取材していたドキュメンタリーの取材班は、この“女神の継承”を映像に収めたいと、ミンへの取材を開始。彼女に起こる出来事を記録していくのですが……。

巫女、祈祷師、霊媒などを通じて、霊や神と交信するシャーマニズム。古くからアジアなど世界各地で信仰されているものの、その現象の科学的証明が難しいものです。

この映画『女神の継承』では、何かが起こっているけれど、その“何か”の正体がはっきりわからない恐怖が描かれています。その正体は女神なのか? それともミンの元恋人の霊なのか? それとも……。

人間の力が及ばない、“超自然的存在”を描いたこの『女神の継承』。またひとつ、ホラー映画の名作が誕生しました。

『女神の継承』(131分/タイ・韓国/2021年)
原題:ร่างทรง(Rang Song)
韓題:랑종
英題:The Medium
公開:2022年7月29日
配給:シンカ
劇場:シネマート新宿ほか全国にて
Official Website:https://synca.jp/megami/
(C)2021 SHOWBOX AND NORTHERN CROSS ALL RIGHTS RESERVED.

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